地球の危機!

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「社会恐怖(症)」 2、

2011-01-09 19:25:07 | Weblog
「社会恐怖(症)」 2、


「社会恐怖症」という病名を明確に付けられることは無くても、(こういう場面になったらどうしよう??)と思う(心配で堪らない)事は、多々ありますよね。

そんな人たちの状況が改善した例→カウンセラーのやり方、をご紹介します。 (『他人がこわいーーあがり症・内気・社会恐怖の心理学』 (クリストフ・アンドレ/パトリック・レジュロン共著、紀伊国屋書店 より)

解決方法は、「エクスポージャー法の実践」です。

「エクスポージャー」という意味が私はよく分かりませんが、「仮の状況を設定して、自分がその場にいるつもりで、やってみる」でしょうか。

〔例〕 アランのケース

アランは高校時代は、むしろ伸び伸びと過ごし、友達も多かった。

が、大学1年の学期末の試験で、20人ほどの学生たちを前に話をしなければならなかった時、パニック発作を起こしてしまった。

それ以来、人と接する機会を避けるようになってしまった。

(アランの高校入学までの事はよく分からない。過去のことを根掘り葉掘り聞かない方が良い場合もあるので、分からないまま行きます)

アランは大学卒業後、高校教師になった。クラスの授業はこなせたが、同僚の教師や大人たちとの関係をうまく築く事が出来なかった。

アランは、緊張を和らげるために、アルコールや精神安定剤に頼るようになっていった…

アランが不安を感じるのは、例えば、

1、他人が見ている前で、小切手にサインする。

2、マンションの隣人と、駐車場、会談、郵便受けの前などで、世間話をする。

3、PTAの会議で数分間にわたって話をする。

4、同僚の教師や新しい知り合いを映画や食事に誘う。

4、に関して、「映画館に並んで待つ 」時、アランはこのように感じる、という事です。

「みんな、カップルや友達同士で来ているのに、僕だけが一人ぼっちだ。
みんな、「あの人、一人だね」と、奇異な目でこちらを見るに違いない。そうしたら、僕がそわそわして落ちつかないのに気付かれてしまう。もしみんなにじっと見つめられたら、僕はきっとパニックを起こすだろう…」

アラン自身、こういうのは極端で、普通ではないというのはよく分かっているのである。それでも、こういうふうに感じてしまう。

1、~4、のように自分が感じているストレスを取り上げてみたのは、「初めてだ… 」と言っています。

アランと医師(この本の著者です)が話し合った結果、アランはこういうふうに考えることができるようになった。

「映画館に一人で来ているのは、なにも僕だけじゃない。よく見れば、他にも一人で来ているのは、たくさんいる。それに僕は、一人で外出する権利がある。第一、みんなジロジロと僕を観察したりしやしない。たとえする人がいたとしても、せいぜい、「あの人、内気なのね」と思うだけだ。どっちにしても、並んでみればいい。どうしても嫌なら、帰ってくればいいんだから。」

こう思えるようになると、彼の不安はずっと軽くなりました。


さらに、チケットを買うために並んで、

・アランは、決して周りを見ようとしない。

・チケット売り場の窓口では、小声で話をする。窓口の女性から「えっ、何ですって?」と苛立った声で聞き返されるだろう。

・席の案内係に、自分の席の場所を尋ねることもできない。…

解決方法
・気を紛らわすために、雑誌を読みながら列に並ぶ。うつむいてばかりいないで、たまには空を見上げてみる。

・窓口で、もっとはきはきと話す努力をする。

・リラックスできるように、呼吸法ーーゆっくりと腹から呼吸する/3秒で吸い、1秒止めて、3秒で吐くを、繰り返してもらった。


さあ、いよいよ実践です。あまり大勢の人に出くわさないよう、こじんまりした映画館で、公開されてしばらく経っている映画を見てもらうことにしました。

結果は、楽勝とまでは いかなくても、映画館に着いてすぐは、思いの他大勢の人がいたので不安を感じてしまったが、回避することなく、… 不安は序々におさまっていって、映画を楽しく見る事が出来たという事です。

アランにとっては、大きな自信になりました。


でも、「PTA会議で発言する」とか、「同僚を食事に誘う」は、苦戦するので、同様に問題点を書き出し、どのようにしたら良いかを話し合いました。

例えば、「同僚を食事に誘う」では、「旧知の友人と頻繁に昼食をとる」→「その友人を自宅に招待する」→「その友人の家での食事会に同僚を誘う」というステップを踏みました。

その後アランは、合唱団に入団し、知らない人ばかりのツアーに参加したりもしました。そうして問題点をクリアして行った後に、「一旦やってみれば、思っていたより簡単だという事に気付くものだ。とにかく、やってみるしかない」という言葉が出てきました。


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私自身、前回のブログと同じ内容を繰り返しているだけ、という気がしています。今回は、まとめたいと思います。

A、問題点をはっきりさせる。
B、難易度順に並べ替える。

1、~4、です。1→4の順に、不安が小さい→大きい、となっています。


C、エクスポージャーの準備をする。
D、エクスポージャーの実行をする。

・本人がすべき事、受け入れるべき事を、事前に了解してもらう。

・医師側ーーどういう状況の下で、どういう順序で試すか決める。--成功するであろう状況を選ばないといけませんね。ここが医師の腕の見せ所でしょうか。


E、エクスポージャを評価する。
F、エクスポージャを継続する。

「少しずつ出来るようになって行く」事が大切です。

例えば、人前で話をする事が全くできない人に対して、最初から「10分間、落ち着いて、雄弁に話をすること」、という目標を立てないで、

最初は、「他人の意見に対して賛成の意を示す」とか、「小さい声で構わないから、質問をしてみる」など(を目標にする)。

そして繰り返して、トライしてみる事です。

1度で不安が和らぐ、という事はまずありません。

この「エクスポージャー法」は、自分一人でも出来る、という事です。

自分で自分の問題点を書き出し、分析し、やってみる…


どうか、あなたに不安があれば、和らぎますように。