【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

安倍首相、4月26日から訪米、ガイドライン「集団的自衛権」で「朝貢外交」? 事前に国会に報告すべきだ

2015年03月23日 19時59分30秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 菅官房長官は、平成27年2015年3月23日(月)午後の記者会見で、

 安倍晋三首相(自民党総裁)が

 「4月26日から5月3日まで、米国のボストン、ワシントンD.C.、サンフランシスコ及びロサンゼルスの各都市を訪問する予定であります。このうち、4月27日から30日まで滞在予定のワシントンD.C.では、日米首脳会談を始めとする公式行事に出席をする予定であります

 と発表しました。

 首相外遊の日程が1か月以上前に発表されるのは極めて異例。

 発表後に、安倍首相は、自民党の高村正彦副総裁と公明党の北側一雄副代表から、地球の裏側までアメリカの戦争につきあい、弾薬と自衛官の命を際限なくつぎ込む戦争立法の中間とりまとめを受け取り、法文化作業に入るとしました。

 高村副総裁はおなじ4月26日(日)から訪米する予定。

 首相はワシントンで、米国議会上下両院合同会議でスピーチする方向で調整中。オバマさんですら年に1度しかはい晴れ舞台。これに先立つ、首脳会談で、安倍首相が前回1997年に高村外務政務次官らがかかわった「日米防衛協力のための指針(いわゆる日米ガイドライン)」の再改定について事実上決着させる(正式な署名は、日米の外相・防衛相の4名)とみられます。

 その後の連邦議会議事堂(キャピタル・ヒル)でのスピーチでは、集団的自衛権に加えて、米議会与野党とも慎重派が多いTPPに関して前向きな姿勢と大統領へのTPA付与のお願いなどをする可能性が高まっています。 

 戦争立法の「新武力行使の3要件」について、23日の参議院予算委員会で横畠内閣法制局長官は「実際に他国に対する武力攻撃が発生した場合に事例に即して判断する」と答弁。この後、中谷防衛相が民主党の大野元裕さんから「急迫不正の侵害事実があった場合に、武力行使しない場合があるのか」と問われ、「それはない」と答弁。2月18日の総理の参議院本会議での「集団的自衛権は権利であって義務ではない」との答弁と不一致だとして、政府統一見解の提出を求めました。

 実際問題、アメリカから集団的自衛権の発動を要請され、日本の旗を見せろ(ショウ・ザ・フラッグ)と言われて、日本が断ることは不可能です。

 安倍首相は、米国議会でのスピーチ草稿を事前に国会に示すべきでしょう。

 憲法63条、国会法70条は、衆議院先例487は「国務大臣が重要事件に関して報告しまたは演説する」とあります。この先例の一つとして、第156回国会の平成15年2003年3月20日に、小泉内閣総理大臣は、イラクに対する武力行使後の事態への対応について報告した、とあります。

 この日はイラク戦争開戦日ですから、「事前報告」と言うこともできるでしょう。

 この日の議事録では、総理報告後に、自民党から高村正彦さんが質問に立っています。 次に民主党幹事長だった岡田克也さんが質問し、この中で「今日の国際社会において、大量破壊兵器の保有の有無は、うやむやに放置しておけるような問題ではないのです」と述べ、大量破壊兵器がイラクに無い可能性を指摘していました。歴史的に極めて重要な指摘でした。

 このように、安倍総理は事前に日本国会で報告し、岡田さんに質問してもらった方がいいでしょう。

[国会会議録データベースから抜粋引用はじめ]

第156回国会 本会議 第16号
平成十五年三月二十日(木曜日)

○議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――
 内閣総理大臣の発言(イラクに対する武力行使後の事態への対応についての報告)
○議長(綿貫民輔君) 内閣総理大臣から、イラクに対する武力行使後の事態への対応についての報告について発言を求められております。これを許します。内閣総理大臣小泉純一郎君。
    〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク問題についての政府の基本的な考え方を明らかにし、皆様の御理解と御協力を得たいと思います。(拍手)

(略)

○岡田克也君 民主党の岡田克也です。
 本日昼に始まった米国などによるイラク攻撃に関し、我々の見解を述べつつ、小泉総理に質問します。(拍手)
 とうとう戦争が始まりました。(略)

今日の国際社会において、大量破壊兵器の保有の有無は、うやむやに放置しておけるような問題ではないのです

(後略)

[抜粋引用おわり] 


玄葉光一郎さん、南シナ海も「新事態」として米軍と機雷除去をしなければならないのかと懸念 NHK日曜討論

2015年03月22日 13時13分11秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]玄葉光一郎・民主党選挙対策委員長、2015年3月22日、NHK日曜討論、筆者(宮崎信行)撮影。

 平成27年2015年3月22日放送のNHK日曜討論は、第18回統一地方選を前に1時間35分スペシャルとして放送されました。

 民主党の玄葉光一郎さん(Mr.Koichiro Gemba)は、自公が進める戦争立法「切れ目のない安保法制の再整備」について、

 「私たち民主党は、国民の生命と財産を守るうえで、領土領海を守るのは当然だと考えており、政権を担った政党として冷徹な現実主義で対応したい。しかし、今回の自公決定は、切れ目がなくなって歯止めが利かなくなった。歴史的転換点だ。分かりやすく説明するのが、野党第一党の役目だ」としました。

 俗なことを言うと、昨年7月1日以来、安保法制の再整備で、岡田さんに次いで、惹起するのは、玄葉さんの顔で、これは弾薬の補給などの後方支援活動が「現に戦闘行為が行われていない現場(げんば)」となっており、今の任期で475人の衆院議員の先陣を切った岡田質問主意書(188衆質問1号)でも論点になったところです。

 NHK番組に戻って、玄葉さんは「現に戦闘行為が行われていない現場というあいまいな表現は許されず、しっかりと歯止めをかけたい」と5月中旬以降の安保国会に自信を示しました。

 この後、玄葉さんは「後方支援と新事態(新存立事態)は分けられるのか。ホルムズ海峡での機雷掃海については、民主党は反対でまとまるだろう。南シナ海で衝突があった場合は米軍に要請されたら、機雷掃海しなければいけないのではないか」という論点を初めて提示しました(玄葉懸念)。

 南シナ海とは以下の場所です。


[画像]南シナ海と日本列島の地図、Googleマップからスクリーンショット、赤囲み加筆は筆者(宮崎信行)による。

 この南シナ海では、日常的に中国軍、ベトナム軍が見合っています。中越戦争は1979年に終結しましたが、中越は1000年以上にわたり対立しており、きょう戦争が始まってもおかしくありません。中越戦争は、中国が小平・中央軍事委員会主席の指導力がある一方、ベトナムはサイゴン陥落(南ベトナム共和国消滅)による南北統一から間もなく、前年のプノンペン侵攻で国際的立場も弱かっため、小平が開戦前に言った「制裁のため」3週間で戦闘は終わっています。しかし、いまだに中越の国民同士の敵対心、ナショナリズムは変わりなく、天然資源をめぐる海軍の衝突がきょう起きて、戦争になっても両国政府の国内で一定の支持を得られると考えらます。

 この南シナ海にある、トンキン湾事件から集団的自衛権の行使として国連に報告された、ベトナム戦争ですが、トンキン湾事件がアメリカの自作自演だったことは、長い歳月を経て明らかになっています。仮に南シナ海での中越戦争に、アメリカの要請で日本海上自衛隊が機雷掃海に派遣されることは十分にありうる「自公戦争立法合意」であり、地図でも分かる通り、フィリピン、台湾、香港も近いことから、泥沼の東アジア秩序の崩壊が起こりうることになります。

 この「玄葉懸念」が5月以降の国会で、一つの争点になりそうです。

【山本太郎代表が初登場】

 「スペシャル」ということで、山本太郎・生活の党と山本太郎となかまたち代表が登場しました。

 
[写真]山本太郎・生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、2015年3月22日、NHK日曜討論、筆者(宮崎信行)撮影。
 
 山本代表は「国会の中でブレーキ役がいない状態であり、(第18回統一地方選で)地方で止めるしかない。現在、集団的自衛権の反対(や慎重審議の)決議を199の地方議会がしているが、ていねいな説明がなされていない」と指摘しました。また、イラク戦争で日本自衛官の死者がゼロではあるものの、帰国後に多くの自殺者が出たことや、バグダッドでの、C130輸送機による兵員輸送を、名古屋高裁が違憲判決した例をよく踏まえるよう要請しました。


[写真]第47回衆院選で、民主党公認の横路孝弘候補を応援する、山本太郎・現生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、「こんにちは、よこみち孝弘です」から拝借。

