[写真]一票の格差是正の参議院選挙制度改革の今国会成立を断言した、参議院自民党の溝手顕正会長、2015年3月15日、NHK日曜討論から撮影。
参議院自民党の溝手顕正会長は、平成27年2015年3月15日放送のNHK日曜討論のなかで、一票の格差是正について、「デッドラインは今までの裁判からして、次の選挙(第24回参院選・来年2016年7月)に間に合わせないといけない。今国会中に成案を得る」と述べ、第189回通常国会(当初会期6月22日まで)に改正公職選挙法を成立させることを確約しました。
民主党・新緑風会の羽田雄一郎幹事長は「自民党では脇私案を出した、脇雅史幹事長が更迭されてしまうというごたごたがあった。(1人の1票の価値の格差を)2倍以内に収めるべきだ。次の参院選から18歳から投票できるという新しい制度になるのだから、早く決めないといけない」とうながしました。
公明党の魚住裕一郎参議院会長は「参議院の正統性をかけて今国会中に民意を反映できる形にしたい」と語りました。
維新の党の片山虎之助参議院議員団長は「苦労した脇さんが脇に追いやられてしまった。自民党がリーダーシップを発揮しないといけない。国民から見ると、参議院は何をやっているのかと見られている」としました。
共産党の市田忠義参議院議員団長は「投票結果が議席に鏡のように反映されることが必要だが、地方代表の意味あいもある」として、「必要ならば西岡私案の9ないし11の選挙区にするのも一つの案だ」として、故西岡武夫議長による、11ブロック定数200の西岡私案の検討を求めました。
次世代の党の松沢成文参議院議員は「衆議院は民意の集約、参議院は民意の反映を図るのが、二院制のあり方だ。選挙制度の話は党利党略になりがちだが、選挙区で議席を持つ人にいたっては個利個略になる」と述べました。
社民党の福島みずほ参議院議員は「女性のクオータ制も検討すべきだ」としました。
各党の発言を受けて、溝手会長は「我々がリーダーシップをとって今国会内に結論を得る。ただ、参議院はできたときから2・7倍の格差があった。(格差を)2倍以内にしようということが、法律(や判例)でオーソライズされたとは思っていない」と語りました。
これに先立つ冒頭の参議院の今後の展望としては、溝手会長は「予算は遅れたが、正常なかたちで送られてきた。日切れ法案が遅れているのは大変な問題であり、なんとか3月末まにで成案を得て、国民生活のために体面を保ちたい」としました。
魚住会長も「まだ日があるが、窮屈な日程になってきたので、日切れ法案も含めて野党の協力を得たい」と語りました。