新型コロナ感染が再び拡大し、第7波の足音が迫る中で今回もオンラインでの研修となりました。
今回は教育委員会&災害対策委員会のコラボ企画。
今回のテーマは「防災と男女共同参画」と題しまして、公益社団法人京都市男女参画推進協議会の久保智里先生をお招きしてご講演いただきました。
テーマを伺い「防災」と「男女共同参画」またここに「助産師」がどのように関係しているのか・・と興味津々でした。
講演はまず、日本のGGGI(ジェンダーギャップ指数→男女格差の指数)が121位であり、まだまだ日本は固定的性別役割分担意識が根強く残っており、この意識が災害時にネックになって来ることを、阪神大震災や東日本大震災の具体例を用いてご説明いただきました。
例えば、災害時の意思決定に関わる人が男性であった場合、女性や子どもに必要なもの(生理用品・おりものシート・ミルク・介護用品等)が届かない等、多様なニーズが反映されにくくなったとの事。
これらのことより防災において誰もが平等に安心安全に生活するという人権を尊重されるべきであり、さまざまな立場の人がともに責任を担い支え合う体制(男女共同参画)が必要であると学びました。
次に、避難生活での様々な問題に男女共同参画&多様な視点を生かす力を高めるために作られた「きょうとみんなの防災カード」を用いたグループワークを行いました。
カードにはいくつかの質問が書かれており、私たちは「あなたにとって安心・安全とはどんな状態ですか?」のお題で意見を出し合いました。ここでは実に様々な意見がだされました。
例えば、ゆっくり眠りたい、家族と一緒なら場所はどこでも構わない、ペットと一緒が良いetc・・
ここで改めて避難所であっても安心・安全には多様なニーズがあり、私たちは女性の視点、助産師の視点から、できる支援を積極的に行う事が必要であると学ぶことができました。
南海トラフ地震も起こるといわれている今、災害時の妊産婦、母子及び女性の被害を最小限にするために、助産師がその専門性を生かして地域に密着した活動を行っていけるよう日頃から防災意識を向上させていきたいです。
(文責 南支部教育委員道家)
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