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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【4/17】「宇佐神宮は密閉ではない」「10万円一律給付は手上げ方式(希望者のみ)も検討」と首相入り年金制度改革質疑、参議院本会議では5法律成立で横畠国家公安委員、公取委員長ら同意

2020年04月17日 17時15分45秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
(11時半投稿で、午後5時過ぎに最終更新)

[写真]「10万円全国民一律支給」のパネル(左側)を持つ玉木雄一郎・国民民主党代表、2020年3月18日、党本部ホールで、宮崎信行撮影。

 昨夜は急転直下で、緊急事態宣言が全国に広がりました。全国民一律10万円給付に公明党が舵を切り、補正予算案を組み替えるための口実として、全国に広げたとの観測もあります。

 国民民主党が1か月前の3月18日(水)に明示していました。私の写真が角度の関係で見づらいのですが、玉木代表のパネルにそう書いてあります。

 また補正予算案審議は来週月曜日の衆参本会議で始まるとみられましたが、日程がずれ込むことになりました。

 玉木代表は先ほど次のようにツイートしました。「全国に緊急事態宣言が発令された。もう国会を開く状況ではない。補正の審議まで休会すべきだ。全国民に3密を避けろとお願いしているのに、あれほど密集する場をつくるのは矛盾。国会が動くと役所も動く。永田町と霞が関で約1万人の人が毎日出勤する。率先して止めるべきだ。調整を幹事長に指示した」としました。夕刻、玉木さんは国対委員長から来週の本会議・委員会を開かないという趣旨の合意の報告があったとツイートしました。後で確認します。

【衆議院厚生労働委員会 令和2年2020年4月17日(金)】

 全世代型社会保障のための「年金制度改革法案」(201閣法34号)と「野党対案・年金積立GPIF法などの改正案」(201衆法7号)を審議しました。201閣法34号に対する野党修正案も議題に加わりました。

 公明党の桝屋敬悟さんは「75歳まで繰り下げられる法案だが、65歳受給開始が変わらないとピーアールしていかないといけない」と強調。野党共同会派の西村ちなみさんは「異例の形での開催。ましてや審議初日に総理入りはおかしい。年金はしっかりと時間をかけて質疑しないと審議の質を保てない」と語りました。

●首相、安倍昭恵夫人の大分・宇佐神宮行き「神社は密閉ではない」

 午後3時半過ぎから5時過ぎまで安倍晋三首相出席の質疑。前夜打ち出した全国民一律10万円について山井和則さんや岡本充功さんの問いに対して「今この段階でいついつまでに支給しますと言えればいいのですが、自治体の自治事務なので、総務省、財務省と相談しなければならない」と答弁。「手上げ方式にするかもしれない」とも語り、希望者のみに給付することも除外しませんでした。首相は現時点では唯一コロナ感染者がいない県として「岩手県」と言おうとして「大分県」と言い間違えました。安倍昭恵夫人が「コロナで予定が無くなった」として3月15日に大分宇佐神宮を参拝したことについて「神社は密閉ではない」と夫人への批判を交わしましたが、総理は困った表情に見えました。

【参議院本会議 同日】

 公正取引委員長に官邸官僚・古谷一之さん、人事院人事官に同院事務総長、国家公安委員に前内閣法制局長官の横畠裕介さん、日本銀行審議委員に日立製作所役員らを充てる国会同意人事が過半数で同意され、両院同意となりました。

 横畠さんについては午前中の別記事に書きました。
5年間にわたった「小西洋之vs横畠内閣法制局長官」バトルは、横畠裕介さんの国家公安委員就任で終息 平和安全法制で変節の官僚

 ●法律5本成立

 「改正家畜改良増殖法」(201閣法35号)と「家畜遺伝資源の不正競争防止法」(201閣法36号)が総員起立の全会一致で可決し、成立しました。

 「改正電波法」(201閣法16号)が過半数で可決しました。衆議院では全会一致でした、起立採決で「過半数」と山東昭子議長が宣言しました。成立

 「改正裁判所職員定員法」(201閣法17号)が過半数で可決し成立しました。衆や委員会では共産党が「裁判官優遇で技能職員軽視だ」と反対しました。

 「改正防衛省設置法」(201閣法4号)は過半数で可決し、成立しました。訓令で決まる「宇宙作戦隊」について防衛相が「ダサいという声もある」とし検討の意向を質疑で示しました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 「5G税財政など促進法案」(201閣法22号)と「GAFA規制の情報開示法案」(201閣法23号)の対政府質疑2巡目。2巡目ということで与野党の質疑はコロナに集中し煮詰まった印象で幕引き。

 まず、「201閣法22号」を採決。討論で共産党の笠井亮さんが「通信会社への減税や、トヨタ、日立、富士通、NECの減税で内部留保を増やすだけだし、日米安保の懸念もある」としました。採決の結果、共産党反対、自公立国社維の賛成多数で可決すべきだと決まりました。

 次に「201閣法23号」を採決。共産党が単独で修正案を提出。笠井さんは、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などデジタルプラットフォーマーの規制法案として検討段階にあった4つの禁止行為が法案から落ちた。(1)競合商品の拒否(2)自社サービスの利用強要(3)自社の商品の表示(4)一方的な定款変更ーーを復活させるよう求め、法文も国の関与を強めた書きぶりに修正すべきだと演説しました。これについて、まず修正案の採決では共産党の賛成だけで否決されました。そして、政府原案では共産党も含めた各党が起立し、全会一致で可決すべきだと決まりました。

 両法案とも本会議に上程されることになりました。

【衆議院内閣委員会 同日】

 前日の本会議で審議した「65歳まで定年を延長する国家公務員法や検察庁法などの改正案」(201閣法52号)が趣旨説明されました。

●関連エントリーのご紹介
 


●関連エントリーのご紹介は以上です。

●テレワークを普及して労働時間が短い日本をつくりましょう。

[写真]映像は10年前2010年4月のフジテレビ番組から。

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5年間にわたった「小西洋之vs横畠内閣法制局長官」バトルは、横畠裕介さんの国家公安委員就任で終息 平和安全法制で変節の官僚

2020年04月17日 10時52分07秒 | 霞が関人事
[写真]国家公安委員会、3年前、筆者撮影。

 横畠裕介さんが国家公安委員に就任することになりました。

 参議院はさきほど17日(金)の本会議で国家公安委員に横畠さんを充てる人事を賛成多数で同意。14日の衆議院と合わせて、両院同意になりました。

 横畠国家公安委員の任期は、令和7年2025年5月までとなりそうです。

 予算定員及び俸給額表では、国家公安委員の年収は1410万円とみられます。内閣法制局長官は1600万円程度。前々任者がついた最高裁判所裁判官は年収1800万円程度ですので、さほど地位が高いようには思えません。仕事量に比べれば、なかなかですが。横畠さんは手の汚し方が中途半端なので、安倍首相・菅官房長官に厚遇したポストを割り当てられなかったのかもしれません。

 当ブログで横畠さんを書いたのは、第二部長だった2007年12月で、「法文上、空間だけを用いるときに非戦闘地域とはいわない」と答弁したとの記述。非戦闘「空域」がないので、航空自衛隊のイラク派遣は違憲行政ではないのかとの野党議員の懸念に応じ、当時の町村官房長官、石破防衛相とは異なった見解をしました。

 その後、法制次長になりながら、前長官の最高裁判所裁判官への「左遷」による新長官に外務官僚の駐仏大使が就任。法制次長に留め置かれました。長官死亡により、横畠さんが長官に。その後、5年前の安保国会で、小西洋之さんから「「横畠長官が私の論理的な質問に論理的に答弁できないのは、(昨年7月1日の閣議決定が)論理破綻しているからだ」と言われるなど大バトルに。小西vs横畠論争は国会クラスターの名物になりました。

 きょねん3月には、小西さんと横畠さんが語気を荒げた質疑になったことをふまえて、岡田克也さんが筆者の質問に答えて「驕りだし、ボス(安倍晋三首相)を見ているとそうなるんだと思います。かつての横畠さんとは違う人になってしまった」と一刀両断し、各紙で報じられました。

 こういう人を法匪というんでしょう。

 以上です。
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【4/14】なぜそこまでして・・・75歳まで年金受給年齢を繰り下げる法案が衆議院本会議で審議入り

2020年04月14日 21時08分39秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
(14時8分初投稿で、21時10分更新)

[写真]10年前のフジテレビ「百識王」で分かりやすく解説する宮崎信行。

 「元祖・国会クラスタ」の宮崎信行です。新型コロナウイルス感染症の「感染集団」を「クラスター」と呼ぶので、最近はあまり良い印象でなくなってしまいました。

 世の中が騒然とするなか、今国会最大の目玉法案「年金制度改革法案」(201閣法34号)が審議入りしました。

 ●静岡4区の補選がスタート。26日(日)投票。アメリカの選挙制度ならば、知事が亡くなった議員と同じ党から残り任期の議員を任命することになっており、見習ってもいいかもしれません。