【統一地方選直前の公明党・共産党対決で往復5回の応酬】

 統一地方選直前の風物詩、公明党国会議員団と共産党国会議員団による、応酬がありました。

 残り時間5分になったとき、島田敏男・NHK解説委員が玄葉懸念を受けて「南シナ海で機雷掃海ができるのか」と話を向けると、

 日本共産党の小池晃副委員長が「戦争立法であり、公明党が歯止めにならないのは許されない」と公明党を攻撃。斉藤鉄夫・公明党選挙対策委員長は「日米安保条約の目的は日本周辺の平和だ」と答えると、小池さんは「自衛隊を地球の裏側まで送り込む戦争立法だ」と応じました。ここで斉藤さんが「米艦などのアセット防護」に話をそらしました。小池さんが「他国からみれば米軍と一体だ」と米艦防護を批判すると、斉藤さんは話をそらし続け、小池さんが「憲法と照らしあわせても問題がある」とすると、斉藤さんは「憲法を照らしても整合している」とうそぶきました。

 この共公問答は5往復続き、司会者に発言を求めるNHK日曜討論では異例ですが、統一地方選前の両党国会議員団の対決を止めることは不可能で、黙認したようです。4年前の第17回統一地方選(共産党はいっせい地方選と呼んでいる)では、震災国会の日切れ法案「子ども手当つなぎ法」で、岡田克也・民主党幹事長を助けた、もとい国民を助けた日本共産党が躍進し、元新進党の仲間なのに、岡田さんを裏切った公明党は、大阪府議会と横浜市議会で落選者を出す、惨敗に終わりました。

【新党改革は戦争立法に賛成へ、荒井さんの遠き落日】

 
[写真]荒井広幸・新党改革代表。

 この番組では荒井広幸さんが登場し、戦争立法の自公合意について「一定の評価をする。備えは大事だ。備えを怠ったから、福島の事故がおきた。この件については安倍自民党に協力するからその代わりに、福島のことはよろしくお願いしたい」と語りました。延長会期末で与党・自民党に参議院で協力する代わりに、福島の中間貯蔵施設などでの与党からの配慮を引き出す交換条件を出したようです。

 荒井さんにとっては、同じ町の出身、県議同期、衆院初当選同期で、一度は小選挙区で凌駕しながらも、やがて完膚なきまでの惨敗で衆議院福島5区から参議院への転出を余儀なくされた、玄葉光一郎代議士との因縁の共演となりました。さわやかさとしたたかさを兼ね備え、岡田内閣の官房長官レースを独走する、玄葉さんと、早熟過ぎた策士、荒井氏がからむ場面はありませんでした。

 このエントリーの本文記事は以上です。 


3月20日(金)のつぶやき その2

2015年03月21日 00時59分25秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

#kokkai 午後10時40分ぐらいから、10分ぐらいツイキャスやります。安保法制と予算関連法案の見通しです。 moi.st/917fbac

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モイ!PCからキャス配信中 - 安保法制と予算日切れ法案など今週の国会まとめます。#kokkai moi.st/91ad67e

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ツイキャスお聞きいただきましてありがとうございました。また、活用していこうと思います。ありがとうございました。twitcasting.tv/kokkai_live/mo…



3月20日(金)のつぶやき その1

2015年03月21日 00時59分24秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

衆議院沖縄北方特別委員会では、「沖縄県における駐留軍用地の跡地利用特別措置法改正案」(189閣法9号)が審議されています。#kokkai

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衆議院災害対策特別委員会は、大臣所信に対する質疑です。#kokkai


モイ!参議院沖縄北方特別委員会の配信を始めます / #国会を見よう 衆 沖縄北方特別委員会 moi.st/917fe59

国会実況 国会中継・宮崎信行さんがリツイート | 7 RT

参議院予算委員会、集中審議1日目が始まりました。#kokkai #nhk


衆議院総務委員会は「地上波デジタル放送の移行にあたって、国がテレビ局を支援した法律の廃止法案」(189閣法10号)の審査。日切れ法案。まず、民主党の福田昭夫さんが質疑。法律の正式名称は「189閣法10号」でググってみてください。#kokkai

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衆院常任委では大臣所信に対する質疑。
経済産業委員会は近藤洋介さん、
国土交通は神山洋介(かみやま・ようすけ)さん、
法務は黒岩宇洋(くろいわ・たかひろ)さん、
が質疑中。
衆・災害対策特別委は、共産党1期生の大平喜信さん。
#kokkai #minsyu #kyosan


高市早苗総務大臣「クローズアップ現代やらせ疑惑」について、よく調査して説明責任を果たすよう要求。NHK籾井勝人会長のハイヤー着服疑惑では、「受信料で運営するNHKについて疑念を持たれないよう監査委員会の報告書を守るよう」との趣旨の答弁。民主党の奥野総一郎さんへ。#kokkai

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【国会中継のお知らせ】
3月20日(金)9:00~11:54/13:00~17:00
NHK総合テレビ・ラジオ第一放送
参議院予算委員会集中審議。#民主党 の質疑者は
小西洋之議員 10:20~11:10
大塚耕平議員 11:10~11:54・13:00~13:15

国会実況 国会中継・宮崎信行さんがリツイート | 16 RT

衆議院法務委員会は、民主党の山尾志桜里筆頭理事が大臣所信に対する質疑。まずは、日本国憲法の基本的人権から。#kokkai shugiintv.go.jp/jp/index.php

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山尾志桜里さんの憲法に関する基本認識についての質疑で、上川法相は「憲法は法務省の所管ではない」と答弁。自民党席から「憲法審査会でやれ」と野次。山尾さんは「法相の憲法観はここでしか議論できない」。衆議院法務委員会。#kokkai

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参議院予算委員会は、民主党の小西洋之さんの質疑です。#kokkai

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#kokkai 小西洋之さんは、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更の閣議決定について、「追及する」。参議院予算委員会。webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.p…

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#kokkai 衆議院法務委員会は、山尾志桜里さんに続いて、鈴木貴子さん。可視化など。shugiintv.go.jp/jp/index.php

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衆議院厚生労働委員会は、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支援法の延長法案(189閣法22号)を審査。民主党の岡本充功さんの質疑。#kokkai #国会 #日切れ法案

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#kokkai 小西洋之さんは、憲法について、安倍首相が答弁しやすいように、小学校6年生の教科書をパネルで掲示しました。

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「高度テレビジョン放送施設の整備臨時措置法を廃止する法律案」(189閣法10号)は全会一致で衆・総務委で全会一致で可決。次の本会議で可決し、参院へ。
衆・総務委は散会。#kokkai #国会 #地上波デジタル #日切れ法案 #televison

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参議院予算委員会の「外交・防衛集中審議」、民主党の大塚耕平さん。きょうとりまとめの与党の安保法制の骨格について。#kokkai #jimin #minsyu

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参議院予算委員会、次回は、あけて23日(月)午前10時から。散会。#kokkai #国会

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#kokkai きょうの国会をまとめました。予算日切れ法案が7本、衆議院委員会を通過しました。「小西洋之「クーデターでおそるべきことが日本社会で起きていることを国民に知ってもらいたい」その通りだ!」 goo.gl/3syutP

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午後10時40分ぐらいから、10分ぐらいツイキャスやります。安保法制と予算関連法案の見通しです。 moi.st/917fbac

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民維共など野党6党が法人税法改正法案提出 繰欠控除など大企業の「脱税」の穴をふさぐ

2015年03月20日 23時59分15秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は2015年3月22日午後6時でそれからバックデート)

[写真]法人税法改正案を中村剛・参議院事務総長(中央)に提出する大久保勉さん(向かって右隣)ら民維共など野党6党、2015年3月20日、民主党ニュースから。

 参議院の、民維共と、生活の党と山本太郎となかまたち、新党改革、無所属クラブの野党合計6会派は「法人税法改正案」(189参法3号)を提出しました。

 資本金100億円以上の大企業の法人税納税額を税務署長が公示する制度です。

 大企業が単年度赤字(単赤)の累積額である、繰越欠損金(繰欠)を、大幅黒字がでた年度に控除して、法人税をゼロにしている現状を打開するための法案です。経団連の支持を得ていない、民維共のみならず、財務省も長年、繰欠控除の圧縮をめざしており、自民党を挟み撃ちにする内容といえます。

 多額納税者は長年、脱税を防ぐために、管区税務局や、税務署が公示してきました。バブル絶頂期の1985年の東京国税局管内は、億万長者が続出しましたが、ベスト10のうち、お2人は日航機墜落事故で命を落としたハウス食品社長らの相続人による資産売却でした。その後、1997年、あろうことか、株式会社日本経済新聞社社会部国税庁担当の高橋記者(当時たぶん25歳ぐらい)が国税庁の発表資料を写真週刊誌に漏出し、イッパツで懲戒解雇。その後、国税庁や国税局、税務署は読み上げ方式となり、各新聞社は苦労し、その後、公示制度自体が廃止されました。

 減損会計が主流となり、大企業は、今後の予想される赤字を特別損失として引き当てたり、不良資産を時価換算と偽り減損会計するなどしており、事実上、法人税脱税王国・経団連となっています。さらに、自民党税制調査会による、マル政、政策減税で、研究開発、雇用促進、設備投資の美名の下に、見えない締め付け補助金を受けています。

 このような事態に対処するために、政権担当時に租税特別措置(租特)の廃止の方向に向けた簡素化を図った民主党と、維新の党、大企業減税に反対する日本共産党らの足並みがそろった格好です。

 今国会の提出予定法案は財務省が3本ですべて日切れして、金融庁が1本となっています。このため、後半国会や延長国会での参議院財政金融委員会での審議時間の確保は十分に可能で、審議を通した、大企業への牽制は十分可能な状態となっています。

 日本国民全員の総力を結集して、大企業を倒しましょう! 


