いまあるべき古民家

古くからある物を大切に、今あるべき事を取り入れて・・・。

不易流行

2017-04-13 22:54:18 | 日記

 先月になりますが、古民家再生協会のお手伝いで南足柄(開成町)にある古民家

「瀬戸屋敷」に行って来ました・・・

古民家の中や蔵の中にお雛様を飾って皆さんに見ていただきましょうと言う地域のイベントに合わせて

お邪魔させて頂きました。

多くのお客様で賑わい、市から管理を委託されていられる方々の一生懸命さにただ感心するばかりでした。

この「瀬戸屋敷」にはとても縁があり・・・

20数年前、たまたま東京でお仕事させて頂きましたオーナーさんが「瀬戸様」で

(その当時80近いご夫婦でした)

とても良くして頂きまして、何かの話しの流れで「田舎にある古い家があるので遊びにきてみては・・・」とのお誘い

若かった当時の私・・・遠慮もなく当時付き合っていた今の奥さんも連れてお邪魔しました・・・・そうです・・・。

その古い家こそ「瀬戸屋敷」でした。

イベントに来ていた方数人に当時のお話しをさせて頂きましたが、市に寄付されるまでの細かな経緯は

解りませんでしたが、何かの縁をとても感じた気がしました。

話は長くなりますが、本日・・・以前お知り合いになりました「曳家 岡本」の岡本さんとお会いしてきました。

曳家家業とは、道路拡張などが原因で解体してしまうには忍びない建物1棟をそっくりそのままA地点からB地点まで

持ち上げて移動してしまう、特殊な技術をお持ちのお仕事をされている方々です。

地盤沈下で傾いた建物、経年変化で少しづつ傾いた建物・・・いろんな活躍の場もあるのですが・・・

やはり特殊なお仕事・・・安定した仕事量・・・職人不足・・・広範囲な地域となるなどの問題点も多いそうですが。

その特殊な仕事・・・何が正しいお仕事なのか?その仕事内容を理解している方も少ないそうです・・・。

職人さんは自分の仕事に誇り・自信を持っているというのが自分の認識でしたが・・・

モラルのない、その場限りのお仕事をする方もいるそうで、何が正しくて・間違っているか・・・。

それを判断するには正しい施工を見たり、教えてもらわないといけません・・・。

古民家を解体手直しするとそれが一番の教材・教本・お手本となるそうです。

先人の職人さんがその師匠から教わった技術がその建物には継承されていて、建物自体が教科書なのだそうです。

今自分が手掛けた建物が100年後に修理される時、お手本となる仕事が出来ているか・・・?

恥じること無い納まりで仕上げられたのか・・・?

すべての仕事に共通することですが、どんな内容でも誇りを持てる仕事っぷりが出せるか

揺るがない想いを持った人の手仕事はとても美しいのだろうと思うこの頃です。

築地にあった古民家の飲み屋さん・・・

銀座にも近い大都会・・・そんな中に佇む古民家・・・近くの高層ビル・おしゃれな商業ビル・・・・

どちらがほんとうの意味で魅力的なのでしょうか・・・。

不易流行=(いつまでも変わらないもの・時代にあわせてかわるもの)諸説あるそうですが、

本当に良いものは形や、やり方が変わっても本質は変わらないものなのだと思います。


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