 ●船橋利実議員の赤坂宿舎に同居する家族が感染しました。同議員は先週6日(月)の決算行政監視委員会第三分科会で「実は私の子供2人も医療従事者で一人は感染症指定医療機関、もう一人は民間の医療機関につとめています。実は民間で昨日(注・報道では前々日とされる)感染者が出てしまいました。外来を直ちに閉鎖し、病院長さんが院内の除染をするようすぐに指示したが、その医療従事者が職場を辞めてしまった。身の危険を感じたということだが、もともと辞める予定ではあったようだ」と語っていました。各紙報道のうち一部が報じたところでは、保健所は今月1日から調査に入ったようです。船橋議員が質問した時点で「患者5名感染」がPCR検査で判明したところ。北海道の国会議員の同居の娘の東京での勤務先ですから、あくまでも聞いた話でしょう。退職者が続出しているとの情報は、公になる前に、匿名掲示板に書き込まれていました。船橋議員に対して加藤勝信厚労相は「たたかいの最前線でたたかっておられることに感謝したい」とピント外れの答弁で返していますが、いろいろ情報が明らかになっていないので、やむをえないところでしょう。

【衆議院本会議 令和2年2020年4月14日(火)】

 公正取引委員会委員長に官邸官僚の古谷一之さん(昭和53年大蔵省)が賛成多数で後任に同意されました。古谷さんの同期は真砂靖さん、本田悦朗さん、中尾武彦さんら。8年ぶりの交代で、財務省出身者が連続しました。人事官には人事院プロパー、国家公安委員には横畠前内閣法制局長官が同意されました。

 「日本と、UAE、ヨルダン、ASEAN、モロッコ、コートジボワールとの投資協定承認案」(201条約1、2、3、4、5号)が共産党反対、自民党・公明党・野党共同会派・維新の賛成多数で承認され、参議院に送られました。

 採決を終えたところで、半分の議員が退場し、議員会館でテレワーク。

 「年金制度改革法案」(201閣法34号)と「年金GPIF法などの改正案」(201衆法7号)が審議入り。

 加藤厚労相は「60歳から70歳までの受給年齢の選択肢を60歳から75歳まで増やす」「在職老齢年金の支給範囲を拡大する」と趣旨説明。野党共同会派の岡本充功さんが「年金積立金は新型コロナの株価下落で1-3月期に17兆円の損失を出したかもしれない」「1号被保険者の子どもが1歳になるまでは保険料を免除する」などと説明しました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑の後、休憩。この後、「年金制度改革法案」(201閣法34号)、「年金GPIF法など改正案」(201衆法7号)が各々趣旨説明されました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「白タクを全国で解禁する、持続可能な運送サービスのための一括改正法案」(201閣法20号)。質疑が終わった後に、共産党の高橋千鶴子さんが「白タクの対象や地域の限定をなくして際限ない白タクへの道を開く」として、関連した条文案を削除する修正案を提出。採決の結果、自公立国などの賛成で政府原案通り可決すべきだと決まりました。

【衆議院総務委員会 同日】

「電気通信事業法など改正案」(201閣法28号)が趣旨説明されました。質疑の後、採決。共反対、自民、公明、野党共同会派、維新の賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

「GAFA規制法案」(201閣法23号)と「5G税財政支援法案」(201閣法22号)について各々、参考人質疑をしました。

【参議院農林水産委員会 同日】

 第一種常任委員会で最も少ない定員20人ですが、第一委員会室で開催。ソーシャルディスタンシングを確保。農水委史上初めてでしょう。

 「家畜改良増殖法改正案」(201閣法35号)「家畜遺伝資源不正競争防止法案」(201閣法36号)。全会一致で可決すべきだと決まりました。  

【参議院総務委員会 同日】

 「電波法改正案」(201閣法16号)が趣旨説明されました。質疑は次回。

【参議院法務委員会 同日】

「裁判所職員定員法改正案」(201閣法17号)の趣旨説明。検察定年で「嘘」とされている森まさこ法相はコロナ渦で生きながらえましたが、あさってからは衆議院で検察庁の定年の改正条項が入った法案の審議が待ち構えています。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「防衛省設置法改正案」(201閣法45号)が趣旨説明され、散会しました。

●参議院国土交通委員会は法案審議中でしたが、開催されず。おそらく参議院分館の過密を避けるためと思われます。

●衆議院法務委員会は流会しました。国対委員長が常任委の開催を4つに絞ったため、衆議院分館の過密を避けたと思われます。

【衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 同日】

 衛藤晟一大臣の所信的あいさつ。

 ◇


[写真]10年前のフジテレビ番組では、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔(右端)と宮崎信行(左から2人目)が共演。

[写真]元祖・テレワーク、国会をインターネットで取材する宮崎信行。

[写真]破顔万笑の宮崎信行、フジテレビ番組から。
















このエントリーの本文記事は以上です。
Ⓒ2020年、宮崎信行

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【3/26】新型コロナ特措法こんや実施へ、予算はあすの成立に向けて国会審議は順調にはこぶ

2020年03月26日 16時14分45秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]宮崎信行、きょう2020年3月26日撮影。

 新型コロナウイルス感染症に関する改正特措法が今夜にも実施されるはこびとなりました。前日は小池百合子・東京都知事が「外出自粛要請」。買い占めの動きが起きており、私も米袋を買えず、やむなく切り餅を購入しました。マスクはここ2カ月見たことがありません。前日に志村けんさんも、チャールズ皇太子も感染が報じられた見えない敵に、世界中が不安が不安を呼ぶ、異様な雰囲気となっています。

 そんななか国会=写真奥=は年度末に向けて、法案審査が続きました。

 で、きょうはまとめて書きますが、岡田克也さんは「きのうの都知事の記者会見に唐突感を持った人はいるのではないか」とし「急に感染者の数字が増えたのでその状況は分からない」と不信感を示しながらも「先週末の3連休でゆるみがあったのはたしか。引き締め効果はあったと思う。ここ1週間ぐらいが東京は要注意ではないか」と語りました。また、「特措法が動き出すので総合調整が必要になるが、(緊急事態宣言などは)知事にゆだねる立て付けになっている」とし「首長さんの役割は大事だ。東日本大震災で全国を回った時には首長でこれだけ差が出るのかなと感じた。首長は強い権限を与えられているから、その使い方も大事だ」としました。きょうの定例記者懇談会で記者団の質問に答えました。

 このほか、岡田さんは前夜の野党4党首の会合に同席しており、その中で、来月の補選では「4党首そろい踏みの街頭演説は難しいので、マイクを持って車に乗るかたちになる」との考えで一致したことを明らかにしました。

【参議院予算委員会 令和2年2020年3月26日(木)】

 「令和2年度予算案」は15日目。そのうち一般質疑は7回となりました。あす締めくくり質疑、採決を経て、本会議上程へ。

 きょうの質疑では、小西洋之さんが、横畠裕介・前内閣法制局長官の国家公安委員への同意人事は不適格だと主張。武田良太国家公安委員長は「幅広い識見を豊富な経験をいかしていただきたい」と答弁し、菅義偉・官房長官も「閣議決定前だ」としながらも、横畠さんを持ち上げました。

【衆議院本会議 同日】

 「国際金融公社IFC加盟法及び国際開発協会IDA加盟法の改正案」(201閣法10号)が共反対、自公立国社賛成多数で可決し、参議院に送られました。来週火曜日が3月31日ですが、参議院の審議の日程は、まだ見えません。

 「日本国憲法第8条の規定による議決案」は全会一致で可決し、参に送られました。天皇陛下が社会保健費で1億円ご下賜なさるようです。

 「文化観光拠点施設推進法案」(201閣法19号)。前日の委員会では野党が退席しましたが、きょうの本会議採決では、与野党とも全会一致で可決し、参に送られました。

 国立国会図書館館長の人事が全会一致で衆では了承されました。

【衆議院原子力問題調査特別委員会 同日】

 今国会でも、7名の専門家による「アドバイザリー・ボード」が設置されました。原子力規制委員会委員長の報告の最後に「申し訳ありません」として配布した報告書の中の組織名で制度変更が未反映だったとして訂正しました。こういうのは他の役所では見かけないので、違和感がありました。

 対政府の質疑では、故森山元助役から関西電力に対する長年の不適切な金品授与で、自民党議員が分析。「関電社内で、社内の地位を奪われかねないとする貶め」を故森山元助役にされ、同助役に従わざるを得なくなった経営幹部が多かったとしました。ずいぶん変わった会社だなと思わせられました。