事業承継減税の承認が、国の出先機関から県庁へ 第5次地方分権一括法案提出 実を結んだ最後の閣議決定

2015年03月20日 23時59分00秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は2015年3月22日午後5時でそれからバックデート)


 国から県へ、県から政令市へ、の権限移譲を盛り込んだ、「第5次地方分権一括法案」(189閣法51号)が先週金曜日、平成27年2015年3月20日(金)閣議決定、衆議院に提出されました。

 事前に地方6団体(全国知事会など)と内閣府の事務局が根回しした後で、提出されており、第1次~4次同様に、衆参内閣委員会の審査のあと、ほぼ全会一致で可決・成立すると思われます。施行は、すぐにできるものは公布と同時、それ以外は平成28年3月31日までに施行します。

 今回は、4万ヘクタール以上の農地の転用について、農林水産省の許可が不要になり、県庁の許可でできるようになりました。

 このほか、経済産業省の出先機関、ブロック経済産業局から県への権限移譲が盛り込まれました。

 中小企業経営承継円滑化法と租税特別措置法の改正で、非上場中小企業の後継者が事業を継承するときに、株式などの相続税・贈与税が猶予されるなどの認定が、経産局から県へ移ります。

 創業間もないベンチャー企業の個人投資家が投資した際に適用されるエンジェル税制の確認事務も県庁に移ります。

 民主党は2009マニフェストの28番に「国の出先機関は原則廃止する」という非常に雑な公約を盛り込みました。

 これが官僚の反発を呼び、政権運営が難航しました。

 岡田克也・副総理は政権末期の平成24年9月7日の記者会見で、筆者(宮崎信行)の「何が一体難しいのでしょうか」 との問いに、「自治体からも、緊急事態など、例えば東日本大震災のような大きな事態になったときに、果たして国ではなくて、そういった県の連合体できちんとやれるだろうかという、そういう不安、疑問というものが出てきた」と答えています。

 しかし、民主党は、平成24年11月16日(金)に「国の特定地方行政機関の事務等の移譲に関する法律案」 の閣議決定にこぎつけます。これは経産局、国土交通省の出先機関、地方整備局(橋本行革前は地方建設局)、そして環境省の出先機関、地方環境事務所の3分野は、自治体による広域連合に移す法律案です。しかし、おわかりのとおり、この日は衆議院の解散日。ついぞ、国会に提出され、審議されることはありませんでした。

 私は民主党政権はたとえ倒れるにしても前に向かって倒れるべきだ、 と主張しました。

 今回の、経産局の2業務の県庁への移譲も、民主党政権のバトンリレー。この党内作業には、PTとWGに集った多くの2009年初当選議員がかかわりました。ちなみに、PTとはプロジェクトチーム、WGとはワーキンググループという意味だったようです。
 
 「玉木雄一郎になれなかった男たち」、「山尾志桜里になれなかった女たち」ーー今は国会にいない、多くの行革議員の汗と涙の結晶だと理解しています。

 報われた思いです。


小西洋之「クーデターでおそるべきことが日本社会で起きていることを国民に知ってもらいたい」その通りだ!

2015年03月20日 18時55分17秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 きのうは平日にしては珍しく、アクセス4000PV、1000IP(UU)を割ってしまい、どうしたことだろうと思います。年度末というよりか、参議院で予算、衆議院で予算関連がダブルトラックで審査される異例の事態で忙しい方が多いのでしょう。ただ、税制改正法案がいつ成立するか、ということに興味がおありの方は多いようで、他の予算関連日切れ法案もしっかりとおさえていきたいと考えます。きょうは委員長提案を含めて7つの日切れ法案(うち6つは3月31日までの時限立法を延長する法案)が衆・委員会で可決しました。これで日切れ法案は30本を超えましたが、よく見ると変なものも含まれているように思います。この点は、下で詳述します。

【平成27年2015年3月20日(金)参議院予算委員会】

 昨日の散会時には委員長が「あすは午前10時から」と宣言しましたが、その後、集中審議になったようで、午前9時からテレビ入りで開かれました。

 集中審議1日目の外交・安保など。

 小西洋之さんが憲法と集団的自衛権行使の閣議決定について迫りました。

 それに先立ち、2年前、2013年3月29日(金)の参議院予算委員会。

 世に言う「憲法クイズ」とされる、小西・安倍問答は、現在も動画などが出回っていますが、極めて歴史的な重要な問答でした。実はこの日は、野党・民主党としては結党以来初めて予算が年度内成立しないことが確定した日で、正直、そこまで気が回っておらず、私も国会傍聴記で記事にしていませんでした。

 この中で、安倍首相が「芦部信喜」という人物を知らないというのは驚きです。日本国憲法の判例、解釈、学説を整理してきたのは芦部東大教授です。日本国憲法論の教授が、ハーバードやソウル大学にいるわけがなく、東京大学の教授がそのスタンダートになるのは、人物の能力や歴史的な経緯もあるでしょうが、現実的に我が国の秩序において、妥当なところです。

 さらに改めて、議事録を見ると、とくに重要な点は次の点でした。

[引用はじめ、ハイライト・色付けは筆者]

小西洋之君 今、後ろから優先順位は決められないというやじがありましたけれども、憲法が基本的に分かっていない方。多分、谷垣前総裁はお分かりでしょう。実は、理論的には分かるんです。

 じゃ、そのことを今から解き明かしてまいります。では、じゃ具体的な話、総理、憲法において包括的な人権保障、包括的な人権規定と言われる条文は何条ですか。安倍総理、どうぞ答えてください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今そういうクイズのような質問をされても、暫定予算を議論をしているわけでありますから、余り生産性はないんじゃないですか。それだったら、そういうのを聞くんだったら、私に聞かなくても調べればいいじゃないですか。

○小西洋之君 私は知っています。今総理が答えられなかったことは、大学で憲法学を学ぶ学生が一学期でみんな知っていることですよ。
 重ねて聞きます。総理、総理は、日本国憲法において包括的な人権保障を定めた条文、何条か知らないという理解でよろしいですか。どうぞ。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、済みませんけど、大学の講義ではないんですよ。国会で大切な暫定予算の議論をしているんですよ。こんなやり取りが生産的ですか。

○小西洋之君 暫定予算の質問にふさわしくないと言いましたけれども、憲法の中で最も大切な条文の位置付け、またその内容を知らずに予算を編成し執行すること自体が内閣として失格なんですよ。
 まあ、そのことおきます。じゃ、今総理は人権の包括規定を知らないということをこの国権の最高機関の委員会の議事録に付させていただきました。
 では、聞きます。総理、個人の尊厳の尊重、個人の尊厳の尊重を包括的かつ総合的に定めた条文は何条ですか、憲法、日本国憲法何条ですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、余り人を指さすのはやめた方がいいですよ。これは人としてのまず初歩ですから。そのことは申し上げておきたいと思います。

○小西洋之君 指さすのは、やむにやまれぬ、国民のためにやむにやまれぬとき以外はしません
 では、今、私が問うた質問。個人の尊厳の尊重を包括的に定めた総括的な規定は何条ですか、憲法第何条ですか。

○委員長(石井一君) 麻生財務大臣。(発言する者あり)

○国務大臣(麻生太郎君) 今、今言われましたから出てきて……(発言する者あり)ありがとうございました。御指摘をいただきました。もう少しゆっくり出るようにいたします。
 もう一回御質問ください。

○小西洋之君 憲法、日本国憲法において個人の尊厳の尊重を包括的に定めた条文は何条ですか。総理、総理、総理に問うています。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それをいきなり聞かれても、今お答えできません。
 それと……(発言する者あり)その、すごいとかいうことではなくて、こんな相手がすぐ答えられないことを今ここで質問して、まるで自分の方が優越に立っているような、そういう子供っぽいことはやめましょうよ。

○小西洋之君 私の質問が、仮に日本国憲法が五十条、五十一条、五十二条、五十七条まで何を決めていますかと聞かれれば、私も残念ながら明確には答えられません。後ろから今官房長官が助けに入りましたね。
 私は、聞いているのは、じゃ総理、カンニングしないで。憲法において、あなたは今、包括的な人権を定めた条文を知りませんでした。では、幸福追求権を定めた条文は憲法第何条ですか。幸福追求権を定めた条文は憲法第何条ですか。どうぞ。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それ、こういうやり取りは、私、何の意味があるか分かりませんよ。じゃ、これを決めた、憲法九十三条、九十一条は何だとか、そういう、何の意味があるのか分かりませんけどね。これ、やるんだったら大学の憲法学の講義でやってくださいよ。

