いまあるべき古民家

古くからある物を大切に、今あるべき事を取り入れて・・・。

研修より

2017-09-07 21:18:01 | 日記

 自分の田舎からそう遠くないのですが、意外と行っていない場所・・・あると思います!!

いろいろな訳ありまして、さる団体の研修旅行で木曽方面へ行ってまいりました。

中山道にある宿場の1つ「妻籠宿」 以前より行って見たかったのですが機会が持てず・・・

すばらっしい!  実際に住んでる方も多くて、築140年の脇本陣もとても立派なのですが

町並みを守る為の活動を昭和の40年代からすでに初めていた事にびっくりです!

(自分の生まれた頃からですよー。)

バスを待つ海外からの旅行者さんはおぼつかない足取りの子供を連れての旅のようでした・・

自分にはできないな~こんな行動力と実行力ないかも・・・。

京都や高山・鎌倉…各地日本の伝統文化を体験できる場所はたくさんありますが

交通網の発展で取り残された遺産的な町並みは各地にあります、復元した町も多いのですが

地域柄の建物の構造を見たり生活様式を感じたり、残していかなければならない日本らしさは

各地に点在しています、過疎化や限界集落・空き家問題・・・こんなに素晴らしい町並みも

5年後…10年後すごく心配です。

研修の続きは次回へ・・・・・古き良き時代の木造校舎です・・・。

 

 

 


フルコース

2017-09-01 20:32:16 | 日記

 大変お世話になっていますお施主様よりご相談頂きまして、お孫さんが宮大工になりたいと・・・

まだ大学生ですが、そのインターンでどこか迎えて頂けそうな方はおいでではないだろうか・・・?

なかなかシビれるお願いでしたが、こちらもずいぶんお世話になっている頼れる職人さんのお力添えで

先日1週間ほど、なかなか体験できない現場を体験してもらいました。

横浜のとある場所で、築100年以上の古民家をほぼスケルトン(柱・梁の骨状態)にしての改修工事です。

建物は大きく沈下しており、傾きもあり、場所も少し良くないとの事で・・・

沈下してる部分を持ち上げて水平にして、傾いているのを起こして、建物全体を移動する・・・。

曳家工事と言われる技をほぼ1つの現場で行うまさに「フルコース!」

柱も30本以上途中で継いだり、入れ替えたりと大工工事もなかなか盛りだくさんです。

伝統工法の古民家はほぼ土壁です、太い柱・梁と土壁で大きな屋根を、全体の構造を支えています

スケルトン状態で、しかも建物を持ち上げている状態の時に地震が起きたらどうでしょう・・・。

あっという間につぶれてしまいそうですが、そこは信頼できる曳家さん・・・無駄・心配性と言われるくらい

慎重でかつ大胆でその他の職人さんの作業の段取りまで考え、補修後のメンテナンスまで気にしての

仕事内容はとても参考になり自分の戒めになる思いです。

そこに入っている大工さんも普段はお寺などの仕事に携わる宮大工です・・・。

職人の厳しい世界をほんの少し感じられるお話をいつもお話しして頂いていますが、若い時の下積みを

いかに努力して出来るかだと思いました。

今回のインターンの学生さんは女の子です、差別する訳ではありませんが、まだまだ男の世界で

女性進出が多くなって来てはいますが宮大工さんで女性は難しい世界だそうです。

これからますます「職人」と言える人達が少なくなり、若い職人が育ちにくい社会です。

国の取り組みで伝統的建物を残す、日本文化を次の世代に残す・・、そんな取組が少しづつ動いていますが。

実際の現場に効果のある取り組みが具体的に出来るような仕組み、本来の日本の生活とはどのような住まい方なのか?

多くの方に知ってもらう事が出来ればと思います。(ちなみに、古民家のお施主様のご主人様はドイツの方です・・・

本質を教えてくれるのは他の文化の人なのでしょうか?)


住み継ぐ

2017-08-21 23:02:31 | 日記

 以前にブログなのかFacebookなのか? 書き込した事がありますが

鎌倉の古民家改修前の古民家鑑定をお手伝いさせて頂いた時・・・

お施主様が語った言葉ですが

「時代を経て住み継がれ、今に残された建物は地域で守り・地域で住み継がれるのが本来の姿では・・と」

(確かこんなニュアンスだと思います・・・少しの違いは大目に見て下さい・・。)

これも少し前に書きましたが・・・

建売のような数十年しか耐久年数の無い建物よりも、何世代も住み継がれる気候風土に合った、こだわりの建物が良いのでは・・・?