【参議院第一種常任委員会 同日】

 コロナによる東京や世界の混乱をよそに、予算関連法案がある6委員会が開かれました。衆参とも定例日が重なる委員会も、参議院優先で開催されました。

【参議院総務委員会 同日】

 「市町村合併特例法10年延長法案」(201閣法8号)が審議。委員長が質疑の終局を宣言し、採決は次回に持ち越して、散会しました。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「在外公館位置・名称・給与法改正案」(201閣法18号)が審議され、質疑終局が宣言されました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「関税定率法改正案」(201閣法9号)が質疑され、質疑の終局が委員長から宣言されました。

 NHKから国民を守る党の浜田聡さんは、場違いなWHO世界保健機関について質問。厚生労働省の官房審議官が答弁しました。浜田さんがWHOのテドロス事務局長の任期前での辞任について問うと、麻生太郎副総理が「これは役人には答えられないから」とし長時間答弁。「これはどろどろした話ですよ。前の事務局長の名前を覚えていますか。中国人ですよ。あのころから、チャイニーズ・ヘルス・オーガナイゼーション、CHOとも揶揄されていて、台湾を入れさせなかった」とし不信感を共有しているとみられる答弁で場をもたせました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 民間企業の70歳までの継続雇用を求める、「高年法や雇用保険法などの改正案」(201閣法12号)が審議されました。立憲民主党の石橋通宏さんは「私たちの抗議にも関わらずまたしても束ね法案だ」として厚労相に今後は見直すよう繰り返し求めました。この委員会だけ他の委員会とははこびが違い、質疑が与野党一巡後も、次回も法案審査を行うことにして散会しました。

【参議院農林水産委員会 同日】

 「家畜伝染病予防法改正案」(201閣法25号)と「養豚農業振興法改正案」(201衆法5号)。対政府質疑の後、終局が宣言されました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「土地基本法及び国土調査法改正案」(201閣法13号)。質疑が終局しました。

 この法案には土地の所有者に管理の必要性を説く、私権をめぐる理念や定義の大きな改正条項が含まれています。

●参議院内閣、法務、文教科学、経済産業、環境委員会は開かれませんでした。

 (17時6分に加筆しました)。以上です。
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【3/18】 税金の使い方が国会で審議される、衆では「在外公館」「地震財特」全会一致、参では予算委嘱審査終わる

2020年03月18日 21時30分29秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]国税庁、東京都千代田区霞が関、2年前の2018年、宮崎信行撮影。

 けさの週刊文春で、3年前に自さつした森友公文書改竄の近畿財務局員の「手記」(遺書)が全文公開されました。私も読みました。情報公開なき政治は、自さつ者が出るのは私の持論。自さつを美化したくありませんが、実名が出た幹部職員の弁を聞きたいです。ま、財務省という上意下達組織ですから、佐川宣寿理財局長の命令がすべて、という気がしましたが。

 衆参ほぼ全常任委員会が開かれたきょう、個人的に何ら利害関係は全くありませんが、大きな出来事がありました。昨夜のブログで、早稲田卒の女性地方議員から「そういうことを言わない方がいいと思います」と言われて、「早稲田卒からおそらく100人目に言われたが、みんな生活が厳しそうだ」と反発した件。このとき頭に浮かんでいた、学科・ゼミの後輩で、政治以外のサークルでも1級下だった、清潔感あふれるおそらく同級生でも抜きんでて年収が1500万円以上あるような商社マンは、有名一部上場企業に出向し、執行役員・広報経理財務部長をつとめていますが、その会社が3年間で70億円の法人税申告漏れを指摘され、20億円を追徴課税された、と日経新聞がスクープ。中国子会社に安く卸していたようで、値引き額は年100億円以上になるわけでいくらなんでも過大です。SNSの反応はわずかですが「最近にしては巨額で驚いた」「商品イメージが暗転した」「追徴課税に応じた(との一部報道もある)のに見解の相違だと主張するのは変だ」など厳しい声であふれかえっています。そりゃ「そういうことは言わない方がいい」が口癖になるのは当然でしょう。

 なお宮崎機械株式会社は亡き先代が法人会個人表彰を受けておりますし、私は、私です。私はますます意気軒高です。自分は危ない目にあわない「中曽根先生方式」を人生の信条としており、全くご心配なく。きょうは大きなライフイベントになったかもしれません。宮崎信行の第3弾ロケット発射、ますます巡航といったところです。

【衆議院外務委員会 令和2年2020年3月18日(水)】

 「在外公館位置名称給与法改正案」(201閣法18号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。。

 森山浩行さんと岡田克也さんが連続で質問。

 岡田克也さんは、セブ島の総領事館新設の改正項目について、インドネシアとか、ベトナムが(ハノイ大使館のほかに)ホーチミン総領事館しかないのと比べてバランスが少し違うのではないかと質問。そして、なかなか毎年審議されない、在外勤務手当給与のことにも言及。超過勤務手当がないことについて、一度議論すべきだと指摘。

 委員会傍聴については、今月末まで極力自粛してほしい、と衆議院は求めており、私は現地で取材はできませんでした。

 外務委とあまり関係ありませんが、「集団的自衛権」で手を汚した、横畠裕介・前内閣法制局長官は内閣人事局のおぼえがめでたいのかと思っていましたが、国家公安委員の同意人事が提出されるのではないか、との報道が出ています。最高裁判所裁判官に比べると、ちょっと。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 「家畜伝染予防法改正案」(201閣法25号)。ようやく採決され、全会一致で可決すべきだと決まりました。これだけ採決がずれ込んだのに、全会一致であっけにとられました。

 「養豚農業振興法改正案」(201衆法 号)が起草され、全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 「文化観光施設を中核とした地域における文化施設観光推進法案」(201閣法19号)が本会議で審議を終えて、委員会に付託されました。質疑は次回。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 70歳定年を努力義務規定とする「雇用保険法などの改正案」(201閣法12号)は共反対、自公立国社維賛成で可決すべきだと決まりました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「土地基本法及び国土調査法改正案」(201閣法13号)を審議し、共反対、自公立国社維賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【衆議院法務委員会 同日】

 連日の一般質疑です。「検察庁法」「福島地検いわき支部」「新型コロナ特措法」の3点セットになっております。宮下一郎内閣府副大臣が発言。

 最後に、「裁判所職員定員法改正案」(201閣法17号)がようやく審議入り。

【衆議院内閣委員会 同日】

 一般質疑。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑。ところで、7年続投した公正取引委員長ですが、新委員長の同意人事案が今国会で提出のはこび。

【衆議院災害対策特別委員会 同日】

 定例日ではなく予備日ですが開かれました。

 大臣所信に対する一般質疑。

 この後、「地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置法改正案」(201衆法 号)が全会一致で起草すべしと決まり、防災相は「速やかに緊急点検事業ができるよう各省庁にかけあう」と意気込みました。

●参議院予算委員会 同日

 「令和2年度予算案」の審議は12日目になります。予算委は開かれず、全11常任委員会への委嘱審査が開かれています。週明け月曜日に集中審議で大詰めを迎えます。

【参議院第一種常任委員会 同日】

 全委員会で予算案の委嘱審査。

●そのうち参議院財務金融委員会では「所得税法など改正案」(201閣法3号)の審議も、されました。

●そのうち参議院総務委員会では「地方税法改正案」(201閣法6号)「地方交付税法及び地方財政法改正案」(201閣法7号)が大臣から趣旨説明され、予算委嘱審査のあとに法案審査が始まりました。あす総理入り質疑の公算。

【参議院災害対策特別委員会 同日】

 定例日で、大臣の所信表明がありました。

衆議院財務金融委員会は定例日ですが、開かれませんでした。

初投稿は15時28分の暫定版で、21時31分頃に仕立て直しました。以上です。
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参議院決算委員会開かる 

2019年04月15日 16時08分11秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

 人生の敗者復活戦、第19回統一地方選後半戦がスタート。すべて大選挙区ですから、分かりやすい制度。倍率も1・9倍と高水準で、女性の立候補者は過去最多のようです。私は挨拶すべき現職は昨日までに激励に行けましたから、すっきりしています。前半戦では大・中・小選挙区が混在する県議会で無投票が続出。もはや「現職貴族」の県議会の存否そのものを国や国民が判断すべき時期が近づきつつあります。

【官報 平成31年2019年4月15日(月)】

 内閣法制局の人事がありました。まず、法制局のナンバー2は、局次長ではなく、法制次長と呼びますが、こういうのも、権威主義であり、機能的でなく、最後は官僚自らの首を絞めかねないので、なるべくシンプルな設置法をこころがけるべきです。そのうえで、近藤正春・内閣法制次長の定年延長をさらに延長する人事が出ました。現在の横畠長官は、1951年生まれの67歳。近藤次長は、1956年生まれの63歳で、昭和53年通産省入省、法制局では第一部長も経験しているということで、近藤氏が次期長官の有力候補のようです。また、調べていて知ったのですが、長官秘書を、早大大学院法学修了後に、平成9年に内閣法制局に採用された職員がつとめているようです。法制局新卒採用はいないと思っていたのですが、いるようです。