○小西洋之君 この条文は、私が問うている条文、じゃ、今議事録として、総理は幸福追求権を定めた条文を知らなかったということを私は付させていただきます。
 総理、今総理が答えられなかった条文は、総理が声高に言っている普遍的価値の実現あるいは法の支配の実現、その中枢を成すものです。また、日本国憲法が何のためにあるのか、日本国憲法の下で立法府、行政、司法が何のためにあるのか、全てそこに行き着く究極の条文なんですよ。憲法第十三条ですよ。憲法第十三条を知らない。憲法五十条から五十七条までの条文が分からなくても、具体的、個別に言えなくても、憲法十三条が分からないというのは、これは驚愕の事実ですよ、総理。あきれます

[引用終わり]

 憲法クイズ(小西・安倍問答)に出てきた、日本国憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由および幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」。

 『芦部憲法』は、これについて、もともとは、14条以下に列挙した個別の人権を尊重したものだ、という趣旨の説明をしています。

 憲法29条には「財産権は、これを侵してはならない。財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める(以下略)」とされています。

 これを憲法クイズから1年4カ月後の、閣議決定と見比べると見えてくることがあります。閣議決定の新自衛権発動の3要件(武力行使の3要件)の中に「国民の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」は武力が行使できる。ということは、7月14日の岡田・安倍問答で出てきた安倍総理の「例えば、ホルムズ海峡を八割の原油が通って日本にやってくるわけでありますから、これを掃海することができないわけでありますが」 、武力行使(機雷掃海)ができるという解釈改憲は、13条(幸福追求の権利)が包括的基本権だから、29条の「財産権は、これを侵してはならない」との規定から、自衛隊をホルムズ海峡に派遣して、武力行使(機雷掃海)ができる、「法律でこれを定める」ことになるわけです。これがこの2年間の解釈改憲の流れです。

 貧すれば鈍する、というわけで法学部卒でもこのことに気づいていない人が多いようです。「戦争立法」については多くの人が懸念しているのに、具体的な行動が出てこないのも、理論武装ができず足がすくんでいる人が多いのでしょう。

 そこで、小西さんは、安倍さんにもわかるように、小学校6年生の教科書をパネルにしました。



 そして、今回の解釈改憲を「安倍内閣によるクーデターである」とし、「おそるべきことが日本社会で起きている。それを国民に知ってもらいたい」とテレビ越しに訴えました。

 この日、自民党と公明党は安保法制の再整備の全体像の骨格を決定しました。この後法文化作業に入り、第18回統一地方選終了後に与党に示される見通しです。
 
 これについて、民主党の岡田克也代表は、次の談話を発表して、記者会見にのぞみました。

[民主党ウェブサイトから全文引用はじめ]

【談話】与党共同文書「安全保障法整備の具体的な方向性」について

2015年03月20日

 岡田克也代表は20日、与党共同文書「安全保障法整備の具体的な方向性」について、談話を発表した。

民主党代表 岡田 克也
 自民党・公明党は、今日、昨年7月1日の閣議決定を受けての、「安全保障法整備の具体的な方向性」に実質合意した。与党の間だけで、不透明な形で検討が行われたことは国民不在の議論と言わざるを得ず、またその内容も極めて問題の多いものである。そもそも、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定したことについて、立憲主義を無視したものとして私たちはこれまでも厳しく抗議し、撤回を求めてきた。今回の与党合意はこの閣議決定を踏襲したものであり、断じて容認できるものではない。
 戦後、平和憲法のもと我が国が採ってきた海外で武力行使を行わないという原則を、安倍政権は、積極的平和主義の名のもとに大きく変えようとしている。戦後70年目に安全保障政策の大転換を行おうとしているにもかかわらず、このことについて、国民の十分な理解や合意もないまま、前のめりで進めようとしていることに、大いに危惧を感じざるを得ない。
 さらに、例えば具体的には、①PKO法を改正し、幅広い任務遂行のための武器使用を前提とした治安維持任務を認めようとしていること、②他国軍支援について、恒久法の必要性、どのような場合に後方支援を認めようとしているのかが明確でなく、さらに、いわゆる「武力行使との一体化論」について「現に戦闘行為が行われていない現場」という極めて問題の多い概念を用いようとしていること、③周辺事態法において、「周辺」の概念をなくすとともに、米軍以外の他国軍隊への支援も可能としようとしていることなど、日米安保条約の効果的な運用に寄与するという本来の法目的を大きく逸脱していること、④集団的自衛権について、そもそもその必要性について政府から十分な説明がないばかりか、新3要件そのものが曖昧で、具体的な歯止めになっていないこと、⑤集団安全保障措置への参加について、累次の国会答弁においてその可能性を否定していないにもかかわらず、与党共同文書の中で何ら説明がないことなど、総じて見て、「切れ目のない」安全保障法制という名の下に、「歯止めのない」自衛隊の海外での活動に拡大につながるのではないかとの、懸念を感じざるを得ない論点がある。
 我が国を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ、我が国の領土、領海、国民の生命及び財産を守るという観点や国際的な責務を果たすという視点から新たな要請の有無を不断に検討し、必要な対応を取る必要がある。しかし、そのような取り組みも、平和主義を基本理念とする憲法のもと、適切な民主的統制と明確な歯止めの中で行われるべきであり、今回の自民党・公明党の合意内容のような、曖昧なものであってはならない。国民の十分な理解を得た上で、かつ慎重な国会での議論を経て進められるべきものであり、一会期の国会における拙速な議論でこれを行おうとすることは、国民軽視、国会軽視の議論である。
 民主党は、喫緊の課題に対応するための領域警備法の制定など現実的な対応を行う観点を含め、上に述べたような具体的な論点について、党の安全保障総合調査会において議論を深めていく。また、安全保障政策にかかる歴史的な大転換の是非について、国会における国民をまきこんだオープンかつ徹底的な議論を与党に対して要求していく。

[全文引用おわり]

【同日 衆議院法務委員会】

 上と同調している部分。

 山尾志桜里筆頭理事が大臣所信に対する質疑にのぞみました。

 この中で、憲法13条について、自民党改憲草案13条を批判。上川法相は「法務大臣として申し上げるべきではない」と応じました。

 続いて、現行憲法の13条後段「公共の福祉」について質問したところ、上川法相が答えられず。委員長がなだめようとしましたが、山尾さんは「基本的な質問ですから答弁を求めます」とピシャリ。そのうえで、山尾さんは「人権は個の積み上げであり、戦争の反省で、理性の積み上げでここまで気づいてきたものだ」と語り、上川法相も応じ、山尾さんは「その考えは共有できた」としました。このほか、黒岩宇洋さん、鈴木貴子さんらも質疑しました。

 委員会は、「東日本大震災被害者のための法テラス特別措置法の3年延長法案」(189衆法 号)を起草し、全会一致で可決しました。3年間延長して、平成30年3月31日まで。他の日切れ法案は審議入りを持ち越しました。

【同日 衆議院災害対策に関する特別委員会】

 「地震防災対策のための財政特別措置法の5年延長法案」(189衆法 号)を起草し、全会一致で可決しました。次の本会議で可決し、参議院へ送られる運び。

【同日 衆議院国土交通委員会】

 「半島振興法の一部を改正して10年間延長する法律案」(189衆法 号)を委員長が起草し、全会一致で可決しました。ただこの法案「地域公共交通への財政支援」が入っているので、日切れ法案の旧鉄建公団が地域交通に融資できる官民ファンドを先取りしているように思えますが、質疑は省略されました。他の日切れ法案は審議入りしませんでした。

【同日 衆議院沖縄および北方問題に関する特別委員会】

 「沖縄県における駐留軍用地跡地特別措置法改正案」(189閣法9号)は2日目の質疑が行われ、採決。全会一致で可決しました。

【同日 参議院沖縄および北方問題に関する特別委員会】 

 岸田外相、山口北方・沖縄相が所信表明。衆参とも民主党の委員長(古川元久さん、風間直樹さん)なので、スムーズに議事が運びそうな気配です。

【同日 衆議院総務委員会】

 「高度テレビジョン放送施設臨時措置法を廃止する法律案」(189閣法10号)の審査をし、賛成多数で可決しました。3月31日で法律を廃止する法案ですので、必ずしも31日に間に合わせることもないのでしょうが、昨年の臨時国会では法案が一本もかからなかった総務委員らがていねいに審査しました。おなじく日切れのはずの、NHK予算案は未提出。 

【同日 衆議院厚生労働委員会】

 「戦没者等の遺族に対する特別慰霊金支給法改正案」(189閣法22号)が審査れました。採決では、維新の党の「(石原慎太郎議員は)出て行け!」で名をはせた浦野靖人さんが修正案を提出。相続への配慮を求めた修正案だったようですが否決。その後の政府原案採決では、維新も含めた全会一致で可決しました。戦後70年を迎えて、ご遺族に国債をさしあげる法案。

