てんから、てんから、てんからてん(4)

2020-09-16 08:32:34 | 童話
そして、しばらくして、また満月の夜に
『てんから、てんから、てんからてん。』、
『てんから、てんから、てんからてん。』
と聞こえてきました。
『これから、学級委員会を始めます。それでは、今やっている活動を話しあいます。』

村の小学校の動物達が
『村では、お米がたくさんできました。農家の人に感謝して、残さないように食べています。』と発表しました。

都会の小学校のイヌとネコが
『作っている工場の人に感謝して、ドックフードを残さないように食べています。』

『それでは、質問のある方はいますか?』
都会の小学校のイヌとネコが
『僕達の飼い主さんは、スーパーマーケットで透明な袋に入った白いお米を買いますが、お米は全部白いのですか?』
『できた時のお米は、モミガラの中に入っているので黄色に近い薄い茶色で、モミガラを取って、米ヌカも取ると、やっと白くなるんだよ。』と言ってお米がたくさん実った、刈り取ったばかりの稲穂を月に映して見せました。
『稲穂は重たそうだけれど、たくさんなるんだね。』
『そうだよ、重たいよ。農家の人が大切に育てているので、いっぱいなるんだよ。』