[画像]民主党理事らの抗議にもかかわらず、NHK予算案を強行採決する、桝屋敬悟・衆議院総務委員長、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【平成27年2015年3月25日(水) 衆議院総務委員会】
平成27年度NHK予算案が審議されました。昨日の与党に続き、きょうは野党が質問しました。籾井勝人NHK会長は予算答弁はかなり事前に練習していたようで、他の委員会で見せるような詭弁はありませんでした。理事会では採決に合意していなかったのに、公明党の桝屋敬悟委員長は終始、NHKへの配慮を示しながら議事進行。桝屋さんは公明党山口県本部会長で、衆議院本会議場で、総理就任前の安倍晋三さんに呼ばれて密談する場面がよくありました。野党議員がNHK予算が全会一致にならないのは、籾井会長の責任だと語ったところ、自民党若手から「違うよ、国会の責任だよ」との意味の分からない野次がありました。
桝屋委員長は強行採決。民主党理事の抗議に対して、「参議院の関係もあるから」と語るなど、NHKと参議院に配慮しまくりの弱腰の運営に終始しました。
非常に徒労感が残る結果となりました。日放労はこれでいいのでしょうか。本当にサラリーマン連中のふがいなさに立腹するとともに、私が、国家および社会の形成者(早稲田大学学則第1条)として、この日本の言論界を支えなければならない、との思いをもちました。
【同日 参議院本会議】
インターネット上での関心は「税制改正法案がいつ成立するか」ということになっており、それを反映して、エントリー(記事)を書こうと思います。
平成27年度税制改正の国(所得税法改正案)(189閣法3号)、地方税法改正案(189閣法5号)が審議入りしました。
重要広範議案ですが、麻生副総理・財務大臣と高市総務大臣らが答弁し、首相は出席せず参議院に拘束されない、柔軟な運営がされました。
自民党の若林健太さんは「働きかたの選択について中立的な税制」という表現で、配偶者の所得控除の廃止の方向性を示しましたが、麻生財務相は党税調で議論してほしいとしました。
民主党の尾立源幸さんは「1企業で1200億円を超える租税特別措置減税を受けている企業がある」としましたが、財務相は「租特の企業名透明化は個別企業のイメージダウンにつながりかねない」として、今後の透明化を拒みました。尾立さんが安倍政権の外国への援助表明額が1・5兆円にのぼるとして「インドネシアのバタン石炭火力発電所は、国際協力銀行(JBIC)が融資するが、現地で反対運動がおきている」としたところ、財務相は「所管の大臣として答弁するが、JBICに対して引き続き監督していきたい」と述べるにとどまりました。
維新の党の寺田典城さんは「質問に先立って申し上げるが、率直に言って、今の日本はおかしいのではないか。いつのまにか自衛のための戦争ができる国になっている。公明党は何もしない。NHKの会長はまだ辞めない。地方創生するなら人材育成をすべきだ。サラリーマンの退職者も心配だ。農業の人はずっと働けるからいい。コンパクトシティがうまくいくとなぜ考えるのか。震災は比較的早く復興したところとまだうまくいかないところがある」と指摘しました。地方創生担当相、文科相、厚労相、国交相、復興相がひな壇に並んで答弁しました。
税制改正法案と関税法案は来週火曜日、3月31日に成立するはこび。
その他の予算日切れ法案は、衆議院委員長提出の特別措置法延長法案をあわせると、50本以上になりますが、ほとんどが年度内に成立しないことになります。予算成立に間にあわないものも大量に出そうです。なぜ報道されないんでしょうか。
【同日 参議院沖縄および北方問題に関する特別委員会】
唯一の衆参とも民主党議員が委員長。
風間直樹委員長は、所信に対する質疑の後、山口沖縄相に趣旨説明を求めました。
「沖縄県の駐留軍用地跡地の先行取得に関する特別措置法改正案」(189閣法9号)が審議入りました。次回質疑へ。
【同日 衆議院経済産業委員会】
「北朝鮮経済制裁決議」(189承認1号)について、民主党の渡辺周さんが質問した後に、採決。全会一致で承認されました。あすの本会議でも承認し、参議院へ。
【同日 衆議院外務委員会】
所信に対する質疑。その後、「在外公館の位置と外務職員の給与法案」(189閣法11号)が趣旨説明され、散会しました。
【同日 衆議院内閣委員会】
所信に対する質疑のみ。
民主党の山尾志桜里さんは、イコールペイデイを、有村男女共同参画相は知っているかと問いました。 有村さんは答えられず、山尾さんは、女性が男性の1年分の収入を得るために1年間プラス何日働かなければならないかの指標だとして、2015年の日本は、(2014年間の1年分と)4月10日(4か月10日間)だ」と指摘しました。
【同日 衆議院文部科学委員会】
下村博文文科相の所信表明。この後、そのまま与党の質疑がありました。
【同日 衆議院厚生労働委員会】
所信に対する質疑で、民主党は西村智奈美筆頭理事、阿部知子さん、中島克仁さん、長妻昭さん、山井和則さんと大量5人が質疑しました。とくに前の任期では無所属でほとんど質問できなかった阿部さんですが、民主党入りにともない、以前のようにこの委員会の常連として活躍しそうです。
西村筆頭理事は、労働者派遣法改正案(189閣法43号)について、2度廃案になっていることから「呪われた法案と自民党サイドからも言われているのでそろそろあきらめた方がいい」と釘をさしました。労働者派遣法改正案(未提出)についても、「病気になったり、過労死することもあり、やめた方がいい」としました。これについて山井和則さんは労働基準法36条にもとづく裁量労働制で過労死した24歳の裁判で、24歳の若者をつかまえて、裁量が利いたはずだ、ということがあっていいのか、という趣旨の質問をして、その通りだと感じました。
【同日 参議院東日本大震災復興および原子力問題特別委員会】
民主党元政調会長の桜井充委員長の下、所信聴取がありました。
【同日 災害対策特別委員会】
山谷えりこ防災相から所信を聞きました。
以上
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