いまあるべき古民家

古くからある物を大切に、今あるべき事を取り入れて・・・。

瓦というもの

2017-03-20 20:12:58 | 日記

 いろいろな訳があり、たくさんの偶然で出会えたお話ですが・・・。

「藤岡瓦」のお話しを聞かせて頂ける機会が有りました。

三州瓦・淡路瓦・石州瓦が日本の3大瓦だそうですが・・・。(いぶしは淡路瓦が有名なのです)

よく見る和瓦は釉薬を表面に塗って1,300℃くらいで焼く事で強度と耐久性と耐水性を上げていくそうです。

「いぶし瓦」とは名前の通り、薪を焚いてその煙で燻して焼く瓦で、今は薪はほぼ使ってはいません。

藤岡瓦の特徴は吸水性があることで水分を含んで調湿効果があることだそうです。

お話をお聞きした瓦屋さんは日本でも珍しく今でも薪で瓦を焼いています。

それが瓦一枚一枚仕上がりの違う味のある表情を出してくれいます。

古い町並みの屋根瓦は同じ黒っぽい瓦でも、まだらな色合いなのを見たことあるかと思います。

釉薬の瓦は割れた断面が素焼きの明るい茶色ですが、いぶし瓦は面の色と同じ黒(グレー)です

しっかり中まで燻されているのですね・・・。

叩くと備長炭的な「キーンッ」って音がします。(なんとなく・・・。)

江戸時代の瓦と、昭和の瓦でも大きさ、細かな仕上げの形状で年代がすぐ解るようですが

じっくり見ないとその差はすごく解りづらいと思います。

国宝や重要文化財では当時の瓦を使わないと形も寸法も違うので

部分的に交換も出来ないそうです、そんな瓦を造る職人さんも、その技術・設備も失われつつあります。

世界中から日本らしさ、日本の良い文化を見たい・体験したいと思って頂ける人達が来ているのに

その文化を無くしてしまうというのはとても残念な事です。

個人で維持する社会状況ではなくなった現代では、文化は国や行政で守っていかないといけないのだと思います。

地域での活動もあっての話ですが、少子化・高齢化の今ではそれだけでは難しいのですね。

自分の田舎でもお祭りがこれから始まりますが、年々行列が短くなっています、人口も減っています・・・。

いろんな業種の方々が各地で伝統を引き継ぎながら今に合った工夫をしています、そんなお仕事に

関われる偶然と機会を頂けたことに感謝してたくさんの事を学ばせて頂けたらと思います。

まとまりのないお話でスイマセンでした・・・最後に・・・。

敷瓦と言うものです、こんな玄関、かっこいいですね。