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ゆめ(3)

2015-03-13 21:37:48 | 童話
風のゆめ
 
夏はみんなにすずしい風をあげること。
冬はみんなに暖かい風をあげること。
春と秋はそよそよ、そよそよ、
ゆっくりとした風をあげること。

だけれど、遠くから大きな風がきて吹き飛ばされることがあるんだ。
それは台風なんだよ、台風には負けてしまうよ、大きいからね。
台風が行ってしまうとホッとするね。
台風の後はいい天気だ。

もう一つ、冬に来る嵐にも負けてしまう。
ピュ~ピュ~、ゴ~ゴ~、寒い寒い。
雪と一緒にやってくる。
嵐も行ってしまうとホッとする。

春と秋はぼくが負けてしまう風は無いから僕が一番強いんだ。

春もそよそよ、秋もそよそよ、やさしくそよそよ。

春は桜の花びらをひらひら、
秋はコスモスの花をゆ~らゆら。

やさしく、やさしく、そ~よそよ。

ちょうちょさんにやさしくそ~よそ、
トンボさんにもやさしくそ~よそよ。
みんなに、みんなにそ~よそよ。

風のゆめが、そ~よそよ。
大きく、大きくそ~よそよ、
小さく、小さくそ~よそよ。