【同日 衆議院経済産業委員会】

 大臣所信に対する質疑の後、「北朝鮮経済制裁の継続の承認の件」(189承認1号)が宮澤洋一経産相から趣旨説明され、質疑は来週水曜日に持ち越して散会しました。

【同日 衆議院文部科学委員会】

 理事に郡和子さん、牧義夫さんらが就任。この後、国政調査承認要求だけで散会しました。ここは日切れ法案が合計3本、「五輪相の新設」などがかかっているはずですが、おそらく、下村博文大臣の「博友会」問題に関する説明責任などが理事会で協議されているのではないか、と考えられます。

  


衆・農水委で山村振興法改正案が委員長起草で可決、普天間跡地特措法案も審議入り

2015年03月19日 16時58分57秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]定例記者会見にのぞむ蓮舫・民主党代表代行、2015年3月19日(木)、筆者(宮崎信行)撮影。

 基本的には3月31日までに成立・施行しないといけない予算日切れ法案(税制改正法案)が時間的にギリギリなので、参議院の予算審査が中盤でありながら、昼休みに参議院の常任委員会が開かれて、大臣所信を聞くという異例の展開になっています。

 民主党代表代行の蓮舫さん(参議院議員)は、平成27年2015年3月19日(木)の定例記者会見で、

 「我々は日切れ法案の大事さを十分に理解しています。国会を開いた時期と予算案を提出した時期(が遅かったこと)の問題があるとはいえ、与党から日程の提案があれば承りたい」と、日程闘争を否定し、責任ある審議をしたいとの方針を明示。その一方で、「私たちが責任を負うものではない」として、賛否のみならず、年度内成立も含めて与党・自民党に責任があるとの立場を強調しました。

【平成27年2015年3月19日(木)衆議院農林水産委員会】

 今国会で唯一大臣が辞任したことで、与野党が引き締まったのかどうか分かりませんが、大臣所信に対する質疑が与野党とも一巡して終わりました。

 この後、3月31日に失効の期限が迫っていた、「山村振興法の改正案」(189衆法おそらく6号)が、江藤拓委員長が起草し、全会一致で本会議に提出することが決まりました。法律案は10年間延長する内容。事実上日切れ法案として、参議院に送られることになりそうです。

【同日 衆議院沖縄および北方問題に関する特別委員会】

 大臣所信に対する質疑を、野党から与党への順で行い、終了しました。

 この後、「沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ利用促進に関する特別措置法案(189閣法9号)」が山口沖縄相から趣旨説明。 法案の内容は、国が指定した軍用地跡地を、県庁が先行取得できるようにするしくみをつくる内容。これに先立つ所信に対する質疑の中で、自民党の宮崎政久さんは「キャンプ瑞慶覧の西普天間住宅などが対象になるのではないか」としました。宮崎さんは「きょうは軍用地主会のみなさんも傍聴に見えています。地元では、基地が(米軍から)返ってくると言うけれども、俺たちの生活はどうなる、といわれる。地代が年間200万円から300万円くらいで、おそらく年金を足して暮している。戦後70年経って軍用地主が高齢化している」と語りました。宮崎さんは長野出身で、司法試験合格後に司法修習でたまたま行った沖縄県で、開業し、JCなどの活動をして、沖縄2区比例で当選2回。沖縄タイムスや琉球新報が伝えない沖縄がありました。これに先立ち、共産党の赤嶺政賢さん(沖縄1区)は、「私は以前那覇市議をしていたが、当時は国民健康保険の運営にたいへん苦労していた。それが、戦後70年経った今、納付率が全国トップだという。驚いた」としました。

 おそらくこの法律案は、普天間基地返還を見越した立法と思われます。沖縄県民の政治力、少し見習ってみるべきではないでしょうか。

 古川元久委員長(民主党)が散会を宣言しました。
【同日 衆議院総務委員会】

 「高度テレビジョン放送施設整備促進臨時特別措置法を廃止する法律案」(189閣法10号)が趣旨説明されました。質疑は後日。地上波アナログから地上波デジタルに移行する時期に、国がテレビ局に財政支援した法律を廃止する法律案。施行は3月31日。

【同日 参議院財政金融委員会】

 麻生太郎財務大臣から所信表明がありました。税制改正法案の審議入りは次回以降になります。

【同日 参議院総務委員会】

 高市総務大臣から所信表明がありました。地方税法改正法案の審議入りは次回以降に。

【同日 参議院法務委員会】

 上川法相から所信表明があり、論語の引用などをちりばめながら、司法省から法務省になった沿革を紹介し、「国家国民を支えてきた役所だ」と強調。最後は、「鵬程万里(ほうていばんり)の気持ちで頑張りたい」と締めくくりました。

【同日 参議院外交防衛委員会】

 岸田外相と、中谷防衛相(兼)安保法制担当相が所信表明。中谷さんは「特定防衛調達法案と防衛省設置法改正案をよろしくご審議いただきたい」と話しましたが、安保法制の再整備法案については詳述しませんでした。ここは合計4本の日切れ法案がかかる見通しですが、衆・安保委は大臣所信がありながら質疑はまだなく、衆・外務委は開かれていない状況です。理由は分かりません。


【同日 参議院農林水産委員会】

 昼休みに、衆院側委員会を縫う格好で開かれ、林農相の所信表明がありました。質疑は後日。

【同日 参議院予算委員会】

 冒頭に、中央公聴会を来週3月26日(木)に開くことを、岸宏一委員長が提案し、全会一致で可決しました。同日は統一地方瀬スタートで10道県知事が告示されるので、一部の委員はさしかえで地元に行く、という配慮もあるかもしれません。

 一般的質疑の2日目があり、民主党は田代郁さんが下村博文文科相に博友会問題、水岡俊一さんが高校授業料無償化などの質疑をしました。


参院「予算」委と衆委「日切れ法案」ダブルトラックで審査、枝野幹事長「円満に、常識にもとづいて」

2015年03月18日 22時17分29秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]日切れ法案について「円満に、常識に基づいて進めている」と語る、枝野幸男・民主党幹事長の記者会見、2015年3月18日(水)、民主党本部、筆者(宮崎信行)撮影。

 国会が極めて異例のフル稼働となっています。

 きょうは3月18日ですが、政府・自民党国対が、日切れ指定(※こめじるし法案)にした22本のうち、16本がまだ衆議院で審議入りしていない状況です。
 今週のNHK日曜討論では、溝手顕正・自民党参院議員会長が「予算案は遅れたとは言え、正常な形で衆院から参院に送られてきた。しかし、日切れ法案が遅れているのは大変な問題であり、なんとか3月末までに成立させ、国民生活のために体面を保ちたい」、魚住裕一郎・公明党参議院会長が「日切れ法案も含めて野党の協力を得たい」と番組冒頭の発言の機会に語りました。

 このうち、合計4本は、参議院では外交防衛委員会に集中する見通し。このためか、あす参・外防委では、予算審査中では異例の大臣所信と予算説明・あいさつがされる見通しです。合計5つの参院常任委員会も店開きする見通し。

 民主党の枝野幸男幹事長は同日の記者会見で「れわれは円満に、与党と現場間で協議しながら従来の国会の常識に基づいて進めている」と語りました。

【平成27年2015年3月18日(水)衆議院厚生労働委員会】

 やはり厚労は立ち上がりが早くて、「戦後70年にあたり、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法を改正する法律案」(189閣法22号)が、塩崎厚生労働大臣から趣旨説明されました。次回はあさって金曜日の10時から。

【同日 参議院予算委員会】

 参議院予算委員会は、平成27年度予算案の合計3日目、一般的質疑1日目。ただし、安倍晋三首相入りの一般的質疑となりました。NHK中継の負担を軽減しながらも委員の総理への質問機会を確保するのがねらいと思われます。

 民主党の大久保勉さんは、金融庁や外務省でのフリーメール(Gメール)の利用状況について確認。内閣官房の政府参考人は「フリーメールやGoogle検索などに関して訴訟になる場合は、アメリカの裁判で、アメリカの法律でさばかれる」と答弁し、大久保さんは情報が外国にわたる可能性を指摘しました。ビッグデータの活用で、日本政府が何に関心を持っているか、分かってしまうのではないかとの問いに、内閣官房は「ありうる。多角的に(対策を)検討したい」と答弁。安倍首相は「たしかにどうして手数料をとっていないのに、経営しているのだろう、と考えていた。ビッグデータをとっている(ことでビッグデータ販売収入を得て運営している)という委員の指摘をふまえて、対応したい」と引き取りました。

 大久保さんは、日銀同様に、GPIFも国会に年2回報告するよう求めましたが、前向きな答弁はありませんでした。

【同日 衆議院経済産業委員会】

 大臣所信に対する質疑が与党だけありました。日切れ法案は2本です。

【同日 衆議院農林水産委員会】

 大臣所信に対する質疑が与党だけありました。日切れは閣法では1本ですが、議員立法もある見通しです。

【同日 衆議院外務委員会】
【同日 衆議院地方創生に関する特別委員会】

 ともに大臣所信、副大臣による予算案説明、政務官らのあいさつがありました。

【同日 衆議院決算行政監視委員会】

 国政調査要求の手続きをとりました。

 

tag (宮崎信行)

