笛吹きひゃらりのひゃらひゃら日記

器用貧乏系OLひゃらりが平穏な日常の中でフルート吹いたり歴史に夢中になったりしている日記です。

『神田寛明、おひとりさま』におひとりさまで行ってきた件

2011-04-28 21:06:45 | フルート【鑑賞】
4/26はN響主席フルート奏者、神田寛明先生のコンサート「神田寛明、おひとりさま」に行って参りました。
先般神田先生はCDを発売されて、今回はその記念企画とのこと。
というわけでプログラムもCDの内容に沿ったものでした。

前半
ケーラー:15のやさしい練習曲Op.33-1
ケーラー:12の中難易度の練習曲Op.33-2

後半
アンデルセン:24の練習曲Op.21

エチュード特集、全51曲マラソン演奏という試みです。
普段の「おひとりさま」は(「神田寛明、おひとりさま」はドルチェ楽器内のサロンで3~4ヶ月に一度開催される定番企画です。ひゃらりは今回が2回目。)、
おひとりさまと言いつつも伴奏者の方がいらしたりお弟子さんとデュエットのプログラムがあったりするのですが、
今回はずーっと、ひとり。独奏。
まごうことなきおひとりさま。
いやあタイヘンだ。

まずはケーラーの「15のやさしい~」。
練習曲というイメージを覆すその流麗な響きに、どきどきします。
そのうち取り組みたいと思っているエチュードでもあるので、ひとつひとつが気になります。
コンサートに向けて楽譜買ってちょっとなぞってみればよかったなぁとか少し後悔してみたり。
一つ一つは短い曲なのだけど、長いソナタを聴いていてたまに冗長に感じてしまうようなこともなくて、かえっていいのかも?

続いて同じくケーラー、「12の中難易度~」。
お、聴いてて難しくなったってわかったぞ(笑)。
高音から低音にパッと降りるとき、ズドンと深く響くところなんか、
やっぱり一流は違うなーと思いながら聴きました。
奇しくも現在ひゃらりが先月合格をもらったアルテ1巻10課のエチュードで【ズドンの低音】があって、
ひゃらりのセンセのセンセにあたるヤーノシュ・バーリント先生が得意だという話を聞いたばかり。
神田先生やヤーノシュ先生みたく、ズドンが響く日はいつのことだろう・・・

15分の休憩をはさんでアンデルセンです。
いやはや、音大受験生の高3でも連れてきたいようなプログラムだねまったく(笑)
前半よりさらに難しい曲になりました。
そしてスピードもものすごく早くて、ちゅるちゅる流れていく。
24曲もあるもんね、ちゅるちゅるやんないと終わらないね。
19曲目が終わったところで地震があってちょっとザワザワしましたが、
大きなトラブルもなく演目は終了。
時計を見たら9時半回ってましたよアナタ。
するってーと神田先生、たったの15分休憩で2時間半を1人で吹ききったってことか。すごいす。
アンコールピースはアルテ1巻の巻末、ガリボルディ20番。
を、これは近日ひゃらりにもご縁がある曲なんじゃない?
食い入るよう聴いてしまいました。
優しくてうつくしい曲だなぁ・・・

帰りには神田先生演奏のケーラーCDを購入してサインまで頂いてきてしまいました。
すっごく充実した3時間でございました。

新宿西口にて、憧れのあの方の演奏を至近距離で堪能してきた件

2010-11-17 21:36:38 | フルート【鑑賞】
昨日は新宿はパウエルフルートアーティストサロン(ドルチェ楽器内部施設)にて、
N響主席フルート奏者である神田寛明先生のサロンコンサートに行ってまいりました。



ドルチェ楽器初訪問。
楽器を再開してからというもの、
あっちゃこっちゃにずんずんお出かけしています。
初めて伺うドルチェ楽器はなんとも高級感あふれるサロン形式の楽器屋さん。
時間があったら売り場のほうも見たいけどなぁ、と横目に惜しみつつ会場へGo。
あくまでサロンでございますので、
ハコとしては会議室を2つ3つぶちぬいた程度の広さ。
キャパはわずか100席。
こういう場所でトッププレイヤーの演奏が聴けるなんて、
ワクワクしますです。

このたびのタイトルは
「ショパン&シューマン&ニコライの夕べ」。
生誕200周年の有名作曲家ショパンとシューマン、あとついでにちょっと知名度の落ちる(失礼!)ニコライの3人のお祝いをしようという趣向らしいです。
規模が規模なのでプロとか関係者とかお弟子さんとかがいっぱいいらしたみたいですが、
アマチュアの蛮勇を妙に発揮してしまったひゃらり、
1列目のセンター、相撲で言うなら砂被り席に着席。
膝に神田先生の息がかかるんでないかい?という近さです。

2部構成で、前半はショパンとニコライにスポットライトをあてた内容。
このふたりは同年誕生、同年逝去のまったくの同期生だとか。

<前半>
ショパン ロッシーニの主題による変奏曲
ドゥメルスマン ショパンのメロディーによるファンタジー
ニコライ(神田寛明編曲) ウィンザーの陽気な女房たち序曲

