「やよいつごもり」
三月尽(さんがつじん)。旧暦三月の晦日。惜春の情が深いことばだと説明される。ただ、新暦、実際では春が尽きる感慨などにはひと月ほどは早いようだ。新暦三月の終わりの意でも使われる三月尽。俳句歳時記をめくってみると子規の句があった。
桜日記三月尽と書き納む
少々の感傷に浸り新たなスタートへと気持ちをつなぐ春先の別れと出会いと。ずっとそんな生活パターンを繰り返し、楽しんでもきた。ところが、わが子のこととなるとからっきしわけが違う。娘を出し翌年には息子もあとに続いた10年ほど前。もともと大学の入学式に親が同伴する意思はなかったので、引越しを済ませ当人の準備を整えて帰宅。子供の姿が消えた、もぬけの殻となった我が家は空虚だった。廃墟と化すほどではなかったにしても…。
うらうらに照れる春日にひばりあがり
心かなしもひとりしおもへば
これ、うつろで、ひとり寂しさの中にどっぷりと漬かって夜は自然と涙だったなあ。あの寂しさは忘れられない。とまあ少しだけ感傷に浸って、私も明日から“初舞台”。いつも初舞台だけど、4月のスタートを切るのだ。この見事なまでの切り替えはどういうものだろう。
そこで3月末日、しばらくご無沙汰だった4歳児に絵葉書でメッセージを送ることにした。
幼稚園の前もきれいに桜が咲いているよ。美味しそうなお刺身、食べたいね~。そうだ、お寿司を食べに行こうよね。
絵に描いた刺身、やっぱり日本でなくては食べられない。いつ来るかな?誘ってるわけじゃあないのよ・・・。
三月尽(さんがつじん)。旧暦三月の晦日。惜春の情が深いことばだと説明される。ただ、新暦、実際では春が尽きる感慨などにはひと月ほどは早いようだ。新暦三月の終わりの意でも使われる三月尽。俳句歳時記をめくってみると子規の句があった。
桜日記三月尽と書き納む
少々の感傷に浸り新たなスタートへと気持ちをつなぐ春先の別れと出会いと。ずっとそんな生活パターンを繰り返し、楽しんでもきた。ところが、わが子のこととなるとからっきしわけが違う。娘を出し翌年には息子もあとに続いた10年ほど前。もともと大学の入学式に親が同伴する意思はなかったので、引越しを済ませ当人の準備を整えて帰宅。子供の姿が消えた、もぬけの殻となった我が家は空虚だった。廃墟と化すほどではなかったにしても…。
うらうらに照れる春日にひばりあがり
心かなしもひとりしおもへば
これ、うつろで、ひとり寂しさの中にどっぷりと漬かって夜は自然と涙だったなあ。あの寂しさは忘れられない。とまあ少しだけ感傷に浸って、私も明日から“初舞台”。いつも初舞台だけど、4月のスタートを切るのだ。この見事なまでの切り替えはどういうものだろう。
そこで3月末日、しばらくご無沙汰だった4歳児に絵葉書でメッセージを送ることにした。
幼稚園の前もきれいに桜が咲いているよ。美味しそうなお刺身、食べたいね~。そうだ、お寿司を食べに行こうよね。
絵に描いた刺身、やっぱり日本でなくては食べられない。いつ来るかな?誘ってるわけじゃあないのよ・・・。