日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

人民裁判?

2007年09月03日 21時16分37秒 | 残日録
【山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の弁護人に対する懲戒請求が、弁護人の所属する法律事務所や所属弁護士会にメールで多数送られていることが分かり、有志の弁護士508人が19日、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した。懲戒処分を求める請求は計数百件に上るという。】

橋下(はしもと)弁護士が、ネットで懲戒請求を呼びかけたとかで、少年の弁護団が業務妨害のかどで裁判を起こしている。

凡そ世の中に「白か黒」を決めようとするとき、大衆を扇動して、民意という名の危険が生まれる。どんな極悪非道な犯人であっても、裁判という制度があるという以前に、他の意見も受け入れるという寛容さがなくなったら、お終いです。(ナチスも宣伝相がいた)
西部劇の人民裁判のように、少数意見は排除され、リンチ裁判(縛り首の木)となってしまうでしょう。
やはりネットは、特に日本のネットは匿名性が高いので、過激な意見が(声が大きいほど)受け入れ安いという危険性がある。
韓国などは、ログインに住民票カードのように「番号」が必要ですから、これも少数意見を言い難い環境が作られてしまうから、時の権力に擦り寄るから賛成できない。
どんどん意見を言い合いしましょう。それにしても、何が悪で何が善とか決めるのは難しい。悪と解っていても、その罪の軽重を決めるのは・・・難しいことです。

こんなことでは、もうすぐ始まる「裁判員制度」を、ひるんだ心で参加する破目とならないんでしょうか?