宮崎信行の国会傍聴記

出る杭は打たれるが出過ぎた杭は打たれ無い、そうです。2019年、宮崎信行は忖度の空気の上の雲を突き抜けていきます。

公約って何? 安倍首相の消えた年金嘘公約「最後のお一人までお支払いします」にお灸をすえろ!

2013年07月03日 15時47分30秒 | 第23回参院選(2013年7月)二番底

[画像]6年前の参院選で「(消えた年金記録は)最後のお一人にいたるまできちんと年金をお支払いしていく」と演説する安倍晋三・自民党総裁(首相)、テレビ朝日ニュース映像から。

 公約とは何でしょうか?

 公約とは「公衆に対して、ある事(政策など)を約束すること」「公衆との約束」(広辞苑など参照)とあります。

 この「約束」という言葉は、日本人で受け取り方が違う場合があります。

 キリスト教では、約束とは、神と自分との約束です。おおかたの日本人にとって約束とは人と人の約束で、いわば「紙の約束」=「契約」という意味です。クリスチャンにとって、約束とは天国に行けるか、地獄に落ちるかを決める人生のモノサシ。日本で「約束だからね!」と軽い気持ちで言っても、その言葉の重みに違いがあり、コミュニケーションがうまくいかないことが多々あります。

 さて、安倍晋三・自民党総裁は6年前の政見放送で次のように語っています。

当ブログ内エントリーから引用はじめ]

 多くの国民のみなさまはこの問題に対して強い憤りを感じていると思う。

 私も「社会保険庁いったい何をやってきたんだろう」、そういう気持ちです。

 しかし、私は現在の行政の長として、この問題にかんして、一番大きな責任があります。まずは国民のみなさまにおわびを申し上げなければならないと思います。

 そのうえで、この問題は基礎年金番号に統合した10年前から今日に至るまで、社会保険庁において、先送りしてきた問題です。

 私の内閣で、すべて、解決をして参ります。そのためには二つ、私に使命があります。

 第一の使命は最後のおひとりに至るまで、記録をチェックして、まじめに保険料を払って来られた方々にしっかりと年金を正しく、お支払いをしていくということです。

[引用おわり]

 「最後のお一人に至るまで、年金をお支払いしていく」との政見放送での安倍晋三さんの公約。

 これについて、ことしの通常国会で、民主党の長妻昭さんから質疑がありました。 


[画像]消えた年金について質疑する民主党の長妻昭さん、2013年5月10日(金)、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 長妻さんは「かつて、総理は、国会で、最後の1人に至るまで徹底的にチェックをし、そして全てお支払いをするということはお約束したいと思いますと答弁されました。総理、その方針は今も変わっていませんか。全てお支払いするというのは、いつまでに、最終的に何人、幾らを想定していますか、お答えください」と聞きました。

 安倍首相は「今後、さらに、1人でも多くの方の記録の回復につなげていきたいと考えており、これに向けては、国民の皆様が御自身の年金記録を再確認していただく必要があることから、国民の皆様にぜひとも御協力をお願いしたいと考えております。現時点において、いつまでに、何人、幾らになるかを想定することは困難ですが、今後とも、紙台帳とコンピューター記録の全件突き合わせの実施や、ねんきんネットを活用した国民への記録確認の呼びかけなどを進め、年金記録問題にしっかりと取り組んでまいります」と答弁しました。

 ところが、 これは、平成20年12月5日の衆・予算委で、当時自民党麻生内閣の舛添厚相が「大変残念ながら、お支払いしたのが十一月中旬、お亡くなりになったのが十一月の初旬、間に合いませんでした」と答弁しています。亡くなった人には、回復した年金は払えず、この時点で、「最後のお一人まで」の公約は破綻しています。

 安倍首相は第21回参院選で惨敗(自37議席、民60議席)しましたが、その後の内閣総辞職については、「体調不良のためだ」との説明をしています。自民党の先輩総裁である宇野元首相、橋本元首相のように参院選惨敗の責任を取って内閣総辞職していれば、公約破綻の責任とともに去ったということになりますが、「体調不良のため」総辞職したのなら、この年金公約の違反は現在でも続いているといえるでしょう。

