変人バンザイ!!

不思議が好きで、立体写真を作ったり、星占いをアレンジしちゃったりする変人。

ハゲタカと少女

2007-12-07 12:20:29 | 時事ネタ
古い日記をよく読み返します。
あまりにも印象的だったので、日記にスクラップした記事。
「ピュリツァー賞受賞 南アのカメラマン カーター氏死去」にいつも手が止まります。
一日で天国と地獄を味わった人として記憶に残っていました。
飢えた黒人の女の子とハゲタカの写真で賞を受賞した天国から、「シャッターを押す前に、なぜ子供を助けなかったのか」という非難が殺到した地獄。
渦中のカーター氏にインタビューしたテレビ番組も見ていました。
ビデオなんかなかったのですが、かなり詳細に覚えていたので日記に書いていました。
もう古い話ですから、賛否なしにそのままここに書いても良いですよね?!
近い過去に、こんな悲しい出来事があったんですから。

『国連救援センターからの帰り道だった。 私の神経は極限状態でマヒしていた。 幼い子供たちの死体がゴロゴロしていたのだ。 そんな悲惨な光景をずっと目にしていて普通の状態でいられる人などいない。 私自身も何日も食事をとってなく、健康状態は最悪だった。 そんな時、彼女に出会ったのだ。
グッと足を踏ん張って立ち上がっては2~3歩歩いて、またそこにうずくまってしまう。 食料センターに行くために必死にガンバっているその姿に、しばらくひきつけられ動けなかった。 私に何ができるのだろう・・・。 一滴の水も食料も持ち合わせていない。 何度か繰り返したあと、しばらくうずくまったままの時に、このハゲタカが飛んできたのだ。 もちろん私は追い払おうとしたのだが、ハゲタカは微動だにしない。
同時に、私のカメラマン魂がムクムクわいてきたのだった。 私が出来ることは写真を撮ることしかない。 さらに、あろうことか、このハゲタカが飛び上がって彼女に近づいてくれないかと・・・。 だがハゲタカは動かなかった。 
三すくみの状態がどれほど続いただろうか? 無性に悲しくなり、ハゲタカを追い払ったあと、山の中に駆け込み木の下で大泣きに涙した。 腹の底から号涙しつづけた。 泣きつくしてから先程の場所に戻ってみたが、もう彼女の姿は見えなかった。 私がするべきことは写真を撮るしかなかった。』

本心か?言い訳か?私には分かりません。
でも、毎回ここを読むと泣けてきちゃうんです。
コメント
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