一般質問、一日目

　　　　　（写真は、ひぐちキミヨさんのイラスト）

本日の本会議は、一般質問。
７人の議員が質問に立ちました。
午前中に３人、午後４人。

一般質問とは、議員にとって一番自由に質問できる機会です。
市の行政に関することならば、何でも自由に取り上げて質問し、
市長や教育長から直接答弁を得られます。

議会の本会議におけるやり取りですから、
発言には非常に重みがあります。
市長サイド(執行部)は、答弁したことについて、
その通りに実行することが期待されます。

持ち時間は各４０分。
１０分くらい質問を読み上げ、
それに対し、市長や教育長から答弁があります。
その答弁を受けて、さらに深い質問を重ねていきます。

議会開催毎に、すべての議員が一般質問できる自治体もありますが、
伊勢崎市議会の場合、議員一人当たり年２回しか一般質問できません。
私は１２月議会で質問したので、今回はありません。




本日の一般質問から、
いくつかご紹介します。

（新藤議員：ドライブレコーダーについて）

伊勢崎市の場合、各公民館に防犯パトロールカーを配備し
防犯協会やＰＴＡの方の協力を得て、
防犯パトロールを実施しています。

そのパトロールカーに、ドライブレコーダーを付けたらどうか、
という質問です。
万一事故に巻き込まれた場合の証拠映像になりますし、
記録されるということで、防犯の効果も高まります。
運転者も、より注意して運転することと思います。

もちろん費用は掛かりますが、
それ以上に、有効なアイディアだと思います。

市長さんの答弁では、
来年度中に実現したい、との回答でした。
良い提案だと判断されたのでしょう。



(宮田議員：窓口業務の民間委託について）

熊本県上天草市は、窓口業務を民間企業に業務委託し、
市職員が行う場合に比べて、7.700万円経費削減した。

市職員は定型的な作業を委託することにより、
企画など専門性の高い仕事に集中できるという。

上毛新聞によれば、
群馬県前橋市も、来年度から窓口業務を
民間委託するそうです。

東京の足立区も以前から取り組んでいます。
なぜ、行政がやっていた仕事を
民間に委託を進めるのか？

それは、
より安い経費で、効率的な行政サービスの提供を
めざすことはもちろんですが、
浮いたお金と職員を重点分野にまわすためです。

行政の予算には限りがあり、
これから日本中で人口が減少しますので、
税収も減っていくと考えなくてはなりません。

職員の数も限りがありますし、
住民の人口が減っていくならば、行政の経営として
長期的に自治体職員の数も減らしていくことを
考えなくてはなりません。

これまで行政改革の一環として、
行政が行っていた仕事でも、民間で行える仕事は
民間へ委託したり、引き継いできました。
（例えば、学校給食の調理や、保育園、幼稚園など）

しかし、これも限界が見えてきたので、
これまで民間には存在しなかった事務でも、
定型的な業務は、行政から民間への委託を進めよう、
という発想。

住民にとっても、自治体にとっても、
そこで働く職員にとっても、良いことだと思います。

「同一労働、同一賃金」という考え方があります。
日本の場合は、伝統的に年功序列型の賃金体系が多く、
同じ業務でも年齢が高いと、給料も高い状態。
そして、同じ仕事をしていても、正社員と、派遣社員では、
賃金が大きく異なるのが現実です。

「身分」に対してではなく、「仕事」に対して
お金が支払われると考えますので、
同じ仕事をしているならば、同じ賃金が支払われるべきです。
「同一労働、同一賃金」には賛成です。

そうなると、自治体も仕事の中身を精査しなくてはなりません。
どんな単純労働をしていても、公務員であるということだけで、
民間労働者よりも高い賃金をもらうことは不合理となります。

派遣やアルバイトの人でもできる仕事ならば、
高給取りの公務員が行うのは無駄です。

行政改革のために、職員の人員削減も続いています。
公務員が高級に見合う人材ならば、
より高度で専門的な仕事に集中してもらうことが、
自治体経営上、市民にとって望ましい状態です。

伊勢崎市の28年度予算では、
歳出の半分が義務的経費。
その１/３が人件費です。


お隣の前橋市では来年度から民間委託が始まります。
伊勢崎市も、仕事の中身や、それに対応した人材の配置を
しっかりと考えていく必要があります。