持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

24時間テレビ

2005-08-28 23:57:20 | だいじなこと
いつからか。ひとりの戦場カメラマンをすごく気にかけている。
英語が理解できないこともあり、海外事情にはひどく疎い。ヨーロッパ諸国の名前もまともに上げられないほど。だが、セルビアとコソボには反応する。彼が乗り込むまでは、イラクとイランの違いも知らなかったくせに。とりあえず、バグダットとサマワの地理関係はおさえている。これは。間違いなく、彼の存在が世界に目を向けさせてくれている結果。

昨年5月27日、戦場ジャーナリストの橋田信介氏が亡くなられた。第一報が入ってから、彼でないと判明するまでの焦燥。判明した名が、著名な橋田氏であったときに感じた衝撃。無事だった彼は、その後。橋田氏に合流し、帰国し、再び戦地に戻っていった。最近では、ロシアでブイブイ(←古っ)いわせていたらしい。

ニュースは、インパクトのあるものにどんどん流されていくから。名も聞けなくなっていたのだけれど。先日放映されたスペシャルドラマは見逃しました。痛いミスだった。。先ほど幸運にも、橋田夫人をテレビ画面で見ることができた。連れ沿う人を突然失っても、彼女は時を止めていない。夫の志を継ぎ、少年の目を治し。今年はサマワに診療所を造り。数年後には少年の故郷・ファルージャに、子ども病院を造るべく。ずっと動き続けていらした。

「生きる」ということを正面から取り上げた番組。大々的にテーマとして掲げられてしまうと。なんとも気恥ずかしいものがあったのだけど(←へそ曲がり?)。
「ときどき楽しいことがあるから、是非ね、生き延びてほしい。生きていてほしい」という、生前の橋田氏のメッセージ。その映像を、いとおしく見つめる夫人の表情は印象的で。ふたりの間の絆を感じずにはいられない。そして。彼女のしていることこそが、まさしく「生きる」なのだと思った。

人は絶対に死ぬ。いつだって、確実に、死ぬ日に向かって生活を営んでいる。この日は。すごく近いかもしれないし、すごく先かもしれない。でも、死なずにすませられる「人」はいないから。だったら。死にたい、とは考えないでいようと思っている。