童話のオジサン(2)

2015-07-01 21:36:29 | 童話
犬と猫は、『又だよ。』と言いたそうな顔で、オジサンの所にやって来ます。

『これから雪ダルマの童話を作ろうと思う。ストーリーは、寒い日に空から雪が降って来て、地面近くになると、雪の一つひとつが小さな雪ダルマとなって落ちて来るんだ。
そして、小さな雪ダルマが集まって、大きな大きな雪ダルマになるんだ。どうだい、面白いだろう。』

犬はオジサンに負けないくらいに『う~ん。』と言って黙ってしまいました。
猫は聞こえないフリをして目を閉じてジッとしています。

しばらくして、犬が『雪の話なら僕達よりトナカイに聞いた方がいいよ。』

『そうだね。』と言ってオジサンはトナカイを呼びました。

 トナカイは『面白いと思うけれど、風が吹いていると、降って来た雪ダルマは転がって行っちゃうよ。
それに目や鼻や口は雪ではなく、木炭でできているんだよ。
それから、雪ダルマは雪が集まるだけではダメで、押し固めないとできないよ。』
と自分の意見を言いました。

『そうか、う~ん。』

そしてまた、オジサンの『う~ん。』が続きました。


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