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大徳寺 大仙院

2006年01月19日 | 京都
「あぶり餅」の後は、大徳寺です。まずは大仙院です。



大仙院への道。真っ直ぐ行くと芳春院です。大仙院へは右へ曲がります。



右へ曲がると魅力的な路地が現れます。ここも真っ直ぐ行くと真珠庵で、今度は左へ曲がります。



これが大仙院への入り口です。

方丈を囲むように素晴らしい枯山水庭園があります。しかし、写真撮影禁止なので、それらを紹介することができません。私が訪れた時は昼時だったせいか、あるいは特別拝観中の芳春院へ人が流れるのか、ほとんど貸切の状態でじっくり庭を拝観できました。

蓬莱山の東北庭、舟石のある東庭、そして大海の南庭へ至る流れが有名ですが、私にはいささか具象的であるように思えました。それがこの庭の魅力と言われれば返す言葉はありません。蓬莱山からの水は西側にも流れるのですが、その流れにあたる方丈北西の庭が気に入りました。簡潔で、静謐な感じがします。他の庭が具象的なので、余計にこの庭の簡潔さが心にしみるのかもしれません。

寺の方の説明も受けずに庭を一通り見た後、独り広縁に座してのんびり南庭を眺めていました。南庭の南西に沙羅双樹の木が植わっていますが、これは方丈北西にある蓬莱山に対応しているのだと思います。蓬莱山から流れた出た水は方丈の東と西の二手に分かれてこの沙羅双樹に向って流れることになります。そして、東の流れは具象的に、西の流れは抽象的にそれを表現していると考えられます。そう考えると東の流れがあまりに具象的である理由が説明できると思います。

この庭は性格の相反する二つの流れが相補しあうことで出来上がっていて、方丈を中心にしてある意味対称的であるともいえます。また、どちらの流れであっても(道は違えど)、所詮沙羅双樹の木(釈迦を象徴している)に至るともいえます。これがこの庭に対する私の解釈です。

しばらく貸切状態で庭を見ていましたが、そろそろ帰ろうという頃二人の拝観者がやってきました。それで寺の方が説明をするのでよければ一緒にと声をかけてくれたので、もう庭に満足していましたが説明を受けることにしました。一通りの説明より独り庭を眺めて得たものの方が多かったです。
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