北の森から眺めてみれば

北海道に移り住んで十数年。ここから眺めた身近な世界、遠い世界の出来事をつづる日々雑感。

密漁の取り締まりについて

2006-10-23 | 生活・文化
HTBテレビで、最近増えている鮭の密漁についてのリポートがあった。テレビカメラが警察について密猟者の捜索を行うのだが、見ていて警察のバカさ加減がよく分かった。

遠くから撮影する赤外線カメラで密猟者が鮭を次から次へと釣り上げ、その場で筋子だけを取って魚は川に捨てている様子がわかった。ここで警察がとった手段は「泥棒に近寄れば物音で気づかれて筋子を捨てて逃げる。そうすると証拠が無くなるので現行犯として逮捕できない」という理由で「密猟者のものと思われる車に先回りして待ち伏せる」と言うモノだった。ところが、朝になってもその車に密猟者は現れない。「逮捕の危険を察知して逃げた。あいつ等はプロだ」というのが警察官の話だった。なんと間の抜けた警察なのだろう。

「バカかっ!君たちだって逮捕のプロだろう。もっと頭を使え」と言いたい。赤外線カメラで犯行の一部始終は撮ることが出来る。と言うことはそこでサーチライトを照らせば慌てて筋子を捨ててもその場面も「証拠」として撮影できるではないか。最悪証拠が挙げられなかったとしても、警察が常に目を光らせていると言うことを分からせるだけでも抑止効果もあるのである。時は真夜中、場所は川の縁である。何をどう言い逃れようが、限りなく怪しい不審者そのものである。逃げられないように挟み撃ちにすれば逮捕できるではないか。そんなことも出来ないバカ警察が市民の安全なんか本当に守れるのかと思う。

見ていて空しいのは、警察官が犯人を怖がっているのではないかと思われることである。確かに警察官にとっては、犯行の現場に踏み込んだり、近づいたりするのはリスクが伴うのは当然である。犯人は凶器を隠し持っていることも考えられる。しかし、だからこそ「警察官」は武器を携帯し、緊急の場合にはそれを使用することが許されている「特別な」職業なのである。警察官の特権を利用して若い女性の留守宅に侵入し、下着を盗む警官がいたり、組織ぐるみで「ウラ金」を作り、身内だけで使い込んだり、真面目な警察官もいるに違いないのだが、それが忘れられてしまうほど最近の不祥事は枚挙にいとまがない。そういう警察は絶対に許せない。

北海道の恥

2006-10-17 | 政治・経済
中川昭一と言えば故中川一郎の息子である。
親父の中川一郎は、政界では「北海のヒグマ」と言われ、一時中川派を立ち上げたことがある。国会議事堂の脇にある植え込みに「立ちション」して、フォーカスされたこともある品性下劣な権力亡者であった。
田中真紀子の親父、田中角栄の怒りを買い「するめ」にされそうになって自ら命を絶った。北海道の方言ではこういう者を「はんかくさい」と言う。

そのDNAと地盤・看板・カバンをしっかり受け継いだ二世議員が中川昭一である。親父の秘書だった鈴木宗男が「あんなバカ息子に引き継がせるくらいならオレが出た方がずっとまし」と考えたのも当然で、事実風当たりも強いが地元への利権誘導については宗男の方が断然力がある。

「あの親父にしてこの子あり」は間違いないが、いくら人材不足に陥っている自民党でも、よくもまあこんな軽薄なオッチョコチョイが政調会長なんかやっているもんだと思う。

国内初のBSE感染牛が見つかったときも、安全性について何ら科学的な論証もできていないうちからパフォーマンスで焼き肉を食べ「うまいよ、安全だよ」などとのたもうた。

NHKの番組への圧力が問題になったときも、一度は「行った」と言いながら問題が表面化すると「行っていない」と前言を翻した。軽薄にもポンポン失言を重ね、つつかれるとすぐに開き直る癖がある。
北朝鮮のキムジョンナムやキムジョンチョルと対して変わらないバカ殿である。