と話していたところ・・・ある人に

「自然素材でしっかりとした構造の建物が良いのは解るのですが、

今の時代自分の息子や娘にこの家を継げと無理やり押し付ける事は出来ません。」と言われました。

その時は そうか~そうだよね~・・。と思いましたが。

先のお施主様の考えでいくと、地域で継がれたり、次の世代の人がその建物にし住みたいと言ってくれるような

住まいを造ることが出来ればよいのでは・・・?と思いました。

海外ではDIYしながら50年~100年~と住み継がれる建物はたくさんあります。(環境の違い、木の文化石の文化の違いはありますが・・・。)

確かに海外の建物は何気ない所がとてもかっこよく見えます。

個性的な建物が多く、奇抜な建物がもてはやされては いますが、日本の良さ・日本の伝統・地域の文化・・・

自分たちが発信できる良さ・・!なにかあると思います。

以前見学した、藤野市の古い蔵です。

どこかの長屋門。

鎌倉の改修前の古民家・・・今では立派なシェアハウスです。


すくらっぷあんどびるど

2017-08-15 22:47:21 | 日記

 知り合いに誘われて横須賀基地のイベントに行ってきました。

1年に2回開催されていて、知り合いは見学できる軍艦や潜水艦を目当てに毎回参加しているようで

アグレッシブに見て回る1日になりました。

米国の戦艦を見た後に自衛隊の戦艦(掃海艦)を見るとその綺麗さにびっくりでした・・・

あちこち錆びていて当たり前かと思って米国艦を見ていましたが、・・・日本人の几帳面さはこんな所にも・・・?

以前聞いた話しですが、自衛隊の独身寮?の官舎はいまだに昭和初期の建物使っているようで・・・

米国基地内にも戦前・戦後?のアメリカンハウスが残っていたりその頃の施設をいまも現役で使っているそうです。

スクラップアンドビルドは米国の代名詞かと思っていましたが・・・

意外な所で遺産的な建物が残されている事を知りました。

一般住宅の寿命は日本より米国、それよりも欧州が長くて100年・200年は当たり前のようです。

木の文化と、石の文化の違いや、高温多湿な気候などの違いもありますが・・・

戦後古い物を解体し新しい物に価値を求める感覚は、長いものにまかれやすい、周りと同調しないと良く思われない、と言う

島国・日本人の国民性なのでしょうか?日本の精神を解体したかった米国の方針なのでしょうか?

公共工事を増やして票がほしい政治家さんのもくろみなのでしょうか・・・?(政治・宗教にもの申す訳ではございません・・・。)

個性=変わった人・・・・だったのが最近は少しづつそんな流れも減っては来ていると思いますが。

一方では常に新しいことを求め続けようとする厄介な風潮もあるので、自分が何をしたいか

何を想うか・・・何が正しいか・間違っているか?

一本筋の通った考え方を持った方が良いのではと思います。

自衛隊や軍隊などは歴史ある規律や考え方で、今の時代も変わらないのかと思っていたのですが

サービス精神旺盛な兵隊さんや、自衛官さんを見ていると時代とともに少しづつ変わってきているのだと感じました。

長年住み継がれる家造りが、時代とともに1代限りで解体される住宅作りに、今は個性的な建物作りになってきている気がしますが

時代とともに建築も変わって行きます・・・

正しい住まい造りが出来ればよいかと思うのですが、その正しいが何か?を楽しく提案できればと思います。

 

どこの国にも旧車文化はあるのもで・・・詳しくはありませんがこんな車達を見るとわくわくしてしまいます!

 

 

 


七夕

2017-07-08 22:28:26 | 日記

 ひな祭り・七夕・・・

この間は南足柄の「瀬戸屋敷」でひな祭りイベントがありました

今回は厚木市にある「岸邸」で七夕イベントがあったので久しぶりに行ってきました。

いつ見ても立派で、以前より建物の周りに新しい家が増えて、駐車車場も大きくなっており・・・(雑草は生え放題でしたが)

里山のような雰囲気の景色がなくなっていくのは残念ですが、自分の思いだけで止めらる訳もなく・・・

せめて立派な当時の建物が残されて、次の世代に受け継がれていく事を願います。

瀬戸屋敷も岸邸も、そんなに豪華では無い古民家でも、広縁にに座って庭を見ていると、気持ちいい風がスーッと入ってきます・・・。

開けっ放しの窓からは虫も入り放題でしょう・・・冬は寒くて暖房費もかかって大変でしょうが・・・

高気密高断熱で光熱費が少なく環境にやさしく快適な暮らしで・・・

地震や火事になっても安心安全な住まいが良いとは思いますが・・。

人が住んでの住まい・・・家族が暮らし帰る場所としての住まい・・・・

友達や地域とのかかわりの中で住み継がれる住まい造り・・・。

どんなに良い家でもそこに住まう人・家族・地域の暮らしが豊かでないと単なる立派な「箱」になってしまいます。

「住教育」という言葉が行政からも発信されていますが、本当の意味での住教育は、

何気なく普段の暮らしの中で自然と親から教えられてきた事だったと思います。

立派で安心安全な建物造りだけでは無く、安心安全で豊かな暮らしが出来る住まい造りを考えていきたいものです。

 

広告でスミマセン・・・

お世話になっています一般社団法人古民家再生協会 神奈川の 大工さんが 「住教育」の活動をしていまして

そのお手伝いをさせて頂いております。各分野の方々にも協力をお願いしてボランティアでセミナーをして頂いているそうです。

お時間ある方、ご興味ある方はぜひご参加お願い致します。(7/22海老名市と7/25相模原市は自分も会場行っております。)