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【ニュースサイト】宮崎信行の国会傍聴記

◎小沢民主党代表が所信表明 工程表付きマニフェストを衆院本会議で発表

【国会傍聴記 2008-10-1 衆院本会議 麻生首相所信表明に対する各党代表質問】

 麻生首相の所信表明に対する各党代表質問がはじまり、民主党代表小沢一郎さんが演説しました。

 午後1時3分、開会。永年勤続議員の表彰がありました。

 1時15分、河野議長が「小沢一郎君」との声で、後方の席からゆっくりと小沢さんが壇上に向かいました。

 小沢さんは「麻生総理の所信表明に対し、民主党を代表して私の所信を申し上げながら、総理のご見解をお伺いいたします」と演説を始めました。

 この瞬間、本会議場を厳かな静寂が包みました。これは良いことなのか、悪いことなのか分かりませんが、現代ではこの雰囲気は、この政治家でしかみることはありません。

 「まず、総理大臣というもののありようについてお伺いいたします。そもそも1年足らずの間に2人続けて政権を投げ出した自民党の総裁が、総選挙を経ないで、三度(みたび)、ここにこうして総理の座に座っておられるのは、信じがたい光景です」とし、与党には政権担当能力がないと指摘しました。

 一瞬、雰囲気に呑まれていた小泉チルドレンたちが必死な野次で抵抗します。

 小沢さんは麻生首相の所信表明が民主党に対する批判・質問に費やされたことから、「私の所信を申し上げることにより総理への答弁と致したいと思います」

 ということで、私も表題を変えます。

【国会傍聴記 2008-10-1 衆院本会議 小沢ネクスト総理の所信表明演説】

 この方がスッキリします。

 第45回衆院総選挙について小沢さんは

 自民党政治=官僚に任せっきりで税金の無駄遣いを続ける

  vs

 民主党政治=無駄遣いをなくし国民生活の立て直しに税金を振り向ける

 という対決の構図を提示しました。分かりやすいです。私も同感です。

 「坂道を転げ落ちる前のラストチャンス」「格差大国を生み出した自公政権に終止符を打ち、政治を変える」ことを強調しました。

 さあ、さあ、そして、

 「私たち民主党は総選挙の政権公約=マニフェストを取りまとめました。

 新しい生活をつくる5つの約束
 
を中心とするその骨格を国民の皆様に発表いたします」としてマニフェストと政権交代後の4年間での工程表を3段階に分けて、財源の裏付けとともに発表しました。

【民主党の第45回衆院選マニフェスト「5つの約束」
、財源、3段階の工程表】

 小沢さんの演説を図式化してみたいと思います。

 1時24分過ぎ(演説開始からは9分過ぎ)。

 第1の約束は“財源の裏付けの工程表”ともいえる予算の組み替えです。

 官僚の天下りと税金の無駄遣いをなくし、税金を官僚から国民の手に取り戻し、一般会計+特別会計=国の総予算212兆円を全面的に組み替えること。そして、いわゆる「埋蔵金」ですが、「過去の税金などの蓄積」と明確に定義しました。埋蔵金の定義を明確化したのは、小沢演説が初めてです。この「総予算の組み替えと埋蔵金で国民生活を立て直すための財源を捻出します」「当面は特別会計の積立金や政府資産の売却なども活用します」。

 「国からのひも付き補助金は廃止して、地方に自主財源として一括交付するともに、特別会計、独立行政法人は原則廃止します」。

 これにより、年度ごとの具体的な財源捻出の工程表を発表しましたが、具体的な政策とあわせて、あとで書きます。

 第2の約束

 年金加入者に「年金通帳」を交付し、「消えない年金」「消されない年金」にシステムを改めます。これは参院選マニフェスト「3つの約束」の「第1の約束」を移行しました。

 “後期高齢者”医療制度は廃止し、被用者保険(組合健保)と国民健康保険(国保)は「段階的に統合して、将来の一元化をめざします」。医師は5割増し、看護師、介護従事者のを増やします。

