藤堂志津子の「われら冷たき闇に」読んだ。読む本が途切れたところに、奥さんが借りてきてリビングに置いてあったので又借り読み。
途中まで読んで気がついたけど、3年半ぐらい前に一度読んでいる。とは言え結末どころか、登場人物の人間関係さえ、まったく忘れており、新たに読む感覚だった。
お金と暇が有り余る生活というのも退屈な人生だ
この人の作品の舞台はほとんどが札幌だが、この作品も札幌が舞台。主人公は親のすねかじりで何一つ不自由なく、暮らす辻沢貴代子。貴代子はバツイチ後、再婚。前夫との間にもうけた小学生の息子は住み込みの家政婦のトミ子と家庭教師の多重子にまかせっきり。現夫とは仮面夫婦で大学時代の友人とも逢瀬を楽しむ美貌の35歳。
異母姉弟の達郎、前夫の前沢、大学時代からの友人でブティックオーナーの夏子などが喜代子の生活に波紋を投げかける。キーパーソンは20年以上住み込みで働いているトミ子。トミ子との軋轢が悲劇を生む。
20年ぐらい前に書かれた小説で携帯はまだ登場前。携帯がない生活かちょっと古くさく感じる。それがレトロで良いんだが。
藤堂作品ではアカシヤ香る、ふたつの季節、桜ハウス、その続編の夫の火遊びが好きだけど。
昨日のマリーンズ、11回の裏、暴投でサヨナラ勝ち。粘って8連勝。伊藤が2年ぶりに勝ち投手。この時期だけど首位は嬉しい。