【参議院決算委員会】

 「平成29年度決算」の省庁別審査2回目。内閣府、文部科学省。

 夏以降の去就が不明な議員も登場しました。

 自民党岡山選挙区(今夏は非改選)の小野田紀美さんは「途上国からの国費留学生はめっちゃ応援したい」としました。

 小野田さんは4年前の今ごろ区議選で、A1丁目、A2丁目、B1丁目、B2丁目、B3丁目からできる地区を地盤にしており、4年前に駅頭で、私が「(私は民主党だけど)、3丁目党、(投票しないけど、運動・活動を)がんばって」と声をかけたら、「え、3丁目なんですか?私も3丁目なんですよ」と返されました。私は小野田さんと面識があるという認識でしたし、そもそも分かっているから「3丁目党」などという言い方をしていたのですが。いつも一人で駅頭でがんばっていた小野田さんが、人生の敗者復活戦統一地方選で2回当選し、それを機に、岡山県に転じて、参議院議員になって、がんばっていただきたいと思います。皮肉ではありません。多くの有権者は、政治家の身をもっと案じて行動すべきです。

 きょうの省庁別審査は、内閣府と文科省でしたが、留学生の関係で、法務省出入国在留管理庁がたびたび答弁しました。佐々木聖子初代長官が直接答弁しました。予算定員俸給額表によると、同庁は、長官1人、次長1人、部長2人、審議官2人、地方の出先の局長3人が指定職となっています。この陣容ですとやはり、長官が答弁することになるでしょう。ちなみに、次長の発音は「ジ↓チョー↑」と、第二音節にアクセントを置く発音になっているだろうと思います。どうでもいい話です。

【衆議院 同日】

 ありません。

 月曜日ですが、議院運営員会理事会も無いようです。

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[きょうの国会まとめ]恒久法案「大学等における修学支援法案」など続々審議入りなので、この時期は注目してほしい

2019年03月15日 17時02分17秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

(暫定版、初投稿は正午過ぎ)

[写真]パノラマ写真は「御休所」国会議事堂中央部の皇居から見て奥側の3階、おととし2017年、宮崎信行撮影。

 きょうから、幼児教育無償化の法案と、大学奨学金の法案が両方とも審議されることになります。私に言わせれば、予算案と違って、恒久に続く法案ですから、この時期の国会は、より注目してほしいところです。

  但し、修学支援の法案は、きょうの審議入りは見送られて、来週水曜日以降に持ち越されました。理由は後で、確認します。

【衆議院内閣委員会 平成31年度2019年3月15日(金)】

 「子ども子育て支援法改正案」(198閣法15号)の審議が続行。宮越光寛担当相に対して、高所得家庭の方が税金から受ける恩恵がより多く得られる点を、立憲民主党らが問題視。ただし、民主党政権時代に子ども手当に所得制限をつけなかった(2009年度予算のみ)ので、そこをどう説明するつもりなんでしょうか。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 まず一般質疑。前日の本会議で議論された「大学等における修学の支援に関する法律案」など合計2法案(198閣法21号・22号)が審議入りすると思いましたが、理事会が紛糾したようです。水曜日に、次回の委員会をすることだけ発表して、散会しました。

【参議院本会議 同日】

 まず、伊達忠一議長が「会議に先立ち申し上げます。先日の賀詞は、議長が皇居で天皇陛下に申し上げました」とし「これより会議を開きます」と宣言。

 「特定防衛調達のための長期契約法の5年延長法案」(198閣法13号)が防衛大臣から趣旨説明され、代表質問されました。いわゆる登壇案件。衆議院では野党会派からも賛成が出ていました。防衛大臣は「長期契約で単年度の負担は減る」と説明。共産党の井上哲士さんは「米軍のイージスアショアが昨年末の中期防では1224億円に膨れ上がった。膨張の経過は不透明だ」としました。F35A、F35B、イージスアショアなど武器(装備品)の具体名を挙げての議論が増えています。また日米同盟について、ややネガティブな意見が、保守的な立場の野党議員からも増えてきました。

【参議院予算委員会 同日】

 「平成31年度予算案」は10日目。そのうち、一般質疑は、たぶん3日目だと思いますが、ちょっと週末計算しなおします。今国会では、小西洋之さんと横畠裕介内閣法制局長官の「国会議員の答弁の積み重ねは内閣を統制することができるのか」との問答で「炎上」が一般質疑から起きました。謝罪・撤回・予算委員長から注意を受けた横畠さんですが、その後は、そのことを答弁するだけで、本質からは逃げています。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 「世界銀行追加出資のための改正法案」(198閣法10号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆議院外務委員会 同日】

 「在外公館位置・給与・名称法改正案」(198閣法20号)。前回質疑終局を宣言されていました。きょうは採決のみ。全会一致で可決すべきだと決まりました。来週火曜日に本会議を開ければ、そこで通過します。

【衆議院法務委員会 同日】

 一般質疑の後、「裁判所職員定員法改正案」(198閣法19号)が趣旨説明されました。質疑は次回。今回の法案は、最高裁判所事務総局管理下の定員が純増となる内容で、ここ数年の、定員の中で、裁判官は増える内容とは異なっています。東京一括採用で、地方転勤が頻繁な裁判官では、忖度判事が、忖度官僚よりも深刻な空気だとの指摘があります。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 まず、大臣所信に対する一般質疑があり、「店開き」となりました。

 ただちに、「2025年大阪万博財政特措法案」(198閣法11号)が趣旨説明されました。

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【きょうの国会まとめ】重要広範議案「子ども子育て支援法改正案」で首相に「消費税10%前提か?」と聞いて衆議院で審議入り

2019年03月12日 21時00分07秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

(午後4時半初投稿で午後9時最終更新)

[写真]衆議院本会議場、おととし2017年、通例は正式見学コースでもあまり許可されませんが、当ブログは院の承諾を得て撮影・所持・掲載しています。

 首相に対する本会議での代表質問が必要だとする「重要広範議案」だと国対が合意していた「子ども子育て支援法改正案」(198閣法15号)が審議入りしました。会期内に当然成立するだろうけれども重要法案となります。国対の紳士協定である、重要広範議案は4本だとされており、「所得税」「地方税」は衆議院を通過しています。残り1本は不明。

 ある政党の国対事務局長は「もう3月中旬なのに、自民と立憲による協議事項のままで、いまさら何が指定されるのだろうか。摩訶不思議だ」と疑問視。他の政党の国対も「国対同士の協議事項のままで、ネッシーのように謎だ」としています。おととし秋の民進党分裂後に、政党職員である国対部員も割れてしまい、党本部勤務の政党職員が国会内に「転勤」したので、いまだにいろんなさざ波があります。「重要広範議案」は規則に無い国対用語ですから、院の事務局の助太刀にも限界があります。前原誠司氏は「1年半も経ってなんで私のせいなの」と言うでしょうが、とにもかくにも切腹せい。

【衆議院本会議 平成31年2019年3月12日(火)】

 委員長による審査報告と採決。委員長は「多数決の結果、政府原案通り可決すべきだ」との委員会での審査結果を本会議に報告しました。

 「警察法改正案」(198閣法2号)は共反対、自公立国維などの賛成多数で可決しました。参議院に送付。警察庁は既に、今月下旬付けの人事で「中国管区警察局長兼四国管区警察局長」を発令しており、来月上旬には「中四国管区警察局長」となるでしょう。

 「特定防衛調達のための長期契約特別措置法の5年延長法案」(198閣法13号)。採決は、立憲・国民・共産の反対、自民・公明・維新・社会保障を立て直す国民会議・未来日本の賛成多数で可決し、参議院に送られました

 これに先立ち、討論がありました。各会派の登壇は週ごとに回数が国対の紳士協定で決まっています。この調整もあってか、維新と、社会保障を立て直す国民会議は、わざわざ賛成討論に立ちました。各会派とも、問題点はある、とし、年末の閣議決定「中期防」でのイージスアショア、F35、FMSのしくみに注文を付けました。そのうえで、維新の串田誠一さんは問題を指摘しながらも、最後に「賛成だ」としたので議場がどよめきました。社会保障を立て直す国民会議の重徳和彦さんも、経費節減の法案は評価しながらも、中期防を批判しました。

 この後、上述の通り、「子ども子育て支援法改正案」(198閣法15号)が審議入りしました。重要広範議案ですので、宮越光寛・内閣府少子化担当相の趣旨説明に対する質疑を受けて、安倍晋三首相と宮腰さんが答弁しました。

 参で審議中の「平成31年度予算案」では10月の消費税10%を前提にしていますが、この法案にも、10%に引き上げないと施行しない条文が入っているようです。立憲の岡本あき子さんは、このことや、2歳児未満は非課税世帯しか対象にしないという条文が、恒久的な措置なのかどうかただしました。

