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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【岡田克也】小泉進次郎農相「パフォーマンスが過ぎた」と批判、備蓄米30万トン「2000円」投入でも残りは30万トンしかないので「転売ヤー」に足元を見られる、第2次石油危機回避の無名(当時)の英雄

2025年05月28日 21時14分54秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]農政通の玉木雄一郎さんに上から目線で会話する岡田克也さん(右)、今から6年前の2019年10月、衆議院議員会館で、宮崎信行撮影。

 資源エネルギー庁石油部計画係長として、第2次石油危機時に配給切符や統制法令を秘密裏に作成し、物資・物価の混乱を回避した無名(当時)の英雄、岡田克也さんは、令和のコメ騒動での小泉進次郎農相の対策を「パフォーマンスが過ぎた」と批判しました。コメの流通量が年700万トンのところ、備蓄米60万トンのうち30万トンを「1キロ2000円」で随意契約したことについて、残り30万トンも時間が来れば放出せざるをえない足元を見て、「転売ヤー」が在庫を持ち続けることを懸念したものです。岡田さんは言及していませんが「転売ヤー」としてコメを隠し持っているのは、JAでも米穀流通会社でもなく、建設会社や倉庫会社ではないか、との憶測があります。堂島の米先物取引との関連性もうたがわれています。

 岡田さんは各種SNSで「やはり2000円というのは下げ過ぎで、3000円代の適当なところで、消費者が買えるようにするというのが適切な政策だったんではないかと、あまりにもパフォーマンスが過ぎたというふうに思います」と語りました。

 極端な世襲議員嫌いの岡田さんは、のちに枝野幸男代表が「行き過ぎだった」と名指しを避けつつ代わりに謝罪することになりました。が、どういうわけか、先週全否定だった副総理時代には当時1期の小泉進次郎さんをたたき上げの菅義偉さんと同じくらいに高く評価していました。2005年の郵政劇場で「小泉純一郎vs岡田克也」に敗北しながら、小泉首相が次の選挙であっさり自分の議席を手放したため、好敵手・小泉の後継者としてひそかなライバル心があったのかもしれません。きょうの発言は野党議員としての観測を述べたにすぎませんが、今後の政権交代シナリオも頭も片隅に入れた発言になります。

 第2次石油危機回避は一部で有名で、ほとんどが野党議員の36年の議員生活ですが、自動車完成メーカーや損害保険会社では、解散直後に会社の東京総務部の方が岡田事務所に挨拶に来るほどの信頼関係となっています。野党議員でただ一人となった小選挙区導入後完勝(2012年は与党)につながる地元での充実した事務所体制の原資となっています。

 岡田さんの発言全文は以下の通り。

 岡田克也です。今、備蓄米放射線についていろんな議論があります。私はこう思ってます。まず事実として、キロで消費者の買う値段2000円それから米について1800円そして30万tということが既に決まっています。問題はこれが果たしてメーカー全体の価格の抑制に繋がるかどうかということです。もちろん2000円という価格、そういうショック療法で全体が下がる可能性はゼロとは言えませんそれを実現すれば、小泉さんの政策が当たったということになります。ただ現実には、私はそうはならない可能性が高いというふうに思うんです。まず消費者は2000円だったら、殺到すると思います。今の米の値段の半分以下ということになるわけです。いくら古米とか、古々米といってもその味に問題がなければ、どんどん買うでしょう。小泉さんの製品ですと言ってますから残りの30万tも時間を置かずして亡くなってしまうと備蓄米ゼロになるという事態が生まれると思います。そのことがわかっていれば、今米を持っている人たちは簡単には値下げしないということだと思います。備蓄米無制限に出てくるということであれば、もう残りは30万トンしか残ってないわけです。やはり2000円というのは下げすぎて3000円台の適当なところで、実際に売却する消費者が買えるようにするというのが適切な政策だったんではないかと、あまりにもパフォーマンスにすぎだというふうに思います。

 以上です。

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