ショパンのピースは、厳密にはショパンのものか判明はしていないものなのだそうです。
かわいらしく親しみやすくそんな長くないので、アペリティフ的にいいカンジ。
キラキラの音色がこぼれる木製フルートに釘付けでした。

ドゥメルスマンといえば「フルートのサラサーテ」でございまして、
神田先生の超絶技巧が遺憾なく発揮されまくった一曲でした。
どうしたらあんな指回るんだー。
あのタンギングは神業だー。
なんてきれいな音なんだー。

ニコライの曲は、オペラの序曲を神田先生自らフルート2重奏用に編曲されたピースだとかで、
大学院生のお弟子さんを共演に迎えての演奏です。
ゴールドフルートを操る美少女、羽鳥さん。絵になるなぁ。
会場受付ではこの曲の楽譜を物販しているということもあり、
「えっと、商品の解説をいたしましょう」
なんてMCも。
面白いぞ神田先生。
私はこの方の演奏だけでなくおしゃべりもダイスキですよ…
明るく美しい旋律が1stと2ndにかわるがわる登場する素晴らしい編成で、
とっても魅力的な演奏でした。
ちなみに休憩時間に物販コーナーで楽譜をちらっと見せていただいたけど、
ひゃらりにはムリなので買いませんでした!(笑)

後半はシューマン特集です。

<後半>
シューマン 3つのロマンス
シューマン アダージョとアレグロ

3つのロマンスは、もともとピアノとオーボエの曲だとか。
「で、聴いてていいなーと思って吹いてみたらはまったんですねぇ」とのこと。
私は初めて聴きましたが、叙情的な旋律が印象的なステキな曲ですね。
これを神田先生の馥郁たる音色で奏でられると、じんわりと癒されていくような心地がします。
オーボエバージョンのCDとか探して、おうちでも楽しんでみよう。

アダージョとアレグロも、フルート曲ではありません。
もともとはホルン曲だそうです。
前半のドゥメルスマンに負けないくらい超絶技巧を駆使した吹きっぱなし曲で、
あんな美しい音色であんな難しい曲を…と、感動しっぱなし。
下手すると泣きそうになっている自分がいました。
(本気で目の奥にツンと熱いものが…)

アンコールピースは、
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(ヨハン・セバスティアンさんのご長男)のフルート2重奏のためのソナタから第1楽章。
再びお弟子の羽鳥さん登場です。
ダイナミズム溢れるフルートソナタ、掛け合いの美しさが師弟共演にぴったり。

かようにして超高濃度のサロンコンサートを味わってきたわけですが、
こんなにも演奏家の方を身近に感じるような体験をしたのは正直初めてでして…
一晩明けた今日この瞬間でもパンチドランカーのようにくらくらしてるくらいです。

小規模コンサート、癖になりそう。

杉並公会堂で妙なる笛の音にうっとりしてきた件

2010-10-05 21:10:01 | フルート【鑑賞】
昨日は杉並公会堂で行われた「ザ・フルートカルテット」のコンサートに行ってまいりました。





「ザ・フルートカルテット」のコンサートは、
それぞれ在京オケのフルーティストを務めておられる4人のトッププレイヤーが<七夕みたいに年に1回集まって>(←パールギャラリーのエプロンおじさんの言葉)実施されるのだそうで、
私は今回初めて足を運びました。
繰り出される美しい音色と超絶技巧にうっとりしまくり、4人のアーティストが宝石を素手で振りまいているかのごとき2時間半でした。
(余談ですが神田先生のMCが天然すぎて面白いのもツボ。)

2部構成で、前半は最初からフルート4重奏のために作られた曲ばかり。

ショッカー 妖精
ボザ 夏山の一日
ケーラー グランド・カルテット ニ長調

『夏山の一日』とか、学生の頃よく聴いたわ~(←吹いたなんてとても言えない)
ショッカーの曲(ショッカーって聞くと「イー!」って言いたくなるんですが私だけですかそうですか)は初めて聴いたけど、
今度CDを買ってじっくり研究してみたいです。
爽やかさんで好みの曲調。
ケーラーはダイスキ。
2楽章がとくにリラクゼーション効果が高いです。

後半はピアノ曲やオペラの編曲モノ大会。

シューマン 子供の情景
ショパン 別れの曲
プッチーニ ラ・ボエーム

てなわけで後半は持ち替えもたくさん見られました。
ピッコロはもちろんアルトフルートやバスフルートまでは想定内でしたが、
コントラバスフルートとはね。
びっくらこいてしまいましたよ(笑)
この間バスフルートに開眼したひゃらりとしては、
いつかお友達を増やして別れの曲やりたいなー、
そのときはやっぱバスだな!とかひとり妄想しておりました。
最後のプッチーニは、面白かったなぁ。
「ぼくたちオケのフルート奏者はいつもオケピの中に押し込められてるので、
一度でいいからアリアを朗々と歌ってみたいと思って勝手に編曲してみました!」
というMCで会場大爆笑。
それにしてもムゼッタのワルツはフルート向きだね。
今度楽譜探してみよっと。