いまあるべき古民家

古くからある物を大切に、今あるべき事を取り入れて・・・。

曳家というおしごと

2016-08-22 22:39:58 | 日記

 お盆前に、縁ありましてお近づきになれた「曳家」を家業とする職人さんに出会い・・・

お声掛け頂き、実際の曳家現場の見学に行ってまいりました。

埼玉県飯能市・・・結構な山奥ですが自然豊かで古民家らしき住宅がそこかしこに残っているのを

見つけながらのドライブ・・・少し暑さの落ち着いた現場に到着すると

若い大工さんと2人の職人さん・・・

その一人が曳家の職人さん「岡本さん」でした。

何も知らない自分に丁寧な説明、施工の内容などご説明いただき、恐縮です・・・・・。

「上腰工法」・・・簡単に説明すると、皆で建物の柱を持って家を持ち上げる感じです。

よく見るのは建物の土台を持って持ち上げるのだそうですが・・・

柱や土台を取り替える場合などは先の工法で無いと出来ません。

ジャーナルジャッキ(ギア式ジャッキ)、油圧ジャッキなどをいくつも使って、枕木のような木材を井桁に組んで柱角材とボルトで挟んで

地味に少しづつ持ち上げていく・・・・

基礎を取り替えるので人が入れるくらい持ち上げるそうです。

築100年ほどの建物でしたが、お施主様は飯能とは縁もゆかりもなく(たぶん・・・)

この場所を、この建物を縁あって購入し、建物を活かして住まう為に「曳家」を選択したそうです。(複雑な訳があったのか??)

大規模修繕をしたり、増築したり、移築したりと修繕は意外と費用がかかります。

今の新建材で建てたほうが価格は抑えられます・・・。

今の基準で建てた建物のほうが冬は快適に生活出来て、夏もエアコン1台で涼しく、光熱費も抑えられ省エネ生活となるでしょう・・・。

強要はいたしません。

やせ我慢もいたしません。

夢や理想論を押し付けもいたしません。

いろいろ世間を騒がせる事件・事故が今の住生活・食生活が原因だとも断定はいたしません・・・・・。

でも何かが足りないと思います、忘れていると思います。

「物を大切にしましょう」

基本は大事でいつまでも変わらない教えだと思います。

 

 


経費削減

2016-08-05 23:55:15 | 日記

 先日お引渡しましたお仕事で、築20年ほど経つご自宅のユニットバスを新しいユニットバスに交換させて頂きました。

お台所のキッチンも合わせて工事させて頂きまして、たいへん喜んで頂いたのですが・・・。

もっと嬉しいお言葉お頂きました。

「新しいユニットバスにして今までと比べて使用する「ガス代」がかなり安くなりました~。」との事でした。

確かに今のユニットバスは浴槽や床・壁も断熱材で覆われていて昔のような寒さは無いと思っていましたが・・・

今までの浴槽は保温効果が少なく、お湯が冷めて「追い焚き」する為にガス給湯器が頻繁にお湯を沸かしていたそうで。

部活や塾などで帰宅が不規則な子供たち・・・

仕事で遅くなるお父さん

生活時間帯がバラバラになりがちなのでお風呂の使い方で、ずっと保温状態でいたようで。

しかも、既存のユニットバスを解体して解ったのですが、外壁に面した壁の中に断熱材は入っていませんでした。

当時の施工はそんなものだったのか・・・

当然、今回は壁から天井まで断熱材はしっかり入れさせて頂きました・・・。

リフォームして新しくて・綺麗で・使いやすくなるのは当然・・・

それにプラスの満足を感じて頂けるようなリフォームが、

本当に住まい手の事を想ったリフォームなのだと思いました。

まだまだ奥は深く、精進です。

 

解りづらいかもしれませんが、ユニットバスの壁の裏側です・・・

ウレタン系の断熱材をアルミのシートで覆っています。

長方形の穴の部分に断熱材が見えています。

浴槽の裏側の断熱材です、工場で断熱材が吹付けされています。

 

施工途中の壁の断熱材、天井まで入れています。

 


近所

2016-08-02 23:02:26 | 日記

 このところ「工場直売」に プチハマリしており

定期的に買いに行くところや、新規開拓などしております・・・。

なかなか これは~!!って 直売工場は見つかりませんし

1時間も、2時間も並んで待つほどの根性もありませんので

ほどほどで楽しんでおります。

先日定期的に買い出しに行く道すがら(2~3ヶ月には1回は通るはずなのに・・・)ふと気づいた建物がありました。

地元の人しか通らないような裏道の片隅に・・・気になる古民家が・・・。

駐車場も無く、目立たず・・・

覗いてみると「旧清水製紙工場本館」  「天王森泉館」とありました。

洒落た建物で派手さはありませんが明治・大正の建物の雰囲気が出ていました。

製紙工場内の建物の一部を移築して、住宅として住まわれていたそうです。

今風の作りの部分もありますがこんな場所に歴史的建造物として認定された建物があることに

ちょっとびっくりです・・・。

 

横浜市管理のようでしたが、もう少し有効活用出来る場所で見せ方で多くの人に知って欲しいと思います。

最近はゼロエネ・ZEH(ゼッチ)など環境負ゼロの建物に国が力を入れています、古民家はその真逆の建物ですが

日本の住まい方に合った建物です。

化石燃料に頼らない社会造り、国内自給率の回復など環境にやさしい動きは停滞しているようで・・・

大手企業も売上が上がり、成果がすぐに見えてくる基準を進めたほうが批判も出ないし評価されます・・・が

大きな山を登るのは大変です、準備にも時間がかかります、でも少しづつの積み重ね・・・

もうすぐ「山の日」・・・(かんけいないけど)

本質をとらえた考え方で・・・正しい事がすべて受け入れられる社会ではありませんが

正直者が馬鹿を見る世の中にはならないでほしいですね。