島根つづき。
八雲町に鎮座する熊野大社へ。
六所神社・出雲国府跡から徒歩15分ほどでバス停到着。
●六所神社・出雲国庁跡 (30分滞在)
14:30発
|(徒歩15分)
14:45着 〈風土記の丘入口〉
14:52発 [一畑バス] ・大庭 八雲いき
↓
14:56着 〈八雲車庫〉
15:14発 〈八雲バスターミナル〉 [コミュニティバス] ・須谷いき
↓
15:26着 〈熊野大社まえ〉
●熊野大社 (1時間強滞在)
まずは一畑バスで、『風土記の丘入口』乗車 → 『八雲車庫』下車。
ここでコミュニティバス(やくもニコニコバス)に乗り換え、
『八雲バスターミナル』 乗車 → 『熊野大社前』下車。
(一畑バスの『八雲車庫』=コミュニティバスの『八雲バスターミナル』)
次第に曇りゆく空を見上げながら、
ひと雨くるなぁなんて思いつつバスを降りました。
式内社、出雲国一宮 熊野大社
一の鳥居
<旧称> 熊野坐神社、熊野大神宮、熊野天照太神宮
<別称> 日本火出初社、出雲國一宮
意宇六社の一つである熊野大社は、
日本書紀(659年)に「出雲国造に命じて厳かな神の宮を建てさせた」と
記される古社です。
また、御祭神の素戔嗚尊が、
ヒノキの臼・ウツギの杵で火をおこす方法を教えたため、
火の発祥の神社として「日本火出初之社」(ひのもとひでぞめのやしろ)とも称され、
古来より杵築大社(出雲大社)と並び崇敬されてきました。
大鳥居そばの、芸術的な狛さん。
文政8年生まれです。
二の鳥居あたりでパラパラきたなと思ったら、
いきなりこの雨。
でも空は明るいから、通り雨でしょう。
ざーっと降ってすぐ上がるパターン。
とはいえ、もんのすごい土砂降りです。
ひえーーー。
E-M10本体は防水・防塵じゃないので、
折り畳み日傘をさして濡れないようにカメラを死守しながら、
神橋(八雲橋)をわたります。
完全に、自分<カメラ。
眼下を流れるのは意宇川。
三の鳥居
手水舎でひと息。
ちょっと雨足が弱くなってきた。
ここには1時間少々しか居られないので、先を急ごう。
随神門(1886・1928年改築)
大きな注連縄が張ってあります。
日ごろ雨天での神社巡りは絶対しませんが、
泊まり旅行の時は、まあしょうがない。
でも、雨に濡れた境内や社殿って、結構すてきなのよね。
怪我の功名とでもいうべきか、
思いがけず嬉しい誤算。
随神門を通ってしばらくすると、
いつしか雨も上がっていました。
その後は時折パラつく程度で、終盤は青空ものぞいてきたし、
お参り前の、禊の雨だったということにしておこう。
拝殿
昭和35年造営。
御神紋は「一重亀甲に「大」の文字」です。
こちらも立派な注連縄ですね。
雨上がりの境内もいいもんだ。
本殿
御祭神:
伊邪那伎日真名子 加夫呂伎 熊野大神 櫛御気野命 (素戔嗚尊)
神さんが4柱いらっしゃるように見えますが、そうではなくて、
ながーい尊称の1柱、『素戔嗚尊』が御祭神です。
伊邪那伎日真名子(いざなぎのひまなご)とは、
“イザナギが可愛がる御子”の意。
加夫呂伎(かぶろぎ)は、“神聖な祖神”。
熊野大神(くまののおおかみ)は、“熊野の大神”。
最後の櫛御気野命(くしみけぬのみこと)は、“素戔嗚尊”の別名です。
よって、
“イザナギ神が可愛がっている御子で、
神聖な祖神であり熊野の大神である、櫛御気野命”
ということですね。
原始は現在の天狗山山頂付近にある磐座で祀られていました。
現社殿は、1978年に幣殿と拝殿を増築し完成したものです。
この地域でしかお目にかかれない大社造りを、
しっかりと目に焼き付けておきます。
本殿の左右には稲田神社と伊邪那美神社が鎮座しています。
(記紀で云うところの、スサノオ尊の妻&母 が両サイドにいらっしゃるかたち。)
この二社には、明治になって熊野村内の多数の神社(式内社を含む)
が合祀されており、現在の社殿は1909年に建てられたものとなります。
本殿向かって右に、稲田神社。
御祭神:櫛名田比売命、足名椎命、手名椎命
配祀神:御前神、速玉之男命、奇八玉命
合祀神:火知命、建御名方命、大物主神
本殿左に、伊邪那美神社
御祭神:伊邪那美命
配祀神:速玉之男命、事解之男命、大田神、衢神、
埴山姫命、天児屋根命
合祀神:王子神、素戔嗚尊、大山祇神、戸山祇神、
事代主命、応神天皇、山雷神、保津姫命、
羽山祇神、岐神、長道磐神、煩神、開囓神、千敷神、
大雷、火雷、土雷、稚雷、黒雷、山雷、野雷、裂雷、
菊利姫命、泉守道人命
熊野というと紀州(和歌山)の熊野を思い出しますが、
社伝によれば、ここ出雲の熊野大社元宮から紀州熊野へ分霊を勧請し、
信仰を広めたものが元であるとのこと。
ただでさえ清浄な空間が、さきほどの雨でいっそう清らかになった気がします。
雨の参拝も、わるくないかも。
ではあらためて、境内を散策してみます。
その2へつづく・・。