【衆議院原子力問題調査特別委員会 平成29年2017年9月14日(木)】
閉会中審査として、原子力問題に関する調査の件がありました。
まず、冒頭10分間、田中俊一・原子力規制委員長が退任のあいさつ。田中さんは「このような機会をいただいたことに感謝します。この5年間を振り返ると、(国家行政組織法の第)3条(条にもとづく)委員会にしてもらったことでたくましい組織になった」と語りまいた。そして、「委員長の立場を超えるが」と前置きし、(1)原子力規制庁・原子力規制委員会は、原子力の再稼働の許可を与える官庁であるとの誤解が多いが、二度と原子力災害を起こさせないよう規制する官庁であり推進派・反対派とも認識してほしい(2)国会での原子力政策はどうあるべきかの議論が少ないーーことを主張しました。田中さんは「18日に退任した後は、福島で、復興のお手伝いをしたい」と語りました。田中さんは福島県出身の72歳で、小学校は、金子徳之助・恵美さんの伊達市、高校は、渡部恒三さんの会津高校だったようです。
田中委員長の後任の更田豊志さんは、既に5月下旬に国会で両院同意されています。
委員会が設置している有識者会議「アドバイザリーボード」に対する質疑がありました。この中で、ある大学教授が、「福島原発事故から私たちは何を学んだのか」と題する発表をしました。ただ、愚者は経験に学ぶ、賢者は歴史に学ぶといい、私たち日本国民は「福島事故から学ぶ」ということはできません。過去は取り戻せません。この教授は、100年後の歴史として使えるために「何を学んだか」の発表の機会をもらえていると理解すべきで、今の国会議員の政策形成過程に反映させようなどとはゆめゆめ思ってはなりません。この教授は、原発が再稼働すれば、東京湾の石炭火力発電所建設による地球温暖化が防げる、という趣旨のことをいいました。これも、石炭火力発電所ではなく、多少高くても、石油発電、天然ガス発電に置き換えていけばいいだけの話です。もういいかげん、原発の是非から、石炭火力の是非に議題を移していかないと、日本はまた死にかけます。
午前10時頃開会し、10時10分頃、田中委員長が去り、自由討議。午後12時3分頃に散会しました。
【参議院】
ありませんでした。まだ、臨時国会召集の議運理事会の日程も立っていません。
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