 第3の約束

 子ども1人当たり月額2万6000円の子ども手当を「子育ての不安をなくして、みんなに教育のチャンスをつくるために」中学校卒業まで支給します。

 これは参院選マニフェストの第2の約束そのままです。1年3ヶ月前の参院選マニフェストという土台があるから、政権担当能力を堂々と示す足腰が強固な進化したマニフェストになっているんだなあ、と感じました。

 さらに、公立高校の授業料無料化、私立高校、大学の学費値下げ、保育サービスの充実も約束しました。

 第4の約束

 「パートや契約社員を正規社員と均等待遇にすると同時に、2ヶ月以下の派遣労働は禁止します」、「中小企業を支援しながら、最低賃金の全国平均を時給1000円に引き上げます」。

 これは逆転の夏以降、パワーアップしたマニフェストです。

 第5の約束

 「農林漁業の生活不安をなくし」→「食と地域を再生します」として、

 「農業の戸別所得補償制度を創設し」、「林業と漁業についても独自の所得補償制度を検討します」。

 「汚染米の全容解明と責任の追及はもちろん、食品安全行政を総点検、一元化して、食の安全を確実なものにします」。

 それと、「中小企業については、法人税率を原則半減」という政策も出てきました。

【政権交代後の工程表】

 左から元号年度(西暦年度)、財源捻出額です。マークは◎=全面実施、○=一部実施、▽=法律制定を示します。

第1段階
[平成21年度(2009年度)8兆4000億円=政権1年目]
 ◎ガソリン税などの暫定税率を廃止=2兆6000億円減税(ガソリン1㍑25円値下げ)
 ○高速道路の無料化、子ども手当の創設、医療改革
 ▽農業の戸別所得補償法を制定

 ↓

第2段階
[平成22年度(2010年度)14兆円=政権2年目]
[平成23年度(2011年度)14兆円=政権3年目]
 ▽最低保障年金(消費税収全額を財源とする、検討は1年目から)
 ◎高速道路の無料化、子ども手当の創設、医療改革
 ○農業の戸別所得補償

 ↓


第3段階
[平成24年度(2012年度)20兆5000億円→最終年(衆院任期が4年のため)]
 ◎農業の戸別所得補償
 ◎最低保障年金

 ↓


 第46回衆院選で主権者=国民の審判を仰ぐ。

 小沢一郎は平成20年10月1日、午後1時15分から35分にかけて、衆議院本会議場で以上のようにこれらの「5つの約束」を主権者=私たちに約束しました。重い重い契約です。この約束を破るようなら、小沢さんは針千本飲んだうえで政治家を辞めるでしょう。

 小沢さんは演説をこう締めくくりました。

 「主権者たる国民の皆様が決意をすれば、政治を変えることができるのであります。そして

日本国民は力を合わせれば、

どのような困難でも必ず乗り越えることができる


と私は固く信じております。その国民の力を最大限に発揮できるようにするのが、政治の役割であり、私たち民主党の使命なのであります」

 「ご静聴、ありがとうございました」。

 僕は1936年5月7日の衆議院本会議での斎藤隆夫の粛軍演説と並ぶ歴史的な演説に立ち会えたのではないかという充足感を携えながら、窓から見える国会広場の噴水を眺め、3階傍聴席から傍聴受付へと降りる大理石の階段を踏みしめるように降りました。

 僕は日本は必ず甦れると思います。

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小沢代表が「所信表明」 生活政策に財源20・5兆円(共同通信) - goo ニュース

 麻生太郎首相の所信表明に対する各党代表質問が1日午後、衆院本会議で行われた。最初の質問者である民主党の小沢一郎代表は、2008年度補正予算案への賛否など首相からの「逆質問」に対し、「所信表明」の形で応じ政権担当能力をアピールする異例の展開。子ども手当など生活重視のマニフェスト(政権公約)に20兆5000億円の財源を充てると強調した。

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