ポエム kotoshin's STORY from gabacyo

~すべての詩たちが僕のすべて~
元気になってくれたり、勇気をもってくれたら最高です。
ゆっくりご覧くださいね。

朝の風景

2008-07-09 00:32:00 | ポエム
工場のエントツ 立ち並ぶビル
列車が走る その向こう側
空が明るくなり 陽が昇る
僕は部屋から見つめている

当たり前の風景の中で
当たり前のように時が刻む
コーヒーとトーストのモーニング
いつもの朝が始まっていく

コトリが鳴く 二車線の道路
新聞配達のバイクが走って行く
昨夜の疲れを引きずったまんま
誰もいない信号を一人渡る


当たり前の風景に中で
当たり前のように時が刻む
顔を洗い髪をうまくセットして
今日は新しいスーツで出かけよう

午前7時の東京行き 3番ホーム
いつものように押し込まれて電車に乗る
新しいスーツも髪もムチャクチャで
身動きとれず押し出される

当たり前の風景の中で
当たり前のように時が刻む
オフィスへ向かう足は速くなり
時間ギリギリで階段駆け上がる

富士の山

2008-07-09 00:29:00 | ポエム
山を崩して ビルを建て
野原はコンクリートに変わり果て
原形を忘れた 海岸線

数え切れない 車の流れ
小さな窓のひとつひとつには
数え切れない 悲しみ宿っている

遠く高く そびえる富士の山が
永い間見つめてきた 街並も
見苦しく 見苦しくなったもんだと
泣いている・・・


排気ガス 農薬の雨の降る中
豊になればなるほど 息苦しく
汚れゆく この広い大地

馬鹿げた人間という生き物たち
なにもかもを犠牲にしてまでも
ちっぽけな利益のため 皆殺し

遠く高く そびえる富士の山が
永い間見つめてきた 街並も
見苦しく 見苦しくなったもんだと
泣いている・・・

雲の上 突き出た 富士の山が
永い間 見つめてきたこの日本
地が動き 赤々と街を染めていく
そんな夢をみた