 安倍首相は「国民所得150万円増」と「年収150万円増」という異なった演説をしていて、そもそも分かっていないのではないかとの指摘も出ています。第2次安倍内閣でも、「憲法改正」、「尖閣諸島の公務員常駐」、「竹島の日記念式典を島根県主催から政府主催にする」といった公約について、やるつもりがないのではないかとの懸念が、自民党員からも出ています。

 民主党は公約を実行しようと前のめりになって失敗しましたが、安倍自民党はそもそも公約を実行する気がはじめからないのではないか。

 「年金を最後のお一人までお支払いします」との6年前の言葉について、まったくけじめをつけていない安倍首相。

 これは、自民党か民主党かという問題ではなく、総理大臣と国民との約束です。

 このまま、お灸を据えずに「安定した政治」になったら、それは総理大臣にとっての安定に過ぎないことは間違いありません。


[画像]自民党の「公約」とは、いったい誰と誰の約束なのか? 自民党ホームページ


国会会議録データベースから引用はじめ]

001/005] 183 - 衆 - 本会議 - 21号
平成25年05月10日

長妻昭さんの質疑] 

○長妻昭君 民主党の長妻昭でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表し、議題となりました厚生年金保険法等の改正案について質問をいたします。(拍手)

(中略)

最後に、いわゆる消えた年金問題でございます。
 かつて、安倍総理が、予算委員会の私の質問に、年金そのものに対する不安をあおると答弁された記録問題は、現在、一千三百二十四万人、生涯年金額で一・八兆円が回復されました。記録数でいえば、二千八百九十五万件が解明されました。紙台帳の全件照合も、公約どおり、今年度中に七千九百万人分が終了いたします。
 かつて、総理は、国会で、最後の一人に至るまで徹底的にチェックをし、そして全てお支払いをするということはお約束したいと思いますと答弁されました。総理、その方針は今も変わっていませんか。全てお支払いするというのは、いつまでに、最終的に何人、幾らを想定していますか、お答えください。

 (後略)

安倍首相(自民党総裁)の答弁] 

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 長妻昭議員にお答えをいたします。

(中略)

 年金記録問題については、平成十九年七月に政府・与党で決定した方針に基づき、さまざまな取り組みを行い、国民の方々の信頼回復に取り組んでまいりました。民主党政権においても、引き続きこの問題に取り組み、成果を上げてこられたものと承知をしております。
 今後、さらに、一人でも多くの方の記録の回復につなげていきたいと考えており、これに向けては、国民の皆様が御自身の年金記録を再確認していただく必要があることから、国民の皆様にぜひとも御協力をお願いしたいと考えております。
 現時点において、いつまでに、何人、幾らになるかを想定することは困難ですが、今後とも、紙台帳とコンピューター記録の全件突き合わせの実施や、ねんきんネットを活用した国民への記録確認の呼びかけなどを進め、年金記録問題にしっかりと取り組んでまいります。(後略)


183 - 衆 - 予算委員会 - 9号 平成25年03月07日

(前略)
○安倍内閣総理大臣 先ほども、細野大臣は原発の担当大臣でありましたね、御自身のことも反省されながら、しかし、その前の政権のことにも言及をされた。そのときがあったから自分はあんなに苦労されたということですね。

 消えた年金問題については、私のときに発生したんじゃないんです。私のときにわかったわけですよ、問題があるということがわかったんですよ。申しわけないけれども、それは相当前のことですよ。それはそうですよね、今、長妻さんが違うようなことを言っていますが。それはそのとおりなんですよ。
 しかし、そこで……(発言する者あり)今、事実関係を述べているんですがね。そこで、しかしそれに対応しなければいけないというのは、私は対応していく責任者であったのは事実であります。そして、私はそのときに、やるべき手は全て打ったというふうに考えているわけであります。

(後略)

[引用おわり] 

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