【参議院予算委員会 同日】

 「平成31年度予算案」は7日目で、中央公聴会。

【衆議院総務委員会 同日】

 「成田空港周辺整備財特法の5年延長などの改正法案」(198閣法8号)を審議。討論なし。全会一致で可決すべきだと決まり、委員会を通過しました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 「平成31年度関税定率法など改正案」(198閣法9号)。採決は、全会一致で可決すべしとなりました。

 この後、「世界銀行追加出資のためのIMF・IBRD加盟法改正案」(198閣法10号)が趣旨説明され、散会しました。

 質疑への答弁。 

 麻生財務相は「賃金引き上げをおそれる会社が多い」と春闘シーズンに発言しました。

 共産の宮本徹さんは、金地金の消費税について。金融投資家が「金(きん)」を買いますが、商品であって通貨ではありませんから、買うときに消費税がかかります。しかし、年総額1000万円未満の非課税業者だったり、脱税したりすると、短期の売買で、現金80万円以上をつくる不正ができ、税率が上がれば、その問題は大きくなります。宮本さんは、欧州では、金融市場に限り、金を非課税にしているなどと指摘しましたが、財務省は不誠実な答弁に終始しました。ところで、「金」(きん)は何年持っても、利息は得られません。転売目的の者も少ないでしょう。無利息で、購入時だけで8%以上の税・手数料がかかるのに、喜んで所有し続ける金融資本家がいる。「財政再建ガー」論者を全否定しませんが、こういうところに気付いていない人もいるでしょうから、少し研究していただきたいところです。例えば「無利息の30年物国債をB社より多く持っているから、当A社は安全です!」という宣伝をする生命保険会社も、理論上はありえます。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑がありました。

 立憲の大串博志さん。厚生労働省の毎月勤労統計の不正に関する特別監察委員会で、委員ではなく、職員がヒアリングをしていたことから、大混乱になりました。大串さんの先々月1月24日(木)の閉会中審査での質疑から問題が起こり、2月の衆での予算審議はこの問題だけで終わった感覚でした。定塚由美子官房長は、大串さんに対して「答弁にあやまりがあり、お詫び申し上げます」としました。課長級以下の職員へのヒアリングは「一部事務方」ではなく「全部事務方」がヒアリングしていた、と訂正しました。まるっきり世間ずれしていて、改革の方向性も見えないという印象です。

【衆議院安全保障委員会 同日】

 既に日切れ法案を処理していますが、きょうは、大臣所信に対する一般質疑。

【衆議院環境委員会 同日】

 一般質疑。

●参議院第一種常任委員会は11委員会すべて開催。

 参議院議員は府省庁ごとに設置された「第1種常任委員会」は必ず1つずつ入ることになっています。逆に言うと、予算委員会が公聴会ならば、11委員会をすべて同時に開けるように設計されています。きょうは、11委員会がすべて開かれました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「平成31年度所得税法など一括改正法案」(198閣法3号)。重要広範議案として、先週末の本会議で審議されたことで、委員会におろされ、委員会で審議入りしました。質疑は後日。 

【参議院厚生労働委員会 同日】
【参議院文教科学委員会 同日】
【参議院環境委員会 同日】

 各々、大臣らの所信的あいさつなどがありました。

【参議院経済産業委員会 同日】

 こちらも大臣の所信的あいさつがありました。経済産業大臣が「2025年大阪万博担当相になった」として「その財政特別措置法案」(198閣法11号)などの審議をお願いしました。内閣府の宮腰さんが「公正取引委員会を担当する」としてあいさつし、「独占禁止法改正案」(未提出)の審議をお願いしました。

【参議院内閣委員会 同日】

 前回の大臣の所信に対する一般質疑。国民会派の矢田わか子さんが、IRカジノ実施法(昨年成立)やギャンブル依存症対策法について、国の役所や自治体の対応状況について、確認しました。

【参議院総務委員会 同日】
【参議院法務委員会 同日】
【参議院農林水産委員会 同日】

 各々、前回の大臣の所信的あいさつに対する一般質疑がありました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 前回の大臣の所信的あいさつについて、これまで農水が多かった舟山康江さん(参・国民国対委員長)らが質問。院の構成が不安定になっていますが、国土交通委員長は、秋から引き続き、羽田雄一郎さん(長野、今夏改選)。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 一般質疑。

 先週の予算委員会に続き、小西洋之さんと横畠裕介・内閣法制局長官のバトル。先週の予算委員会で、小西さんの、「国会議員の質問の積み重ねは、内閣を律する効果があるのか」という趣旨の問いに、横畠さんが効果を認めながらも「声を荒げてまで質問することはない」という趣旨の答弁をしたことについて。きょうは小西さんが「行政の答弁が国会議員の発言の良し悪しを判断する権能があるのか」という趣旨の質問をし、横畠さんが「内閣、行政の一員が、国会の審議の良し悪しについて言うべきでなく、参議院予算委員長からも厳重注意を受けた」と答弁を繰り返しました。かみあわず、何度も中断しました。

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【今日の国会のまとめ】岡田克也「横畠内閣法制局長官は責任をとれ、ボスを見て人が変わってしまった」、「特定防衛調達法案」と「警察法改正案」が衆・委員会通過

2019年03月08日 17時08分51秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[画像]永年在職表彰をうける、鉢呂吉雄さん、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 衆議院の委員会で採決して「可決すべきだ」との審査結果を決めて、次の本会議に委員長が報告上程することになったいわゆる「上り法案」が2つできました。

 参議院では、鉢呂吉雄さんが25年の永年在職表彰。

●岡田さん、横畠法制局長官辞任要求「人が変わってしまった」「法制局がおかしければ国会議員が論破すればいい」

 今週の国会では、おとといのテレビ入りで、小西洋之さんの「国会議員の質問は、国会の内閣に対する監督機能の表れだとする答弁があることを確認してほしい」との質問に対して「国会が一定の監督的な機能はあるが、このような場で声を荒らげて発言するようなことまでとは考えていない」と相手を選んだような答弁をした問題。

 岡田克也さんは、きょう昼休みに議員会館内で開いた記者懇談会で「あの発言は矩を越えていますよ。責任をいかにして明らかにするかだ。驕りだし、ボス(安倍晋三首相)を見ているとそうなるんだと思います」と語り、責任問題になっているとの認識を強調しました。

 前々任の山本庸幸さんが最高裁判所長官になった後、横畠次長が昇格せず、小松一郎フランス大使(故人)が長官になったことについて「従来の法制局とは考え方の違う人がなった」とし、次長から急きょ長官になった横畠さんについて、「かつての横畠さんとは違う人になってしまった」と切り捨てました。

 岡田さんは、10年前に民主党の与野党での実力者が内閣法制局の廃止や答弁禁止を打ち出したことについて、「内閣法制局は一定の評価をしています」との持論を示し、「法の番人についてはかつてと違う問題になっている。法制局がおかしければ、国会議員が論破すればいい。私はPKOをめぐって、当時の法制局長官が国会答弁の後で、議員室にはちみちをもってフォローしに来たことがある」と語り、横畠さんが辞めなければ、小西洋之さんが再度質問して、横畠さんを論破すべきだと促しました。

【衆議院安全保障委員会 平成31年2019年3月8日(金)】

 「特定防衛調達のための国庫債務負担行為特別措置法の5年延長法案」(198閣法13号)が採決されました。立憲、国民、共産が反対し、自民、公明、維新、社会保障を立て直す国民会議、未来日本が賛成して「可決すべきだ」との審査結果をまとめました

 前日本会議で審議入りしましたが、質疑は3時間半で終わりました。国民の渡辺周元防衛副大臣は「防衛省は経費節減の状況を明示しなかったし、財政の硬直化をまねく」と反対討論。民主党政権の防衛副大臣では、長島昭久さんが未来日本として賛成。おそらく財政再建論者が多いとみられる「社会保障を立て直す国民会議」も賛成に回りました。

【衆議院内閣委員会 同日】

 「警察法改正案」(198閣法2号)が、共産の反対、自民、公明、立憲、国民、維新の賛成多数で可決しました。

【衆議院外務委員会 同日】

 「在外公館位置名称給与法改正案」(198閣法20号)趣旨説明されました。これに先立ち、一般質疑があり、岡田克也さんも朝鮮半島の核について、質問しました。この後の懇談会で、「立憲会派は、寺田学さん(山川百合子さん、桜井周さん)ら私を含めて4名なので、きょねんの無所属の会と違って、毎回質問しなくてもいいかもしれない」と、やや安堵しました。


[画像]外務委員会で質問する岡田克也さん、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 「平成31年度関税定率法など改正案」(198閣法9号)趣旨説明だけがありました。理由は分かりませんが、開会は大幅に遅れました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「奄美群島特措法及び小笠原諸島特措法を5年延長する法案」(198閣法12号)趣旨説明されました。