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貧すれば鈍するとはまさにこのことで、米軍に弾薬も提供のガイドライン、武力行使3要件で自衛隊法改正へ

2015年03月18日 05時54分24秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 貧すれば鈍するーー貧乏になると頭のはらきがにぶくなる、また、品性がさもしくなる。(広辞苑第6版)

 集団的自衛権発動のための安全保障法制の再整備と、日米防衛協力のための指針(いわゆるガイドライン)は車の両輪(ダブルトラック)で進んでいます。ただ、ここに来て、日程感として、4月末に安倍晋三首相(自民党総裁)らが訪米し、ガイドライン再改定に署名。その後の5月中旬に自衛隊法改正などの法案が出てくるようです。やはり、ガイドラインの方が早くなり、それを国内法に落とし込む手順になりそうです。

 2015年3月18日付の朝日新聞は日米ガイドラインについて「米軍に弾薬提供可能に 日米防衛指針 地理的制約なくす」。同日付読売新聞は「後方支援に恒久法合意 安保法制自公が原案」とおのおの1面トップで報じました。

 1997年ガイドラインの改定も、1999年改正自衛隊法・周辺事態法などの改正も、ともに、原典は、1997年ガイドラインですから、防衛省のウェブサイトで、ぜひ読んでいただきたい。 

 このうち、きょうの朝日が報じた「米軍に弾薬提供可能に」は、

 ガイドライン別表の
 「周辺事態における協力の対象となる機能および分野ならびに協力項目例」の
 「米軍の活動に対する日本の支援」の
 「後方地域支援」の
 「補給」に書いてある、
 「自衛隊施設および民間空港・港湾における米航空機・船舶に対する物資(武器・弾薬を除く)および燃料・油脂・潤滑油の提供」。

 このように、わざわざ「武器・弾薬を除く」と書いてあります。この「弾薬を除く」を削除する作業にほかなりません。

 そして地理的制約。

 1978年のガイドラインでは「日本以外の極東における事態での日本の安全に重要な影響を与える場合に日本が米軍に対して行う便宜供与のあり方は日米安保条約」などにより起立される、と書いてあります。

 この後、極東の文字が削除され、1997年ガイドラインで「周辺事態は日本の平和と安全に重要な影響を与える事態である」としたうえで、わざわざ

 「周辺事態の概念は、地理的なものではなく、事態の性質に着目したものである」と書いてあります。

 この時点で、周辺事態を削除して、地球規模に広げるプログラム(手順)が組まれていた、と言ってもいいでしょう。

 1997年ガイドラインで地理的概念がすでに無いことは、高村正彦元外相(自民党副総裁)の「100ぺん言っている」との言の通りです。

 これが、1999年周辺事態法などに落とし込んだ、「衆議院ガイドライン特別委員会」で、山崎拓委員長に対して、結党間もない民主党の2期生だった前原誠司筆頭理事や当時社民党だった辻元清美さんらのひっしの抵抗で、やや分かりづらい日本語ながらも歯止めがかかりました。一方、1997年ガイドラインにある「非戦闘員退避行動」は中谷元・自民党衆議院議員(現防衛大臣兼安保法制再整備担当大臣)の提案で、法律から落ちました。この経緯は謎でしたが、最近になってアメリカから「やっぱりあれは無しにしてほしい」という旨の働きかけを中谷議員が受けていたようだ、と報じられました。

 「弾薬の提供」については、昨年4月1日の閣議決定「防衛装備移転三原則」で、「我が国が締結した条約その他の国際約束に基づく義務に違反する場合」と「紛争当時国への移転となる場合」を除き移転ができることになりました。前者は「ワッセナーアレンジメント(旧ココム)」などをさし、後者は国連安保理制裁対象国をさすと考えられますから、安保理常任理事国であるアメリカへの装備移転は、絶対、認められることになります。

 そして、読売の記事には、新武力行使の3要件を自衛隊法改正案に盛り込むとしています。

 これは昨年7月1日の閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」の中で、
 (1)我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し
 (2)これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、
 (3)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、

 必要最小限の実力を行使するーーと書いてあります。

 すなわち、どういうことがありうるかというと、イラク・シリアなどで戦争が起き、国または国に準じる組織(イスラム国を自称するISIL含む)が米軍などに攻撃し、ホルムズ海峡を機雷で封鎖した場合、サウジアラビアが石油を輸出することができなくなり、日本の経済がマヒするので、自衛隊が機雷を除去できることになります。

 そして、イラク・シリアなど、「戦闘が行われていない現場」で、自衛隊が弾薬、燃料、油脂、潤滑油などを提供することになります。この弾薬などは日本政府の負担になると考えられますが、三菱重工業、川崎重工業、三菱商事などは一定の報酬を得ることができます。

 そして、何よりも、貧しい家庭のお子さんが、給料を得るために、自衛隊に入り、その後、地球の裏側に送り込まれ、殉職し、親に恩給が行くという、孝行すぎる子どもになります。

 いずれにせよ、このような動きを許すか、許さないか。それはすべて、生活のためならば自衛隊の給料をもらったり、防衛装備品メーカーから仕事や雇用をもらったりしたいという「貧すれば鈍する」国民がどれだけいるか。その「死活的利益」をどうとらえるかにかかっているといえるでしょう。

  1000兆円(8兆ドル)もの政府借金を子や孫に残したうえ、戦争に送り込んで、景気対策の恩恵にあずかるような有権者は成仏できない、と私は考えます。

 安全保障の再整備法案合計十数本は、5月中旬ごろ、今国会に提出される運びとなっています。

 ◇

 付言すれば、私は、アメリカ軍やオーストラリア軍の艦船など装備を防護する「アセット防護」には賛成です。私は、サイバー空間、宇宙空間の防衛協力にも賛成です。ガイドラインに盛り込むべきです。その一方、PKOにおける「かけつけ警護」については、日本国憲法第9条第2項に「国の交戦権はこれを認めない」という規定がある以上、残念ながら、停戦が崩れた時の撤退が難しくなるため、憲法上できず、PKO協力法改正案に盛り込むべきでないと、私は考えています。 


参議院予算委員会、次世代の党ら5野党が予算審議初登場 全野党とも安倍内閣との対決色強く

2015年03月17日 17時08分52秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年3月17日(火)参議院予算委員会】

 平成27年度予算案の基本的質疑2日目(最終日)から行われました。

 衆議院での自公民維共の他に、合計5会派も参議院では質問しました。

 日本を元気にする会、次世代の党、無所属クラブ、社民党、新党改革の5会派です。

 これに先立ち、維新の党の片山虎之助さんが質疑。消防団員が218万人から81万人に減ったが、81万人のうち女性団員が2万人いるとしました。「女性初の総務大臣」と持ち上げたうえで、高市総務相から「片山先生は消防団の行事でよくお会いする」としたうえで、善処を誓いました。片山さんは第5次地方分権一括法案(未提出)に盛り込まれる、農地転用の全面的な知事委任について「今まで農水省がねちねち抵抗してきたが、大成功だ。ただ、市町村はどうなるか検討すべきだ」としました。自治のかたちについて、「地方自治は金太郎飴ではなく、差があっていい。失敗を認める地方自治。国がああせい、こうせい、そうせい、ではいけない」と語りました。全国の首長からイチバン言われることだ、として「未成年医療費と教育費を無償にしたらいい。国費で5・6兆円でできる。公務員の人件費を減らせばいい」としながらも、「子ども手当(新・児童手当)は残した方がいい」と民主党政権の政策に理解を示しました。

 日本を元気にする会の行田邦子さんは、官民ファンドについて「安倍政権になってから11できた」と指摘。その前の民主党政権の六次産業化ファンドについて、林農相は「農林漁業者の経営が過度に国費に依存しないように、国庫負担率を下げた」と答弁しました。これは初めて知ったので驚きました。残念です。総務省の官民ファンド、「株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案」(189閣法27号)について、高市総務相は「今後国会で審議するので多くは申し上げないが、民間が海外に進出するときは、その国の制度に影響を受けやすい」として官民の必要性を示しました。行田さんが「官民ファンドは今は、必要悪だ。民間がリスクをおそれて投資しないから必要悪だが、政府は官民ファンドのチェックを十分にすべし」と促すと、安倍首相もチャックの必要性に賛同しました。

 次世代の党の松沢成文さんはJT(日本たばこ産業)の完全民営化を訴えました。衆議院段階では予算案に賛成した同党ですが、松沢さんの質疑は政府に対して対決色がありました。

 無所属クラブの中西健治さんは、福島の東電原発事故以来、87名が甲状腺がんとなっていると指摘。望月環境相は「27年度予算案で、福島県に調査および研究のための交付金をつけている。今後の支援については福島県と検討していきたい」と語りました。これに対して中西さんは納得せず、「プライバシーの問題がある」などとしました。ただ、私が思ったのは、難病医療もきょうの時点では調査および研究のための行政指導として無料になっています。とりあえず、全員を対象に調査および研究していけばいいように思いました。

