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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【英国の事例】2024年7月4日(木)総選挙へ、政権交代か チャールズ国王のもと、歴代党首相次ぎ引退の陰湿密室政治も、首相暗殺1人だけの英国政治の安定性発揮か

2024年05月23日 02時44分13秒 | 英国の事例
[写真]おそらく日英同盟の歴史的経緯からか、アメリカを含むすべての国家で、最も皇居(最寄りは半蔵門)に近い、駐日英国大使館と看板に写り込んだ筆者、きょねん8月4日、

 リシ・スナク英首相(保守党党首)は、庶民院(定数650=完全小選挙区制)を解散して、2024年7月4日(木)に総選挙を行うと発表しました。

 「英国の事例」カテゴリーでは、7年ぶりの記事となります。改革フォーラム21(羽田孜代表)に参画してから「政権交代ある二大政党政治が必要だ」と30年以上、内心で思っていますが、「言語化」がうまくなく、共産党・公明党組織員と思われる人物から心無い書き込みを受けたり、「宮崎信行の問題点は、政権交代ある二大政党政治が必要だと言いながら、それを説明できないことだ」との批判を真に受け、心が折れてしまいました。2019年総選挙の記事を書かないまま、チャールズ国王の時代になりました。なお、英国は日本と違って、内閣より早く議会が発足していますが、暗殺された首相は1人だけで、日本よりも政治的な安定性に優れているという見方もできそうです。

 目に見えない「裏金」に支配された自民党政治のもと、言語化できるわけがなかったのですが。

 政権交代ある二大政党政治が必要だという言葉が通じなくなってからも、英国の事例の研究は続けていて、2019年総選挙の議員要覧も購入して勉強していました。

[写真]筆者が過去半世紀研究している「タイムズ新聞社」(ロンドン)の「庶民院議員要覧」の前回総選挙分。

 今回の選挙では、首相退任後もバックベンチャーとして本会議で質問をして驚かせた、保守党のテリーザ・メイさん、急進左派として若者の投票率を全体と同じ投票率にあげて、半世紀ぶりに二大政党の得票率ををともに40%以上に引き上げた、ジェレミー・コービン元労働党首(元・影の首相)が庶民院議員として立候補せず引退します。非常に陰湿な「自称・貴族」の政治が続いていて、日本の比じゃなくなっています。3代目の女性首相、リズ・トラスさんも、1期生で史上最年少大臣に抜擢されたときに党内有力者と不倫していたことが明らかになり、海を隔ててうんざりといったところです。

 一方、スターマー労働党首は61歳。仮に首相になれば、1997年のブレア首相以降、二大政党がともに40代前半の若手を党首に担いで政権交代するモデルからは、四半世紀ぶりに脱却することになります。スターマーさんはまだ当選3回です。

 スコットランド州民投票、EU離脱国民投票など、総選挙以外の「選挙」に大きく左右された英国民主主義の10年で、首相や議長がすぐに辞めさせられる陰湿な不透明さは日本より悪い印象ですが、完全小選挙区における党内組織の盤石さといったところは、日本からもチェックしたいところです。

 以上です。

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