熊野大社ラスト。
境内に足を踏み入れて、まず一番に目が行った建物がこちら。
舞殿
やっぱいいわー。
この様式美にはいつも惚れ惚れしてしまう。
もとは拝殿だった建物で、1973年に舞殿として移築されたもの。
一見、柱だけの開放型に見えますが、
可動式の壁?があるんだね。
モロ好みです。たまりません。
いつかこの中でお昼寝したい。(*´Д`*)
澄んだ空気と、ひらひらと舞う蝶々や黒トンボに癒されながら
帰りの時間までゆっくり境内を散策。
拝殿の左手、荒神社。
御祭神:素戔嗚尊
相殿神:高龗、闇龗、闇罔象
高龗(たかおかみ)、闇龗(くらおかみ)、闇罔象(くらみずは)だなんて、
個人的には最高の社じゃないですか。
水神さんオンパレードわーい。
こちらは、明治になって熊野村内にあった多数の荒神、水神、氏神を
合祀したものだそうです。
背後に並ぶこの石祠たちが、
元の地に鎮座していた神さん方なのかな。
傍らに小さい子もいるし。
なにこれかわいー。ちびっこ牛さんだー。
社殿の右横奥に湧き出ている御神水は頂くことができます。
古来より神饌や御水として使われている神水で、
近くで湧き出ている清水を引いてきたものだとか。
鑽火殿(さんかでん)
四方の壁が檜の皮で覆われた、萱葺き屋根の建物。
ちょっと珍しいこの建物は、
1915年から行われている「鑚火祭(亀太夫神事)」の舞台となる場所で、
火をおこす神具の燧杵・燧臼が奉安されています。
毎年10/15に行われる「鑚火祭(亀太夫神事)」は、
熊野大社における最も有名な神事です。
この日、熊野大社を訪れた出雲大社の宮司(出雲國造)は、
出雲大社の「古伝新嘗祭」で使用する燧臼・燧杵を授かりますが、
この受け渡しの神事は「亀太夫神事」と呼ばれます。
出雲大社が熊野大社に納める神餅の出来ばえに対し、
亀太夫という下級神官が、出雲大社の神官へ口やかましく苦情を言い立てるという、
どう見ても熊野大社の立場が上な、一風変わった神事となっています。
この熊野と出雲の立場の差が表しているのは、
出雲國造の本拠地がここ意宇郡から出雲の地へ移ったという歴史的背景と、
祀られている主祭神およびそれを奉じる一族の力関係。
祭祀の場は出雲の地へ移っても、源流はここ意宇。
そもそも、熊野大社のほうが格上だったのでしょう。
祓所
とくに周囲に注連縄が張られているわけじゃないけど、
たぶん中へは入れないと思うので、望遠で。
奥にある石の祭壇は、祓いの神が降臨されるための依代です。
参拝客の休憩所、環翠亭そばにある池には
美しい鯉がのんびり泳いでいました。
きれいやなー
帰り際にふと目に入った杉の大木。
一瞬、“木から毛が生えてる!?”と思って二度見しちゃったよ。
正体はカラスの羽。
なんでこんなふうに刺さってんの??
落ちてた羽を誰かが拾って刺したんだろうか・・とあれこれ考えながら、
境内をあとにしました。
いつしか空も明るくなって、
澄んだ空気が神域の清浄さをいっそう際立させていました。
突然の通り雨で最初はどうなるかと思ったけど、
無事に参拝を終えられてよかった。
ここへ来るまで暑さでバテそうだったんで、
おかげで結構涼しくなって体力的にも助かりました。
熊野の神さん、ありがとう。
では、再びバスに乗って移動します。
つづく。
(熊野大社 御朱印)