緊張の瞬間!
いよいよ大吟醸の上槽です。
蔵の中に張り詰めた空気が漂っています。
搾れたお酒をいたわるように、利き猪口に注ぎます。
そのお酒をそっと口にした瞬間、杜氏の緊張した顔が少し和らぐのが分かりました。
先日、新聞に一升瓶やビール瓶のように繰り返し使える「リターナブル瓶」が見直されているとの記事がありました。
砕いて溶融し再び瓶を作るより環境への負担(CO2の排出量)が小さいとか・・・。
蔵元やまだでも一升瓶は回収し、リユースしています。
ちなみに500?の容器のCO2排出量はペットボトル137g、アルミ缶170g、スチール缶207g、紙容器97g、1回使用瓶187g、5回使用瓶68g、20回使用瓶43gになるとか・・・!昔ながらの一升瓶の回収も捨てたもんじゃないですね。
昨日、大吟醸の前に純米吟醸を上槽しました。
寒い朝でしたが、搾りには最適の日でした。
もろみをタンクより汲み出し酒袋に注ぎこみます。
とても冷たくて、手がしびれてきます。
槽に置いた竹の棒に酒袋を一つ一つ吊るして、垂れてくる雫酒を待ちます。
トロトロと垂れた雫を斗瓶に移します。
今朝も寒い朝でした。
誰よりも早く蔵のストーブに火を入れるのは宇野杜氏です。
皆が出勤する前から、少しでも蔵の人達が快適に仕事に掛かれるように段取りを済ませ部屋を温めていてくれます。
上槽の早朝、何度も洗った酒袋を1枚1枚取りやすいように箱に入れ、ほこりがかからないように準備してありました。
槽場もすぐ仕事に掛かれるように整理・準備してあります。
こんな宇野杜氏のやさしい気遣いが酒に伝わるのだと思います。
いよいよ大吟醸の上槽準備です。
丁寧に丁寧に酒袋を洗い、 貯蔵用の斗瓶を何度も洗います。
お酒の香りは微妙です。
すぐに他の香りを吸着してしまいます。
どこまでも手を抜かないで慎重に作業を進めます。
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