【参議院本会議 同日】

 まず、伊達忠一議長が「天皇陛下ご即位30年にあたり慶賀の意を表する件」について、一任をとりつけて、朗読しました。ただし、やたらと原稿を読み飛ばしていました。


[画像]頻繁に原稿を読み飛ばした伊達忠一議長(中央)をフォローする郷原悟事務総長、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 この後、鉢呂吉雄さんの在職25周年表彰。祝意は、橋本聖子・自民党参議院議員会長で、伊達議長、橋本会長、鉢呂さんと「北海道トリオ」になりました。橋本さんは「お祝いを申し上げる。国民のため、参議院のため、我が国議会制民主主義の発展のために今後もご尽力をいただくことをのぞんでいます。まことにおめでとうございます」とスピーチ。

 鉢呂さんは「顔の見える、声の届く、徹底した現場主義で、日本のために働きたい」と意気込みました。頼もしい限り。


[画像]永年在職表彰をうける、鉢呂吉雄さん、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 「平成31年度所得税法改正案」(198閣法3号)が、趣旨説明され、自民党も含めた各党が質問しました。

【参議院予算委員会 同日】

 「平成31年度予算案」は6日目。一般質疑の2日目で、前回との連続で一巡したことになります。次回は12日(火)午前9時から中央公聴会。

【衆議院法務委員会 同日】

 昨秋最も荒れた委員会。きょうは一般質疑のみで散会しました。次回の開催は未定。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 大臣の所信発言のみで散会。

【衆議院環境委員会 同日】

 大臣所信のみ。冒頭、故・北川知克議員が、ここで、委員長や委員を長くつとめたとして、黙祷がありました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 大臣所信のみ。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 大臣の所信。今国会では「独占禁止法改正案(198閣法 号)」がこの委員会で審議されると思われます。内閣府で公取を担当する宮越光寛大臣と、杉本和行・公正取引委員長の発言がありました。

【衆議院東日本大震災特別委員会 同日】

 大臣所信などがありました。

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【今日の国会のまとめ】法の支配の底が抜けつつある現状、「特定技能の在留資格について政省令事務を含む法制度の全体像の政府報告」がなされる

2019年03月07日 20時08分00秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[写真]東京都千代田区の、最高裁判所(左=隼町)と、国民民主党本部が入る民間ビル(右=永田町)、4年前の2015年秋、宮崎信行撮影。

 内閣法制局長官の最高裁判所裁判官への左遷と、憲法第9条の解釈改憲で、法の支配の底が抜けたようです。

 昨年秋の改正入管難民法強行採決で、衆議院議長があっせんした政府報告がされました。「特定技能の在留資格について政省令事項を含む法制度の全体像の政府報告」がありました。もっともらしいんですが、本質的には訳が分からないことですよね。

【衆議院法務委員会 きのう】
【参議院法務委員会 きょう平成31年2019年3月7日(木)】

 「特定技能の在留資格について政省令事項を含む法制度の全体像の政府報告」が衆参の法務委員会でありました。山下法相の所信表明のあと、平口法務副大臣が、予算説明とは別個に、演説しました。

 省は違いますが、厚生労働大臣官房長(東大法学部卒)が、「下位法令」という言葉を、今国会で連発。聞きなれない言葉で、「法律用語辞典第4版」(有斐閣、編著者代表・横畠裕介さん)にも載っていません。法律は国会で審議され内閣の助言と承認に基づき天皇が公布しますが、政令は閣議決定で天皇が公布し、省令は大臣命令です。忙し過ぎて、法学の勉強ができていないのでしょう。7年前の3党合意の「政令委任」を理解できず、政治生命を散らした人が数十人単位でいましたが、これだけ混然一体の流動化した状況になると、立て直しは難しいかもしれません。

【衆議院本会議 同日】

●本村賢太郎さんが相模原市長転出のため辞職、谷田川元さんが繰り上がり当選の見通し。

 きょうの衆議院本会議ではまず、本村賢太郎さんの辞職が了承されました。政令指定都市・相模原市長に転出予定。繰り上がりでは、本村さんと同じく2009年初当選、政権交代チルドレンの、谷田川元さんが当選する見通し。7年ぶりの国政復帰。自民党に源流を持つ議員同士の交代になります。

●兵器ローン法案がつるしが降りて、審議入り。

 「特定防衛調達のための国庫債務負担行為特措法の5年延長法案」(198閣法13号)が審議入りしました。吊るされているとは知らなかったのですが、昨年末に中期防新規5か年計画が閣議決定されていますので、それも含めた議論をしたいということだと思います。7年間の浪人経験がある、岩屋毅・防衛大臣が壇上で、趣旨説明・答弁。立憲会派の篠原豪さんは、国民会派の下条みつさんらが質問。武器メーカーの集約の必要性などを問いました。下条さんの本会議登壇は通算5回目のようで、ぜひもっと壇上にのぼってほしいです。

【衆議院安全保障委員会 同日】

 「特定防衛調達のための国庫債務負担行為特措法の5年延長法案」(198閣法13号)が即時付託され、審議入りしました。あすの質疑後に、採決を検討する公算。東京新聞がよく書いている「武器リボルディング」「兵器ローン」のことですが、利子が発生しない話なので、10年単位では税金の節約になります。しかし、のちの政府の予算編成の自由をしばることになり、中期防は、時の政権政党が閣議で途中で変えられるわけですから、国会質疑答弁の積み重ねによる政府の抑制が必要です。

【衆議院総務委員会 同日】

 「成田空港周辺整備のための財源特別措置法の5年延長などの改正法案」(198閣法8号)が審議入り。

 これに先立ち、大臣所信に対する一般質疑があり、近藤和也さんらが質問しました。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 一般質疑があり、法案は審議入りせず、次回は未定のまま散会しました。

【参議院予算委員会 同日】

 「平成31年度予算案」は審議5日目で、そのうち一般質疑1日目。一巡目の前半で散会しました。あすは本会議で国税改正法案が審議入りするため、午後1時から一般質疑の一巡目の後半が開かれます。

●参議院第一種常任委員会 同日

 上述の参議院法務委員会を含めて、合計7委員会が開かれ、大臣の所信的発言がありました。衆と定例日が重なる参議院総務委員会も開催されました。参議院文教科学委員会、参議院厚生労働委員会、参委員経済産業委員会、参議院環境委員会の4つの委員会は開かれませんでした。このうち、経産委では、「2025年大阪万博特措法案」(198閣法11号)が、衆議院通過後に審議されるはこび。厚労委では、衆議院通過後に「健康保険法改正案」(198閣法25号)を審議しますが、健康保険証をマイナンバーカードに切り替えられる条項について、省が事前に説明せず、「概要」にも「マイナンバー」の単語が入っていない不誠実な内容。世論はもはやマイナンバーに鈍感のようにも感じられますが、マイナンバーという単語を厚労官僚が避けた兆しがあります。政府が求める3月31日までの衆参両院での可決・成立が遅れる公算も出てきました。

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[きょうの国会]南スーダンPKO5原則「武力紛争」で成り立たない状況か、防衛相、法相追及続く

2017年02月09日 13時07分34秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【衆議院予算委員会 平成29年2017年2月9日(木)】

 29年度予算案は8日目で、そのうち一般的質疑は3日目。

 2009年初当選で政務官経験の無い民進党3期ないし2期生の猛攻で、たびたび審議が止まる、史上最も熾烈な一般的質疑となっています。

 ポイントは2点に絞られてきました。(1)防衛省が持つ南スーダンPKOの日報で「ジュバで戦闘があった」と繰り返し出てくることと憲法9条及びPKO協力法参加5原則との整合性(2)共謀罪について国際テロ防止条約の批准に必要なテロ等準備行為3つについて包括的なものとして立法する事実が無いとする点ーーをめぐる、防衛相、法相の答弁とその揺らぎです。

 民進党の後藤祐一さん、緒方林太郎さんらの問いに、稲田防衛相は「日報に書かれた南スーダンジュバでの戦闘とは、法的な意味での戦闘では無い」としました。憲法9条の武力の行使にあたらず、PKO5原則である停戦合意も維持されているとの認識を示しました。

 浜田靖一委員長の差配で、横畠裕介内閣法制局長官が答弁。「PKO協力法では武力紛争という言葉を使っているが、あえて、武力行使という言い方をしている」としPKO継続を内閣法制局がアシスト。

 緒方さんは「りんごと、赤いりんご、は同じだ」と語りました。

 私は大統領軍と前副大統領軍がたたかい、大統領軍が国連文民の警護に応じなかった南スーダンは、原則から外れているように思います。日本だけでなく、国連の問題もあるでしょう。