その中川昭一が、またまた妄言を重ねた。15日、テレビ朝日の討論番組に出演し、北朝鮮の核実験問題をめぐる日本の核保有論について「(日本に)核があることで、攻められないようにするために、その選択肢として核(兵器の保有)ということも議論としてある。議論は大いにしないと(いけない)」と述べた。その上で「もちろん(政府の)非核三原則はあるが、憲法でも核保有は禁止していない」と訳の分からないことをのたもうた。

やっぱりこのバカには付ける薬はないらしい。

国会議員の特権

2006-10-07 | 政治・経済
有田芳生氏のブログより(編集)

「タイゾー君」「ゆかりちゃん」が住む豪華な赤坂宿舎

 10月5日(木)「ザ・ワイド」の「有田が行く」で国会議員宿舎の異常な特権を取り上げた。
赤坂新宿舎については2002年1月18日の議院運営委員会庶務小委員会で建築予算が決まった。自民党から共産党まで賛成で議論はたった3分。「異議なし」の声で終っている。茶番だ。民間で建築すれば土地代をふくめて約500億円。国有地だから安くできるというのが衆議院事務局の回答だった。国会議員という利益共同体のもとでの私物ではないからには、国民の税金で建築される宿舎はもっと簡素でいい。あるいは家賃は民間並に払うべきだ。来年2月に完成予定の宿舎は3LDKの82平米。スカイラウンジ、スポーツジム、診察室付きである。赤坂の一等地だから民間ならば家賃は最低でも60万円はする。ところが国会議員はそこに10万円弱で住めるのだ。しかも駐車場もついている。赤坂では駐車場でも5万円はすると不動産屋は語っていた。

 アメリカでもイギリスでも議員宿舎など存在しない。フランスでは会期中にホテルを借りるが、それも自費で支払うことになっている。韓国では5年前に議員宿舎を造る計画が持ち上がったが、世論の強い批判に断念せざるをえなかった。台湾には議員宿舎があるが、ワンルームで全員が入れるわけでもない。国際比較をすれば日本の国会議員の特権は異常だ。

 議員活動のために宿舎は必要だというが、自らマンションを購入する議員もいる。たとえば岐阜選出の野田聖子議員は都内にローンで購入した。「あんな豪華な宿舎に入るのはおかしい」という判断だった。政治家は違和感や後ろめたさなしに赤坂宿舎に入るのだろうか。「タイゾー君」や「ゆかりちゃん」はもちろんここで暮らす。どの党の誰が入居するのかを明らかにする必要がある。民主党の河村たかし議員が国会でこの問題を取り上げたとき、議場からは「小さな問題だ」との野次が飛んだ。この程度の感覚なのだ。国民生活から大きく離れた議員特権を問題にすることが「小さい」というのだから、もはや論外だ。議員が「格差是正をしなければならない」「税金の無駄遣いをやめさせよう」と言ったところで、当たり前のように赤坂宿舎に入るようなら、そんな人物は信用できない。いったい誰が新宿舎を計画したのだろうか。衆議院広報課に聞いたとき、「事務局です」と何度も答えていた。「そんなことはないでしょ。抽象的な事務局など存在しないのだから、担当部署はどこですか」と何度も聞いた。やっと答えたのが「営繕課です」。「国会議員互助会」として特権を与える部署である。

 広報課長と話をしていてわかったことは、感性まで議員特権に侵食されていることだ。ディレクターに「もっと勉強してください」と偉そうに宣った課長補佐の女性は、赤坂宿舎を「おかしいとは思わない」と平然と語った。「本気でそう思っているんですか。庶民感覚ではないですね」と強く言ったところ、こんな馬鹿げたことを言った。「賃貸より買ったほうがいいですから。価値観の違いです」末端国家公務員はこういう「普通感覚」で国会議員の利益を守り続けているのだ。