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京都府助産師会オフィシャルblog

12月3日 産前産後訪問支援員養成講座 南部会場3回目開催されました

2023年12月03日 | 会館管理
12月3日、京都アスニー(南部会場)で第3回目となる産前産後支援員養成講座が開催されました。この日は様々な講師による5つのテーマの講義という大変な1日となりました。


まず最初は、「市町村子育て世代包括支援センターと支援プランについて」というテーマで、四天王寺大学看護学部・看護研究科教授 上野昌江先生にご講義いただきました。

母子保健法や児童福祉法を踏まえつつ、私たちの生活に密着する地域での課題について講義いただきました。また、新設されたこども家庭センターについてもご説明いただき、産前産後訪問支援員の支援における視点の持ち方について教えていただきました。

次に、「妊産褥のメンタルヘルスとケア、子どもへの影響」というテーマで、京都府立洛南病院副院長 精神科医 山崎信幸先生にご講義いただきました。
妊娠中、産後に起こりうる精神疾患の定義や事例についてご説明いただき、注意点などをご講義いただきました。また、発達障害を持つ母親への支援のポイントや虐待予防の支援のポイントについて教えていただきました。
限られた時間の中でしたが質疑応答もあり、テーマへの関心の高さが伺えました。

お昼休憩の後は「子どもの発育・発達、育てにくさへの対応などを学ぶ〜赤ちゃんの視点から子育てを考える〜」
というテーマで、くわはらこどもクリニック 院長 桑原勲先生にご講義いただきました。

『赤ちゃんの視点』という他とは違う捉え方で周産期メンタルヘルスや、子育てについてご講義いただきました。また、日本の伝統的な文化習慣を基礎とした子育て環境のあり方を教えていただき、現代における産前産後訪問指導員の重要性を再考することができました。
その後の活発な質疑応答において講義の内容を超えたやりとりがあり、充実した時間となりました。

「児童館、子育て広場など、地域でつながる楽しさを学ぶ〜どのような形で一歩外へ踏み出せるか?〜」というテーマで京都市修徳児童館 館長 木戸玲子先生にご講義いただきました。

クイズを交えながら児童館についてご紹介いただき、0歳から18歳という幅広い年齢の子どもたちとの関わり、その権利やあり方について教えていただきました。また、生活する地域で行う子育て、子どもの視点で捉えた子育てについて教えていただき、児童館としての産前産後支援をご紹介いただきました。

最後は「ハイリスク妊娠・出産・産褥期の疾患、合併症について」というテーマで南部産婦人科医院 産婦人科医 南部香成子先生にご講義いただきました。
「いろいろ怖い話をしますよ〜」という前置きのもと、症例を提示いただきながら、周産期における各種疾患や合併症について詳細にご講義いただきました。最後の締めとして、あの「A.R.E.」(Amazing Reproductive Event)をご提示いただき、和やかに本日の全講義日程を終了しました。

以下、本日のアンケート結果からの抜粋です。
「3日目は妊産婦のメンタル面の問題に関する講座が多く、お話しを伺い、かなり考えてしまいました。育児が孤独化すると、その矛先が子どもに向いてしまい、虐待に繋がること。データも混じえて教えて頂き、本当に良かったです。朝から、虐待や自殺など、重い題材でしたが、学びの多い1日でした。」
「ハイリスク妊娠について、無事に赤ちゃんが産まれてくるのは、奇跡なんだと知りました。ありがとうございました!」
「充実した内容の研修で、どれも今後役立てる事のできる学びが得られ、興味深く講義を受けることができました。」

次回の産前産後訪問支援員養成講座南部会場は
令和6年1月20日(土)10時から京都アスニーにて開催されます。
沐浴など実技が予定されており皆様にお会いできることが楽しみです。
来年もよろしくお願いいたします!

文責:那須