ラテにて

ラテにて


遥か彼方の青い星に　神の体を持つ人たちが住むそうだ
神の精神を持つ我々とは　何もかも対極にあるらしい
一部の勇気ある探求者が　意志で飛ぶ飛行隊を編成して探査に出かけた
そこは何でも溶かす酸素が充満し　意志だけで守るには限界があるみたい

好奇心と警戒心が　ごちゃ混ぜになって興味は尽きない
かの星では科学というものが　宇宙に飛び出そうとしているが
我々とコンタクトが取れるまで　もっと多くの年月が必要との報告がある
それどころか仲間同士で争う　武器としての使い方しか知らない未成熟さだ

この星でも進化の過程で　争いが繰り返された歴史がある
体を成長させる栄養素が　ここにはもともと不十分なのだ
小さな体に大きな頭部の　ラテ人にいわゆる超能力の精神が宿っている
それでも強い精神を保つため　強い体を得ようとする争いがあった

より強い超能力を持った者が　弱い者を排除し栄養素をぶんどる
さらに強いものがそれを倒し　体を大きくし能力を高める
されど気づいてしまったんだ　このまま続けば仲間がどんどん減ってしまうことを
今では王族の一部を残し　あとはみんなで栄養素を分け合おうと取り決めた

我々にも科学なるものが　必要だと指導者間で話題になってる
酸素をわれらの空気に変換する　機能付き人型ボディースーツの研究だ
かの星の栄養素と　我々の持つ何かを交換できるようにコンタクトしたい
互いの星が発展しあう　壮大なプロジェクトの実現を夢に見るのだ

しかしながら夢は夢　科学を受け付けない体質はいかんともしがたい
なぜならば意志の力だけで　たいていのことは出来てしまう
あえて科学を取り入れる必要は　日常生活にまったくないのだから
遠い遠い未来の先　あの青い星と交流し　友情をはぐくみたいといつも願っている

手作り立体写真（交差法）

裸眼立体視、交差法でお楽しみください。

本屋さんの前で

本屋さんの前で


本屋さんの前で　深呼吸して
肩の力を抜き　神経を研ぎ澄ます
一歩中に入ると　いろんな声がする
面白いよ　泣けるよ　為になるよ　楽しいよ

本屋さんに入り　ざっと見渡して
気になった方に　最初に向かうんだ
背表紙を見ながら　本たちの声を聴く
これを読んでよ　待ってたんだ　きっと力に　なれるから

僕のＢＯＯＫ　未だ来ぬ日
僕のＢＯＯＫ　サ四ワタ
僕のＢＯＯＫ　メナ巾亡き月の王
僕のＢＯＯＫ　僕の日月日


本を読んでから　何か感じたら
本棚に本を入れ　神経を研ぎ澄ます
玄関を出て　自然の声を聴く
面白いよ　泣けるよ　為になるよ　楽しいよ

感じたものを探しに　外に出ようよ
違って見える　何かがあるから
交差点に立って　ひらめきの声を聴く
感じるままに道を決め　明日への次の一歩を進む

僕のＢＯＯＫ　未だ来ぬ日
僕のＢＯＯＫ　サ四ワタ
僕のＢＯＯＫ　メナ巾亡き月の王
僕のＢＯＯＫ　僕の日月日

ビン缶

ビン缶


寒い朝　布団をはいずり出てストーブを点火する
ネコも飛び上がる　大きなくしゃみを５回する
鼻水がだらだらと流れ　ティッシュで鼻をかむ
この時期には毎度のこと　温度の変化に弱いんです

もう一つ　片方ずつ目が赤く充血する
パソコンのし過ぎか　花粉の前兆かは分かりません
ここで目薬を使ったら　本格的な花粉症になると
何もしないでほっておく　わたしだけの特別ルール

素肌も　敏感肌で　服は全部綿ひゃくパー
肌に触れる下着は　化学洗剤じゃなくせっけん洗い
これで万全と思ったら　タグがポリエステルなんで
首の後ろがかゆくなって　糸から抜き切るはめに

食い物も　賞味期限を異常に気にする
買ったばかりの生菓子で　胃が痛むときもありました
ワンパック１０個入り卵を　全部捨てたことも
対策は　同じ店で同じものを買わない事