 金田法相の答弁もたびたびストップ。民進党の山尾志桜里さんは「TOC条約の批准に必要なテロ準備行為の(1)ハイジャック(2)サリン等(3)サイバーの3つの穴は(現行法及び政令の改正すればいいので)埋まった」とし、包括的な共謀罪の法案については「立法事実が無い」と語りました。金田法相は、成案(改正法案の政府原案)ができるまでに、それ以外の罪が出てくるかもしれない、というたいへん厳しい答弁。

 この後、共産党の高橋千鶴子理事は、法相と防衛相の答弁の祖語について精査するよう委員長に頼みながら、東北の被災者の国保受給状況について厚労大臣に問いました。

 維新の井上英孝さんも共謀罪論争に参戦。維新は、法務省刑事局長も呼んでの議論をして、民進党と一線を画しました。

 委員長の判断で後回しになった緒方さんの残りの質疑。ここで、法務省大臣官房秘書課長が政府参考人として登録されました。課長の答弁は異例。課長は、「大臣が記者クラブに配った文書は、私が記者ブリーフィングすることになり、事務次官に判子はもらっていないが報告したので決裁を受けている。公文書だ」と述べました。

 おそらく今夜麻生財務相が訪米しますから、次回の開催は公報で知らせることにして、昼過ぎに散会しました。

【参議院情報監視審査会 平成29年2017年2月9日(木)】 

 おそらく人事案件だと思います。

【参議院外交防衛委員会】

 国際情勢に関する参考人質疑がありました。岡本アソシエイツの岡本行男さんは「アメリカの有権者で最も多い白人女性の53%がトランプ大統領に投票しており、排外主義というよりも経済的な問題で支持された。トランプ大統領は就任直後ということで過激な判断をしているように思えるが、アメリカ社会の健全性は保たれているのではないか」などと話しました。

 公明党の浜田昌義さんは「ブレクジットやトランプ大統領の動向に関心を持っている」と熱心に質問しました。

【衆議院議院運営委員会】

 本会議の段取りなど。

【衆議院本会議 平成29年2017年2月9日(木)】

 国会同意人事。情報公開・個人情報保護審査会の委員に、泉本小夜子さんら。国家公安委員、NHK経営委員、中央労働委員会などの同意人事がありました。

 三国谷勝範預金保険機構理事長の続投の同意は起立多数で認められました。

 国会同意人事のみで散会しました。

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[きょうの国会]第3次補正予算成立「民共希反対・自公維賛成」で「投票総数235賛成164反対71」の衝撃

2017年01月31日 18時30分44秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]補正予算の採決結果、2017年1月31日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【参議院本会議 平成29年2017年1月31日(火)】

 補正予算が成立しました。ただちに執行されます。

 それにしても、「民共希反対・自公維賛成」という枠組みで、

 「投票総数235、賛成164、反対71」

 となるパネルは恐怖心すら覚えますね。トランプさんどころでないといった印象です。

 この後、「改正地方交付税法」(193閣法1号)も緊急上程され、共反対、自公民維賛成多数となる、投票総数238、賛成224、反対14の賛成多数で可決されました。数日内に公布され、施行します。

【参議院予算委員会 平成29年2017年1月31日(火)】

 平成28年度の一般会計歳出入を100・2兆円とする、第3次補正予算案が採決され、民共希反対、自公維賛成多数で可決しました。本会議に緊急上程。

 総括質疑2日目では、希望の会(自由党と社民党)の福島瑞穂さんが、組織犯罪防止条約TOCパレルモ条約は、「なぜパレルモで締結されたのか」と質問しました。外務省は答えられなかったので、福島さんが自ら説明。「イタリアのシチリア島のパレルモで国際会議が開かれた。つまり、マフィア撲滅のためだ」。組織犯罪収益の没収が主であり、テロ等準備罪として法案を用意する政府の認識をただしました。

 予定より早く午後2時35分過ぎから、すんなり締めくくり質疑に。

 民進党の福山哲郎幹事長代理は、今週、トランプ新大統領がイランなど7カ国からの移民の入国を一時停止すると突然大統領令を出したことについて。福山さんは「排外主義が高まっている。75年前も、当時のアメリカは日系人を収容した。その理由は低賃金でよく働くので、アメリカ人の雇用を奪っているとという理由だった」と語りました。

 福島瑞穂さんの質問に稲田防衛相が答え、防衛費は年5・2兆円になったとしました。いわゆるGDP1%枠は破られていることになります。

 討論。なお、「討論」とは賛否を決めていない議員に最終的に賛成、反対の決断を促す演説のことを「討論」と言います。公明党の平木大作さんは賛成討論で「1・7兆円の赤字国債を発行するが、これは円高による一時的な法人税収減だと聞いている」と苦しい弁明をしました。共産党の辰巳孝太郎さんは「災害費には賛成するが、防衛費には反対だ」としました。 

 採決の結果、上述の通り、民共希反対、自公維賛成多数で、可決し、本会議に緊急上程。

【参議院総務委員会】

 まず、「今期国会でも行政制度などの国政調査を行いたい」とし、賛同を得ました。

 高市総務相が「地方交付税法改正案」(193閣法1号)の趣旨説明をしました。

 片山虎之助さんの質問に総務省自治財政局長が答え、「来年度の法人2税(県税である法人県民税と法人事業税のこと)の税収は0・2兆円減る」との見通しを示しました。総務官僚出身の片山さんや、自治労出身の又市征治さんが、アベノミクスによる法人税収の上下の激しさが自治体の財政を見通しにくくさせている、との趣旨の質疑が相次ぎました。

 採決の結果、共反対、自公民維賛成多数で可決し、本会議に緊急上程。この後、福島県への委員派遣を決めて、散会しました。

●総務省情報公開審査会の「集団的自衛権答弁Q&A」開示について、横畠内閣法制局長官「紙は廃棄し、サーバーで削除したものを復元したので、行政文書ではないと思った」

 この審議では、総務省に対する国政調査として、共産党の山下芳生さんが、総務省の個人情報保護・情報公開審査会の決定についてただしました。朝日新聞記者が情報開示請求した、内閣法制局の「集団的自衛権答弁Q&A」について、審査会が開示すべし、とし、開示された件について。当初不開示とした理由について、横畠裕介内閣法制局長官は「長官が決裁しておらず、紙は廃棄した。パソコンの共有フォルダからも削除しており、サーバーから復元した」とし、この場合は、公文書管理法・情報公開法第3条の「行政文書」にあたらないと判断したとしました。

 呆れ果てた答弁です。

 山下さんの更なる問いかけに対しても、今後も運用を変えないと答弁し続けました。

 私・宮崎信行の意見としては、横畠さんの言う国会答弁前のメモを行政文書として扱わないという運用は分からなくもありません。ただ、開示・非開示を決定する権限は法制局にはなく、廃棄するのではなく、文書管理庫に移すべきです。法制局が入っているフロアは、私にとっては若き日の思い出の「総務庁記者クラブ」があったフロア。まさに情報公開法案の原案を取材していた所ですが、それはさておき、手狭なのは分かります。各府省とも、地下に独自の公文書管理倉庫を持つのではなく、自動的に一括して、国立公文書館に移すべし。アーキビストが情報を探してコピーしてくれば、職員のコピーなどの負担もありません。情報を抱え込むから、国家公務員の自殺者が多いのであって、情報を抱え込まなければ、国家公務員の自殺者は減ります。


【参議院環境委員会】

 公報上は午後1時設定。

 午後5時に始まり、環境及び公害についての国政調査権を参議院議長に要求することを決めました。散会。

【参議院文教科学委員会】

 自民党比例代表の赤池誠章さんが、教育文化・スポーツ・科学技術についての国勢調査要求をとりつけました。この後、日時は未定ながら、委員派遣として、山梨県への視察が全会一致で決まりました。赤池さんの地元は山梨ですが、衆・自民党の宮川典子さんや、昨年7月に任期が切れた輿石東前議員はどう対応するんでしょうか。

 参議院では過去にも委員長の地元に視察に行ったことがあります。国土交通委員長が野党ながら地元での視察を実現。その地の地方議員で、国政では対立関係にある地方議員に聞いたら「ぜひ同伴したい」ということでしたので、効果があるようですが、その国土交通委員長は次の選挙は不出馬(衆議院総支部長に転出)に追い込まれています。

【参議院財政金融委員会】

 理事の補欠専任や、財政及び金融についての国政調査の権限を議長に求めることを決めました。

 この後、「平成29年度所得税法改正など税制改正法案」(193閣法 号)の審議のための視察をすることにして、散会しました。

【参議院経済産業委員会】

 国政調査の手続きだけで散会しました。

●今国会で、※(こめじるし)法案が無いのは、経産省、農水省、防衛省だけ。

 今国会の予定提出法案で、政府が「※(こめじるし)」をつけていないのは、経済産業省、農林水産省、防衛省の3省だけとなっています。おそらくその他の省の所管委員会は、3月中には、本格的な審議に入るでしょう。理事会の前さばきで、野党が一部の「※法案」を3月31日までに成立させる必要がないと主張するかけひきが、多少はあるかもしれませんが、基本は与党ペースでしょう。