 社民党の福島みずほさんは労働者派遣法改正案(189閣法43号)について質問。これに対する答弁で、塩崎恭久厚労大臣があろうことか「専門26業種」と言い間違え、誰からも指摘されないシーンがありました。「専門26業務」です。「業種」はたとえば銀行業のことであり、「業務」はたとえば社長秘書のことです。昨年のNHK日曜討論でも稲田朋美政調会長が言い間違えたことがありました。自民党はホントウに、企業が好きなんですね。福島さんは、ホワイトカラーエグゼンプションのための高度プロフェッショナル制度を創設する残業代ゼロの労働基準法改正案(未提出)についても質疑。この中で、労働時間8時間は、ILO1号条約だと指摘しました。ILO1号条約は1919年の条約。私は「8時間労働」がILO1号条約だと知らなかったので、勉強になりました。

 新党改革の荒井広幸さんの質疑で法務省訟務総括審議官が、川俣町の女性が原発事故からの避難先で強度のストレスによりうつ病になり自死(自殺)したことについて東京電力は損害賠償に応じる、との判決が福島地裁であり、これに東電は控訴しなかったので、判例が確定したと答弁しました。下村博文・文部科学相は、ADRなどを含めたやさしい司法手続きによる調停など公平迅速な手続きを求めたいと答弁しました。

 基本的質疑は以上で終局。

 この後、委員派遣の報告を小川敏夫さんがしました。衆議院予算委員会が開かれている2月に、参議院の各委員会では1泊2日の委員派遣をするのが通例となっています。

 あすは一般的質疑1日目ですが、総理出席の一般的質疑となるようです。 


参議院でも平成27年度予算案審査が始まる 民主党は閣僚経験者3人が登場 博友会、NHK問題追及

2015年03月16日 20時10分54秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]平成27年度予算案審査のトップバッターに立ち、羽田雄一郎さん、2015年3月16日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。 

【平成27年2015年3月16日(月)参議院予算委員会】

 平成27年度予算案は、参議院での審議が始まりました。

 基本的質疑は2日間でNHK中継入り。衆・委員会の質問時間は、質疑答弁を入れた総時間による「往復方式」ですが、参・委員会の質問時間は、質疑のみの「片道方式」です。参議院予算委員会では、テレビ入り審議では、衆院と同じ往復方式をとることが多いのですが、一年初めの基本的質疑は片道方式をとっています。このため、1日目の終わりから2日目の初めにかけて、自民党の質問時間になるように日程を組み、午後5時過ぎには暗黙の了解で質疑をやめる慣例となっているようです。

 昨年末の衆院選による院の構成の変化で、衆議院の予算委や本会議は、自公民維共の5党のみとなり、すっきり分かりやすくなりました。私はこの5党体制のままずっと行けば、政権交代ある二大政党(自・民)政治はうまく機能すると考えます。

 一方の参議院予算委員会の基本的質疑は次のように割り振られました。

 合計331時間で、自民党84分、民主党95分、公明党32分、維新の党24分、共産党24分、日本を元気にする会24分、次世代の党12分、無所属クラブ12分、社民党12分、新党改革12分。5党以外に、5会派が登場します。「生活の党と山本太郎となかまたち」は質問できないようです。ただ、自公民維共の5大政党以外の諸会派は、キャラクターが立った人物が多いので、ねじれ無き衆参とはいえ、衆参の違いが明らかになる国会新時代が今年と来年の通常国会の見所になりそうです。

 その記念すべき切り込み隊長には、羽田ファミリー、参議院民主党幹事長の羽田雄一郎国土交通大臣が質疑。

 雄一郎さんは「農業者戸別所得補償制度をなぜやめたのか」とただし、安倍晋三首相(自民党総裁)は、「農地の集約を遅らせることになるから」と答弁しました。

 昨年の第187臨時国会で、江渡聡徳防衛大臣(兼)安保法制再整備大臣の「聡友会事件」で、事実上の更迭(第2次安倍内閣総辞職にあたり辞表をだし、第3次内閣で再任されなかった)に追い込んだ、先輩幹事長の小川敏夫さんが2番手。法相として死刑執行の命令書にサインした唯一の野党議員です。他の野党に死刑執行のサインをした国会議員が一人でもいるでしょうか。それだけでも民主党が政権担当能力をもつ証左です。岡田克也代表のもと、100億円の内部留保を管理する民主党財務委員長(「民主党」会計責任者)に就任。10年前の岡田執行部では、民主党最年長議員の前田武志さんと、現参議院議員会長の郡司彰さんが任されていたポストです。岡田代表は2月13日の記者会見で、「ご経歴からいって留任がふさわしい」としています。まさに同感至極です。

 小川さんは、アベノミクス論争に出ました。以前、安倍さんから「結果がすべてなんですよ」と反論され、悔しい思いもしました。総理が相変わらず、名目と実質の違いをが分かっていない答弁をしました。 

 企業の内部留保の問題では、小川事務所作成のパネルを提示。給料が下がり続けていることによる「逸失賃金」の累計を時系列グラフに落とすと、その間に企業の内部留保が150兆円から320兆円へと増え続けた軌跡と重なるとして、どよめきを得ました。

 そして、お得意のスキャンダル追及では、NHK会長の籾井参考人が、昨年末に秘書室にハイヤーを予約させ、1月2日にハイヤーでゴルフに行った後、3月9日になって、籾井さんからNHK秘書室に対して料金を払った、という不適切な経理処理を答弁で引き出しました。小川さんは「引き続き追及する」と宣言しました。日放労がんばろう。

 次に衆議院からバトンリレーを受けた下村博文文科大臣の「博友会事件」。博友会幹部が清和会のパーティー券を購入するなどの実態が明らかになり、小川さんは「下村大臣は明らかに違法なので引き続き追及していく」と語りました。

 3人目も閣僚経験者で、蓮舫さん。第187秋の臨時国会では、松島法相の首をとりました。きょうは、少子化の実態など大枠な議論を展開しました。

 自民党は伊達忠一国対委員長が時間調整をしました。猪口邦子さんに続いて、三原じゅん子さんが質疑。「税のゆがみは国家のゆがみだ」として、国費投入で更生した日本航空の繰越欠損金控除について、西田昌司さんらと対応に回り、首相のリーダーシップで、向こう3年間で500億~600億円法人税を払わせることにしたと明かしました。自民党の質疑ですが胸がすっとする思いがしました。 


◎一票の格差是正、自民党参院議員会長「今国会中に成案」と断言 野党、西岡私案、脇私案の検討も求める

2015年03月15日 10時27分09秒 | 第24回参院選(2016年7月)

[写真]一票の格差是正の参議院選挙制度改革の今国会成立を断言した、参議院自民党の溝手顕正会長、2015年3月15日、NHK日曜討論から撮影。

 参議院自民党の溝手顕正会長は、平成27年2015年3月15日放送のNHK日曜討論のなかで、一票の格差是正について、「デッドラインは今までの裁判からして、次の選挙(第24回参院選・来年2016年7月)に間に合わせないといけない。今国会中に成案を得る」と述べ、第189回通常国会(当初会期6月22日まで)に改正公職選挙法を成立させることを確約しました。

 民主党・新緑風会の羽田雄一郎幹事長は「自民党では脇私案を出した、脇雅史幹事長が更迭されてしまうというごたごたがあった。(1人の1票の価値の格差を)2倍以内に収めるべきだ。次の参院選から18歳から投票できるという新しい制度になるのだから、早く決めないといけない」とうながしました。

 公明党の魚住裕一郎参議院会長は「参議院の正統性をかけて今国会中に民意を反映できる形にしたい」と語りました。

 維新の党の片山虎之助参議院議員団長は「苦労した脇さんが脇に追いやられてしまった。自民党がリーダーシップを発揮しないといけない。国民から見ると、参議院は何をやっているのかと見られている」としました。

  共産党の市田忠義参議院議員団長は「投票結果が議席に鏡のように反映されることが必要だが、地方代表の意味あいもある」として、「必要ならば西岡私案の9ないし11の選挙区にするのも一つの案だ」として、故西岡武夫議長による、11ブロック定数200の西岡私案の検討を求めました。

 次世代の党の松沢成文参議院議員は「衆議院は民意の集約、参議院は民意の反映を図るのが、二院制のあり方だ。選挙制度の話は党利党略になりがちだが、選挙区で議席を持つ人にいたっては個利個略になる」と述べました。

 社民党の福島みずほ参議院議員は「女性のクオータ制も検討すべきだ」としました。

 各党の発言を受けて、溝手会長は「我々がリーダーシップをとって今国会内に結論を得る。ただ、参議院はできたときから2・7倍の格差があった。(格差を)2倍以内にしようということが、法律(や判例)でオーソライズされたとは思っていない」と語りました。

