京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 深泥池(みぞろがいけ)

2009年08月13日 | 日々の暮らしの中で
    

十日ほど前、娘とブラッと立ち寄ってみた深泥池(みぞろがいけ)で、虫取り網を手にトンボやチョウを捕っている男性と出会った。男性は巣から落ちたつばめのヒナのための餌捕りの最中だった。

北区に広がる周囲1・5キロほどの深泥池は、氷河期の層が確認でき、その頃の生き残りとされる生物も生息する学術的にも貴重な池だとされている。
一方巷では、底のない泥池ゆえか、この近辺、お盆にふさわしくゾクッとくるお話も豊富だそうな。

男性によると―
水面を覆うように広がるジュンサイが腐ることで起きる池の富栄養化や、外来種生物の繁殖等々、生態系の乱れにつながる危惧される問題が生じているという。
そこで、道路を挟んで池の南側に隣接する公園内の一角に、池の生態系を学べる小さな水族館づくりを提唱しているらしい。
地元の小さな子供から学習できる環境づくりで、世代を継いで池の保全への関心を育てるには大きな意義もありそうだ。

京都市に降ってわいたような水族館建設計画、その地元説明会が始まった。
古きを温ね、文化や伝統に学びつつも進取性に富むのが京都人だとか。だが、採算性を超えて、大きなハコモノにどのような未来像が描けるのか。様々な展望や価値観を聞きあう堅実さが必要だと思うのだけど。

大きなトンボが飛び交う。日本に分布する200種のとんぼのうち50種がみられるという「京都最古の自然」の地。そこに小さな‘水族館’づくりの提案、…地元密着型だが後押しは……。

ここにもデッカイ‘あたまじゃくし’がウジョウジョいる!

コメント (8)
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