考え方だけでなく　心も体もめんどくさい男なんです
こんな奴に　付き合う方も大変だと知っています
嫌われる前に　こちらから心を閉ざし相手を限定した
子供のころから　しぜんと　身につけた生きる知恵だったかもしれません


小学生　給食を食べて自分だけ下痢になった
我慢を重ねて　授業中にトイレに何度も駆け込む
教室に戻るときの気持ち　わかんないだろうな～
おまけに　問題児扱いで親の呼び出し

中学生　変わり者をこらしめようと学級委員長に
丸々君がいいと思います　賛成多数なんてね
行事に何をするか　話し合うため前に出たけど
誰も聞かず　大泣きしながら進行したことも

高校生　女子が笑ってると自分が笑われてる気がした
変にプライドが高くなって　こちらから相手にしない
付き合いの真似事はしたが　うまくいくはずがない
バイトしたりで　良い思い出は一つもなかった

いじめは　無視されているのか気づかないので分からない
それに番長が気にして　よく話しかけてくれた
同類で親近感が　わいたのかもしれない
その点では　いい時代だったんだろうな

今では敏感さは　悪いことじゃないと理解するようになった
初期の段階で　対処してくれる免疫反応だ
おかげで今まで　大病せずにやってこられた
ストーブ消してくしゃみして　布団に入ってまた眠る日々

今どき・そしてこれから

今どき・そしてこれから


今どき　頭の良い人は　科学者にはならないだろう
親のすねで　大学行って　大学院から研究所のコース
収入は不安定このうえない
下手すると　親の財産まで　食いつぶす危険がある

頭の良い人は　良いからこそ　安定を求めている
大企業か官僚　公務員が人気のコース
将来設計は　組立て済み
可愛い人と結婚し　一戸建ての家を建てる

報われるとしたらノーベル賞だが　それにしたって
研究のほてんに　回されてしまうかもしれない
さらに　ノーベルがそうだったように
役に立つものと武器は　紙一重なんだ

さらにさらに　機械はいつか摩耗する
介護ロボットとか　自動制御カーは壊れたらどうなるか
責任は誰にあるのか
下手をすると人の命の　危険だってあるのに


今どき　出来る人間は　政治家にはならないだろう
大学を卒業してから　政治家のかばん持ち兼運転手
やっとの思いで　秘書になる
仮に地盤を受け継いだとしても　選挙に金がかかりすぎ

当選して　政治家になれたとしても
そんなに儲かる　職業ではなくなったらしい
コンプライアンスを重視せよ
ちょっとズルして　資金を蓄えるなんて　リスクが大きすぎる

できる人間は　できるがゆえに　もっと楽しいことをする
起業したり　投資をしたり　資本主義の波に乗る
リスクはあるが　儲けも多い
自由な自己責任で　ワクワクさせる

真の科学者がいなくて　出来の良くない政治家が
にっぽん丸の　かじ取りをする
鳴くなというのに　鳴くアホウドリ
頭の中で　未来のシュミレーションはできているのか


武器を持たない家族を守るために　拳銃を持った警官がいるように
武器を持てない国民を守るために　自衛隊が必要なのは分かる
外に出るから　おかしくなるんだ
外に出させた張本人が　憲法違反は可哀そうだからという

武器を持って外に出て　現地の人と　もめごと起こし
現地の人を殺しちゃったり　隊員が殺されたらどうなるか
自衛隊は変わっちゃうに違いない
争いの嫌いな人は隊員を辞め　争いの好きな人が残る

そんなところに行かせたがる　親御さんはいなくなる
世界的に仕事は増えるが　募集しても人が集まらない
徴兵制復活しかないだろう
大事な肉親を守るためだと　いつか見た悪夢

たかだか百年足らず前　日本が何をしたか世界中が知っている
同盟国だって　きっと言う　日本を軍国化してはならないと
核は持つな　石油を止めるぞ
逆らえば一斉攻撃だ　世界を相手にまた戦争する気か


ここまでシュミレートできたなら　集団的自衛権の愚策がわかる
そのころにはきっと私は　この世にいなくなってるが
孫や甥っ子　姪っ子たちに　
死んでも人を　殺させたくはないんだ

幕末明治維新の頃のように　優秀な若者たちが
このままじゃダメなんだと　ギリギリになって立ち上がる
無私の科学者　政治家が
きっと現れる願望を　抱き続ける私がバカか