北の森から眺めてみれば

北海道に移り住んで十数年。ここから眺めた身近な世界、遠い世界の出来事をつづる日々雑感。

いわゆる暫定税率の国会論議

2008-02-01 | 政治・経済
まずは、北海道選出の逢坂議員(民主党)の委員会質疑である。

http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=38092&media_type=wb&lang=j&spkid=11568&time=02:21:26.1

国会の議論においてよく自民党が論拠とすることの一つに「国民生活に支障をきたす」というのがある。しかし、これは「言うことを聞かないと大変なことになるぞ」というオドシである。実際の国民生活はもう充分混乱をきたしていて、これ以上悪くなることはないくらいである。むしろ「混乱をきたす」のは、大企業や官僚、政治家と結びついて旨い汁を吸っている利権屋どもだけである。

振り返ってみると経営破綻した都市銀行の「不良債権処理」のために何兆円もの国民の税金が、投入されたときも同じ論理だった。

しかし、郵政の民営化では現場でかなり混乱しているにもかかわらず断行し、過疎地のの国民生活には大きな支障も出ている。
消費税の新設、値上げの時には空前の「国民生活の大混乱」が起こったが、無理矢理通してきた。

どう見ても自民党の言う「国民生活に混乱をきたす」という論法にはウソがある。庶民の生活に不利益になることは、簡単に通してしまうくせに、自分たちの利権に不利益なことは絶対に通さないという姿勢である。

道路特定財源となっているガソリン税の暫定税率は30年前、田中内閣の時に施行されてから、ずっーと「暫定」のまま続いてきた。

そしてその間、その一部が確かに全国の道路整備に使われたことは確かであるが、その一方で余ってしまっている部分があり、それが道路公団の利権、大手ゼネコンの利権に結びつき無駄な使い方がなされ、その一部が政治献金として自民党に環流している。

自民党で「旨い汁」を吸っている道路族議員は、この道路財源を何としても守りたいのである。
福田内閣というのは、保守的な利権の現状維持内閣であって国民生活に何らかの利益のある新しい仕事は全くする気がない内閣なのだなあと思う。

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