 これに先立つ冒頭の参議院の今後の展望としては、溝手会長は「予算は遅れたが、正常なかたちで送られてきた。日切れ法案が遅れているのは大変な問題であり、なんとか3月末まにで成案を得て、国民生活のために体面を保ちたい」としました。

 魚住会長も「まだ日があるが、窮屈な日程になってきたので、日切れ法案も含めて野党の協力を得たい」と語りました。 


競馬法改正で、海外馬券を、中央・地方競馬が販売へ 参議院先議

2015年03月13日 23時59分44秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]参議院西通用門(皇居から見て裏側)、2012年8月、筆者(宮崎信行)撮影。

(このエントリーの初投稿日時は2015年3月17日午前10時で、それからバックデート)

 政府は、「競馬法改正案」(189閣法47号)を参議院先議で提出しました。

 提出日は平成27年3月13日(金)。

 参議院農林水産委員会は、衆院側から農水省設置法改正案(189閣法24号)が「予算関連法案日切れ指定法案(※米印法案)」として回ってくるので、そちらを優先し、その後、農協法改正案(未提出)の送付前に、参議院で可決し、衆議院に送るとみられます。

  法律案の概要や全文は次のウェブサイト(http://www.maff.go.jp/j/law/bill/189/index.html)から情報を取り出すことができます。

 競馬というとイメージが悪いようですが、日本中央競馬会(JRA)は、馬券(勝ち馬投票券)の売り上げを、配当と経費に充てた後、国庫(国の財布)に納めており、27年度は、例年並の、2579億円(予算ベース、一般会計予算書の34ページ、222ページ参照)の国庫納付金を上納する、「孝行息子、孝行娘」です。

 今次改正では、海外の競馬の馬券を売ることができるようになります。

 報道には載っていませんが、法案を読むと、中央競馬(JRA)だけでなく、地方競馬でも売ることができます。地方競馬は、公営競技(公営ギャンブル)とされる4競技(競馬、競艇、競輪、オートレース=注・宝くじは公営競技ではない)の一つで、単独の地方自治体や、あるいは広域連合、あるいは株式会社が経営しています。ただ、ほとんどが赤字で、地方財政への貢献度は極めて低くなっています。地方競馬の窓口でも、海外競馬の馬券を売れる、と法案に書いてあります。

 ただ、その見返りとして、地方農政局(国)が地方競馬経営者(地方自治体)を立ち入り検査などできる監督権限の強化も盛り込まれています。

 上に書いた、農水省設置法改正案も地方農政局の力を増す改正となっており、地方農政局の仕事づくりという側面もありそうです。

 農林水産委員会と総務委員会の連合審査をしたり、広域連合長(首長)を参考人に読んだりするていねいな審査を期待したいところです。

 施行は公布から6カ月以内の政令で定める日から。

 ◇

 政府は平成27年2015年3月10日(火)、道路交通法改正案(189閣法38号)を参議院に提出しました。内容は75歳以上のドライバーについて、事故があったときに認知症などの簡易検査ができるようにするなどの法案です。なお、2年前の通常国会で当ブログが指摘したように、またしても参議院先議で提出されました。(関連エントリー警察庁の国会対策は不自然なのか?見習うべきか? 道路交通法改正法案が4たび参議院先議の怪)。

 参議院内閣委員会は民主党の委員長ですが、円満な運営が続いており、審査は順調に進むと予想されます。

 施行は、公布日から2年以内の、政令で定める日。

 ◇

 政府は平成27年3月13日(金)、国土交通省所管の独立行政法人の再整備法案(189閣法48号)を提出しました。独法の合併が主ですが、UR都市再生機構については単独のまま、老朽化したUR団地を取り壊しやすくする規定がありますので、UR団地の自治会関係者は少しだけチェックした方が良いかもしれません。法律案の情報は、次のページ(http://www.mlit.go.jp/policy/file000003.html)から。

 参議院国土交通委員会は、民主党の委員長ですが、伝統的に与野党対立は少ないので、順調に審査されるとみられます。

 施行は、ほとんどの条文が来年平成28年4月1日(金)。

 このように参議院先議は3本出されていますが、その後の日程を含めて、あまり波乱はないように思います。


平成27年度予算案が衆議院を通過し、参議院へ

2015年03月13日 23時59分41秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は2015年3月14日午後11時で、それからバックデート)

【平成27年2015年3月13日(金)衆議院本会議】
【同日 衆議院予算委員会】

 2015年平成27年度予算案が衆議院を3月13日(金)通過し、同日参議院に送られました。

 予算30日ルール(日本国憲法第59条)は送付日から数えると、4月11日(土)。翌日12日が統一地方選前半戦になります。参議院自民党はその前に採決するとみられ、予算の原案通りの成立は確実になりました。参・予算委ではお馴染みの自公民維共5党のみならず、次世代の党(議席占有率2・4%)、日本を元気にする会(同2・1%)、無所属の会(同・1・3%)、社民党(同)、新党改革(同)の5諸派も質疑します。「生活の党と山本太郎となかまたち」(同)は質疑できません。

 政権経験がある民主党は、昨年の予算審査で「予算編成はやはり政権を取り戻さないといけない」との声があり、ことしは組み替え動議を出しませんでした。維新の党は修正案提出に必要な51議員を切っているため、組み替え動議を提出し地方交付税廃止を訴えました。今期から予算委理事会はとなった日本共産党は政党交付金廃止を訴えました。

 本会議では、小川淳也さんが反対討論。



 記名投票表決になりました。投票総数471、賛成331、反対140となり、賛成率は70%(3分2以上)となり、可決し、参議院に送られました。一般会計の総額は96兆円。

 税制改正2法案のほか、関税定率法改正案も可決し、参議院に送付。

【同日 衆議院財務金融委員会】

 まず、平成27年度税制改正の政府案(189閣法3号)民主党案(189衆法4号)を採決。

 民主党案は民賛成、自公維共の反対で否決し、その旨を委員長が本会議で報告。本会議で否決され、衆議院段階で廃案となりました。とはいえ、グレートチャレンジでした。

 政府案は自公の賛成、民維共の反対で可決しました。附帯決議がつきました。

 この後、関税法および関税暫定措置法(189閣法4号)を審査し、採決。全会一致で可決した後、附帯決議がつきました。

【同日 衆議院総務委員会】

 地方税法改正案(189閣法5号)と地方交付税法改正案(189閣法6号)を採決。自公の賛成、民維共の反対で可決し、本会議に緊急上程し、可決しました。

【同日 衆議院内閣委員会】

 理事に民主党の元内閣府政務官の泉健太さん、維新の党2期生の河野正美さんが就任。

 各大臣から所信表明がありました。

 菅官房長官はシリア領内での日本人人質事件について説明。

 山谷国家公安委員長は、ダンスホール規制の風俗営業法と高齢者免許証の道路交通法の改正をお願いしました。

 上川陽子法相は、特定秘密保護法運用担当の大臣として出席し、短くあいさつ。

 山口俊一国務大臣は、マイナンバー法・個人情報保護法の改正のお願いをしました。

 甘利明経済再生相は「アベノミクスはまだ道半ば」と発言。

 有村治子男女共同参画相は、女性の活躍推進法案の成立をお願いしました。

【同日 衆議院法務委員会】

 筆頭理事に山尾志桜里(山尾しおり)さんが就任しました。山尾さんは初当選直後にも法務委理事をつとめていました。

 上川法相が所信表明し、葉梨副大臣が予算案説明をしました。



 委員会散会後には、上川法相が山尾筆頭理事にかけよる場面がありました。2人とも東大卒ですが、東大だから優秀とは限らないけど、女性なら誰でもいいという時代でもなくなりました。非世襲女性の層が、ものすごくゆっくりだけど、確実に厚みをましています。法務委は刑法・刑事訴訟法・民法のすべての改正がかかっており、きわめて重要な委員会となります。

【同日 衆議院厚生労働委員会】

 筆頭理事に西村智奈美(西村ちなみ)さんが就任しました。昨年の通常国会で委員長をつとめた自民党の後藤茂之さんも理事の一人に加わりました。

 国政調査に関連して、小委員会の設置ができるよう、議長に要請することが全会一致で可決しました。

 塩崎恭久厚労相が「大臣として3度目の国会になりました」と切り出し、医療介護総合推進法などの審査をお願いしました。

 山本副大臣の予算説明だけで終わり、次回は18日(水)の午後12時10分から委員会を開くことにして、散会しました。

【同日 衆議院環境委員会】

 理事に民主党の田島一成さん、維新の党の三重1区比例の松田直久さんらが就任しました。

 望月環境相(兼)原子力防災相が所信。小里副大臣が原子力災害を担当するとしてあいさつしました。宮越公害等調整委員長も説明しました。

【同日 衆議院安全保障委員会】

 筆頭理事に民主党の大串博志さんが就任しました。歴史的な局面になるかもしれません。中谷防衛相らが所信表明や予算説明、あいさつをしました。

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