
民主党は第23回参議院議員通常選挙で、TVCM(テレビ・コマーシャル)を流さないことを決めました。
3年前の選挙では、TVCM媒体費(放送枠の買い取り)に17億2537万7586円など、製作費とあわせて、「電通ヤング・アンド・ルビカム」という会社に18億円を支出していました。
しかし衆院の議席激減により、政党助成金が年168億円→年85億円に減り、参院選の結果によってはさらに減る可能性があることから、2016年7月~12月と予想される第47回衆院選で政権担当可能な過半数をはるかに上回る候補者を擁立するために、「仕分け」したものとみられます。
18億円の支出を削減すると、3年間(36ヶ月間)にわたって、全国衆295総支部に月16万円ずつ支給することができる計算になります。
前回2010年の第22回参院選の民主党のTVCMには、18億円かかっています。2010年定期公表分の民主党政治資金収支報告書の123ページに記載があります。
[画像]2010年(平成22年)定期公表分の民主党本部政治資金収支報告書、総務省ホームページから、赤線は筆者が加筆。
これは、小沢一郎幹事長時代に契約し、枝野幸男幹事長時代に放送されましたが、決済日は2010年10月25日と、岡田克也幹事長時代になっています。政党は役所と違い会計法、情報公開法の対象でなく国会での説明義務もありません。このため、民主党では小沢代表・幹事長時代を中心に、広告代理店の選定先に不透明な点があるのと指摘がずっとなされてきました。
岡田克也幹事長は、党本部事務局トップの秋元雅人・事務局長に、民主党広報委員会事務部長を兼任させ、民主党本部事務局全体が広報委員会事務部と「一蓮托生」のかっこうをつくりました。それが、今回の「背水の陣」で、丸ごと契約を切ることに成功したものとみられます。
一方、自民党と生活の党は4日の公示日からTVCMを放送することにしており、すでにCMが発表されています。
[画像]第23回参院選自民党TVCM、以下のYouTube動画からキャプチャ。
[画像]第23回参院選、生活の党のTVCM、以下のYouTube動画からキャプチャ。
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