京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「見えないモノのエネルギー」

2018年08月07日 | 講座・講演
高野山の入り口にそびえ、一山の総門である大門を訪れた二日目(4日)の朝の気温は20.1度。肌寒かったが、いつ以来かとその感覚を楽しんだ。
五時半、前方に見えだした大門の二階部分南はしに朝陽が当たっているのがわかる。


自然と足は速くなる。後方、東の奥の院の方向から上がる太陽を、こうして西側に立って見たくってやってきた。


「高野山は見えないモノのエネルギーを感じやすい場所。風の音、水の音、木の音。月の力や日の力…」。宿泊した先の副住職さんは言われる。

京都府立大学で学ばれたという。娘さんも京都の大学に在籍中とか。若い素敵な梵妻さんからは「前にも一度お泊りでしたね」と声を掛けられ、3年前の春のことを覚えていて下さるという嬉しさを味わう。勿論、私も楽しみにしていたことをお伝えした。これが縁というものであり、人生の出逢いというものなのだろう。

日中は30度にも達し、強い日差しを浴びる。が、むっとした不快感はない。同室者と二人で女人堂まで、心地よい風の通り道を歩いた昼下がり。


以前うっかり素通りした蓮華定院。「六文銭」を見ながら、その玄関先をそっとのぞかせていただいた。真田家の菩提寺。九度山で過ごす真田信繁(幸村)がNHKの大河ドラマでも描かれた。



15時40分からの講演まで、今回こうして二人で山内見学を楽しんだ。霊宝館で観た、彫り物の涅槃図が興味深かった。動物もいるはずと目を凝らし、「あっ、猿がいる」「イノシシも」「蛇だわ」「カタツムリよ、これ」「猫はいる?」
猫が涅槃図を描く明朝さんのお手伝いをよくしたとかで、「お前も書いておいてやろう」と書き添えたという逸話を話してみた。

夢枕獏さんの陰陽師シリーズの中から一冊を読んできたというこの方。文学散歩の興味も重なり、やけに盛り上がった時間を過ごした。




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