持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

ラヴ・レターズ 1/2

2006-06-21 23:40:21 | 演劇:2006年観劇感想編
『ラヴ・レターズ』 LOVE LETTERS
劇場:ドラマシティ  時間:3時間(休憩15分含)
期間:2006/6/21
作:A.R.ガーニー
演出:青井陽治
出演:佐々木蔵之介,中嶋朋子


舞台中央の丸いテーブルに水差しが、脇にはグラスが2つ。2脚の椅子は客席に向いていて、照明が、この場だけを柔らかく浮かびあがらせる。静かに現われる主役のふたりは、静かに椅子に腰掛けて。視線は常に、本の上におき。最初から最後まで、立ち上がることも無く、お互い顔を見合わせることも無く。声色だけを武器に、朗読劇が開幕する。うわ。前にも同じこと書いてるなぁ(汗)。前回の観劇感想が→こちらに。

幼いアンディは、ご近所のメリッサのお誕生会におよばれしたらしく。主催者であった彼女の母親に、お礼状をしたためているらしい。こどもらしい語り口で読み上げられるその手紙は、メリッサの元に届き。少しくだけた口調で戻ってくる返信に、返信をするところから。長い長い、50年間にもわたる文通が始まる。どうやらアンディは、メリッサとかかわると羽目をはずしてしまうらしく。それは厳格な家庭には由々しき問題で。あっという間に引き離されてしまうのに、それでも、なぜだか文通は続く(←主に筆まめなアンディのおかげで)。

メリッサに、文章と本当の姿は違っていると指摘されても。文章の中に描く自分の姿が、本当の自分なのだと。微動だにせず手紙を読み上げる佐々木氏のアンディは、寄宿舎の部屋の片隅で夢中になって机に向かう姿を思わせてくれる。不自由な日常のなかで、奔放なメリッサの存在が、どれだけ輝いていて、どれほど重要な価値があるのかを教えてくれる。

硬い文章は嫌、長い手紙は嫌い。電話がいい、逢いたいと。思いのたけを綴る中島氏のメリッサは、佐々木氏とは対照的に、手足をせわしなく動かし続ける。その落ち着きの無さは、文章にあらわれるままの、日常に焦れる姿で。グラスに手をのばして水を飲む仕草には、ボーイフレンドたちを、ずいぶん魅了しているのだろうと思わせたりもしてくれる。


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1 コメント

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(@@;(*><*) (midori)
2006-06-22 10:02:52
あぁ~~~、ご覧になったんですね!!

私ったら、未だに観たことがなくて…。

でも、来月早々の野沢さん版に、行く気満々です。

感想を拝見するのは、それまでガマン。

(><)

1も2もあるし…。

楽しみです!!

(*^^*)
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