【衆議院 平成29年2017年1月31日(火)】

 ありませんでした。あすから予算委です。

この記事の本文は以上です。

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衆参議長、第190回通常国会の政府特別補佐人5人を承認

2015年12月18日 23時59分10秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

(このエントリーの初投稿日時は、2015年12月23日で、それから、18日付にバックデートしました)

 山崎正昭・参議院議長は、第190回通常国会(再来週月曜日召集)の政府特別補佐人として安倍首相から申し出のあった5人を承認しました。前年平成27年2015年12月18日(金)の決定が22日付官報に掲載されました。

 国会法第7章(第69条から第73条まで)は、「国務大臣等の出席等」について定めています。

 その第69条第2項は、内閣は、国会において内閣総理大臣その他の国務大臣を補佐するため、両議院の議長の承認により政府特別補佐人を本会議または委員会に出席させることができる、と定めています。

 今回承認された政府特別補佐人と肩書きと名前は次の通り。

 
[画像]一宮なほみ人事院総裁。いちみや。人事院勧告の説明。2015年8月28日の衆議院内閣委員会のインターネット審議中継からスクリーンショット。


[画像]横畠裕介内閣法制局長官。よこばたけ。政府の憲法解釈。2015年6月10日の衆議院第1委員会室で答弁=インターネット審議中継からスクリーンショット。


[画像]杉本和行・公正取引委員会委員長。代表質問への答弁。2015年5月22日の参議院本会議=インターネット審議中継からスクリーンショット。


[画像]田中俊一・原子力規制委員会委員長。質疑への答弁。2013年10月30日の参議院委員会=インターネット審議中継からスクリーンショット。


[画像]富越和厚・公害等調整委員会委員長。鉱業等にかかる土地利用の説明。2015年3月11日の衆議院経済産業委員会=インターネット審議中継からスクリーンショット。

 第190回通常国会は、予算関連法案が中心となり、一般法案の審査はあまり予定されていません。人事院総裁は人勧実施の給与法案が越年しているほか、公取委員長はTPPの国内実施など迅速な答弁が必要とされる場面での登場が予想されます。

 なお、5人の政府特別補佐人には、記章が交付されます。これは5人だけですので、安倍首相がつける衆議院議員バッチよりも希少なものとなります。これを衆参の衛視さんは覚えているのですから、衛視さんというのはすごい仕事だな。

 上で、公取委員長が本会議で答弁していますが、5年ぶりの本会議登壇だったようです。これについては、同じgooブログの「議会雑感」さんが詳しく解説しています。

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これで3人目、元内閣法制局長官「7月1日の閣議決定は無効であり安保法案は認められない」 きょうの国会

2015年09月08日 17時26分06秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年9月8日(火)参議院わが国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会】

 引き続き、「2015日米防衛ガイドライン国内実施2法案」(189閣法72~73号)と「維新の党対案」(189参法16~20号)が議題になりました。

 参考人質疑。

 元内閣法制局長官の大森政輔さんが登場しました。

 大森さんは日本国憲法第9条について「個別的自衛権と集団的自衛権は本質的な差異がある」とし、「両者は別次元であり、憲法9条により集団的自衛権は認められない」としました。

 きょねん、2014年7月1日の閣議決定(国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について)については、

 「本件閣議決定は、内閣が閣議決定できる範囲を超えており、無効である。これにもとづく自衛隊法(などの)改正は認められない」と断言しました。

 衆議院の参考人質疑での、阪田雅裕さん、宮崎礼壱さんについで、元長官の「違憲」発言はこれで合計3人目。

 大森さんは与党協議会(高村座長、北側座長代理)のとりまとめ文書に言及し、「おそれ(虞)という言葉を使っているが、法的に不確実性があることでば、主観的判断によって大きな差異が生じる」として、その時の為政者の判断に左右される法的安定性のない言葉だとしました。

 大森さんは「砂川判決が集団的自衛権を認めているとする論は、法律の基本的理論からして、まったく暴論です。ここでいうボウロンは、傍論ではなく暴論です」と批判しました。

 そのうえで、「集団的自衛権の行使が国策として必要なのならば、憲法改正手続きに乗せるべきだ」としました。

 大森さんは民主党の広田一さんの質疑で、現在の内閣法制局について、

 「私が長く在職した職場であり、旧友がいるので言いにくいのだが、数日前の朝日新聞で元最高裁判所長官(山口繁さん)まで厳しい意見を言っていて、私だけでないのだと感じた。本来ならば顔を上げて、(元内閣法制局長官として)最高裁長官の姿を見られない内心を持っている。我々先輩としてどうしたらいいのか考えるが、最後はその任にある者(横畠裕介・現内閣法制局長官)が責任をもって、脱却するしかないのだと思う。(ここにいる国会議員も)陰ながら応援してやってください」と語りました。

 参考人質疑の後、維新の党対案の「PKO協力法改正案」(189参法23号)と「船舶検査法改正案」(189参法24号)が小野次郎さんから趣旨説明されました。

これで維新対案は合計7法案(参法16~20号、23・24号)となりました。

 中央公聴会を15日(火)午後1時から開くことを多数決で決め、散会しました。

【同日 厚生労働委員会】

別エントリーに書きましたが、「労働者派遣法改悪法案」(189閣法43号)が修正可決しました。

 この日は2時間コースで各会派が一巡。野党議員は「きょうの朝の理事会で与党から採決に関する提案そのものがなかった」と語りました。

 ところが、最後の福島みずほさんの質問が終了したとたんに、自民党の羽生田俊理事がなんらかの動議を提出。野党が抗議し、委員長が休憩を宣言しました。このときの顛末については、もう一つ別のエントリーに書いてあります。

 そして、午後3時28分に再開。動議は採決されていないと思いますが、丸川珠代委員長はここで「質疑の終局」を宣言。ただちに自公の修正案として「9月30日施行」へ修正しました。

 採決の結果、民維共社の反対、自公の賛成多数で修正可決しました。

【同日 参議院文教科学委員会】

 まず一般質疑がありました。民主党からは斎藤嘉隆さん、神本美恵子副代表が質疑に立ち、「会期末の日教組」の勢いが出てきたようです。

 この後、別エントリーにも書きましたが、「公認心理師法案」(189衆法38号)が福井照・衆議院文部科学委員長から趣旨説明。共産党の田村智子さんが質疑した後、採決され、共も含む全会一致で可決しました。

【同日 参議院外交防衛委員会】

 岸田外相が条約5件、「189条約8~12号」を趣旨説明し、散会しました。

 条約5件は、日本とカザフスタン、ウクライナ、ウルグアイ各国との投資協定、カタールとの租税協定、ルクセンブルクとの社会保障協定の合計5条約です。

【同日 参議院内閣委員会】

 「PFI法改正案」(189閣法55号)が担当大臣の甘利明さんから趣旨説明され、きょうは散会しました。

【同日 参議院農林水産委員会】

 まず一般質疑。この後、「6独法を2独法に統合する、農林水産省設置法など改正案」(189閣法32号)が趣旨説明され、散会しました。

【同日 参議院国土交通委員会】

 一般質疑だけなされました。

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「核兵器も輸送できる」と中谷防衛相答弁、広島70年原爆忌前日、白真勲さん廃案求める

2015年08月05日 11時30分42秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]民主党の白真勲さん、2015年8月5日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 安全保障2法案(189閣法72号、189閣法73号)で、核兵器(核弾頭つきミサイル)を輸送することが可能になることが明らかになりました。

 原爆投下70周年の前日である、平成27年2015年8月5日(水)の参院我が国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会で、

 民主党の白真勲さんの答弁に対して、中谷元防衛相が答弁しました。

 中谷防衛相は「日米ACSA(物品や役務の相互流通条約)で、ミサイルは除外されている」「日本には非核3原則がある」としながらも、

 「法文上は核兵器を輸送できる」としました。

 中谷大臣は、核兵器(核弾頭つきミサイル)は、「(武器ではなく)弾薬だ」とし、2015年ガイドラインにもとづく「補給」の対象になることを示唆しました。

 白さんは「広島1区選出の岸田文雄外相は驚いた顔をしているが、知っていたか」と問うと、岸田外相は「今承知した」と答弁し、初めて知ったことを明言しました。

 白さんは「あすは広島への原爆投下70年。このような法案は廃案にすべきだ」と迫りました。

 横畠裕介内閣法制局長官は「これまでも答弁しているが、憲法上核兵器は保有できる」と話しました。

 中谷大臣は「政策判断としてあり得ない」とし、法文上は禁じられていないが、政策判断として核兵器は輸送しないとの答弁を繰り返しました。

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