昔ながらの建物が好き・・・。
軒の深い屋根の下、濡れ縁に座ってみる景色は何となく落ち着きます。
和洋折衷の建物に変わりゆく日本を感じます。
と 思っていましたが、このところ 古民家改修のご相談をいただく機会を頂き・・・。
四苦八苦しながらご相談にお答えしようとしています。
大して人脈も無い自分が、最近お知り合いになりました、曳家さん・宮大工さんのお知恵をお借りしながら
いろいろ調べていますと・・・
先日、別件で埼玉県の行田市にある、「国指定の有形登録文化財」の建物の修復相談のお話を頂きました。
場所柄、「養蚕」を生業としていた建物という事で、とても立派で少しの手直しを都度行ってはいたらしいのですが・・・。
構造の柱・梁などの雨漏れによる腐り・虫害、建物全体の傾き・瓦のうねり・ずれなど・・・
大がかりに手直ししないと、この先100年住み続ける事は難しいと思われる内容でしたが
お施主様の考え方や思いなどは、とても共感出来ました。
個人が100年住み継がれた建物を維持するにはとても費用と手間がかかります・・・。
市や国の補助金を頂いて補修するには、様々な規制・規則があって、税金を使って補修するのにも
少し手間がかかります。
国宝・重要文化財などに指定されると外観・内装も現状を維持する補修をしないとダメだったり・・・。
お住まいになる方の生活も規制される事があります。
登録有形文化財は、外観の現状維持だけで内装は大きな規制は受けません。
施工・管理する側も一定の資格が無いと施工管理も施工もできない場合があります。
最近特に問題にされる耐震性など考えるとさらに難しくなります・・・。
それでも、地域の人達や行政の方々の力も加わって生まれ変わっている場所もたくさんあります・・・
埼玉県にある川越の古い町並みは昔から変わらずある町並みではなかったそうです・・・。
今風の外観の建物が増えてきて景観が変わってきた所を、町の人たちの努力で古い町並みに戻してきたそうです。
住まい(建物)は地域のみんなで育て、守り、受け継いでいくものだとある人から教わりました。
時代錯誤かもしれませんが、とても大切なことだと思います。
立派な小屋組みです、ここで養蚕の作業をしていました、1本橋のような板は換気の窓を開閉めする足場です。
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