「コンセプトの教科書」細田高広 2023 ダイヤモンド社
コンセプトの本はたくさんありますが、
「教科書」はほかに無いのではないでしょうか。
非常に良い本だと思います。
体系的に学べて、実践まで指導。
参考文献・ウエブサイトが4ページ書かれています。
それらのエッセンスがよく整理されてますので、
全部読むより、はるかに時間節約になります。
著者の細田さんはコンセプトの本を広く読みましたが、
一番読みたかった「教科書」が一冊もなかったので
自分で書いたとのこと。
これからの社会は、
機械でできる仕事は、どんどん機械に置き換わっていきます。
人に言われたことをやるだけの人は、
それも大事な仕事ではありますが、
国際的な低賃金競争にまきこまれます。
いかに新しい仕事や価値を見つけていくか、
それがこれから重要となっていきます。
同じ仕事を続けるにしても、
新しいやり方、もっといいやり方の模索は必要です。
自分や自社が変わらなくても、
周りの環境はどんどん変化していきます。
そこで必要な能力は「デザイン思考」であり、
それを分かりやすく表現したものが「コンセプト」。
これは特別な人にだけ必要な能力ではなく、
学生も含めてあらゆる人に意識して高めて欲しい能力です。
私のブログでは「デザイン」のカテゴリーがありますので、
ぜひお読みください。
さて、「コンセプトの教科書」から
いくつかポイントをご紹介します。
仕事をされている方は特に必読と思います。
・コンセプトメイキングとは、 新しい意味の創造
・コンセプトは価値の設計図
①判断基準になる
②一貫性を与える
③対価の理由になる
・良い問い 自由度×インパクト
・クエスチョン・マトリックス
・(顧客が)本当に言いたいことは言葉にならない
・インサイト・マトリックス
・本音は葛藤の中にある
・未来を見通すビジョン(賛否両論がなければビジョンではない)
(多田コメント)
新しいコンセプトは、良い問いから生まれます。
この本の後半には、コンセプトをひねり出すための
「技」がいくつも紹介されています。
才能や知識が少ない方でも、とても有効と思います。
地域の未来を考える行政職員の方には
とくに読んで欲しい本です。