【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「自民党以外の政党による政権」>「自民党を中心とした政権」、政権再交代後の10年強で初めてか

2023年07月17日 11時10分29秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして
[写真]日本の世論調査の父、西平重喜さんの「統計調査法」初版は1957年発行・培風館。

 第50回衆院選は、最短で100日前後先にあるとの観測もあります。

 私・宮崎信行は、早稲田大学政治経済学部政治学科2年生(1993年)のとき、日本の世論調査の父・西平重喜・統計数理研究所名誉所員(元上智大学経済学部教授)の2単位ゼミと、田中愛治・青山学院大学教授(現・早稲田大学総長)の社会調査論4単位を取得しており社会統計・世論調査の学術的な方法にとても詳しいです。

 朝日新聞の2023年7月15日・16日に世論調査で、「今後も自民党を中心とした政権が続くのがよいと思いますか。自民党以外の政党による政権に代わるのがよいと思いますか」との問いに対する答えの割合が「自民党を中心とした政権」が41%、「自民党以外の政党による政権」が45%となりました。

 データサービス「ジーサーチ」で調べると、第48回衆院選(希望の党騒ぎ)直前の2017年10月4・5日調査では43%対33%となっています。

 第49回衆院選直前は「自民党を中心とした政権」が46%、「立憲民主党を中心とした政権」が23%となっていました。

 「自民党以外の政党による政権」を望んだ割合が、「自民党を中心とした政権」を望む割合を上回ったのは、2012年12月の政権再交代後の10年強で初めての可能性があります。

 ただ、立憲民主党の泉健太代表・岡田克也幹事長にとっては候補者一本化にあたる政策のすり合わせを求める突き上げがでてくるかもしれません。岸田文雄首相にとっては、現行の枠組みでの政策メニューの充実で逃げ切りをはかるしかなさそうです。

 もう一点、この分野の有識者が先週頃ツイッターで発表した論考に、誤りがありましたので指摘したいです。第48回衆院選直前の安倍晋三内閣の支持率は40%でしたが18歳から29歳までの支持率は49%です。先月の調査では岸田文雄内閣の支持率42%(先月の数字)ですが、18歳から29歳までの支持率は32%です。

 安倍内閣は18歳から29歳までの支持率が全年齢層平均より10ポイント前後高かったのが、岸田内閣では逆に10ポイント低くなっています。これはれっきとした違いで、政治どころか社会現象ともいえますから、一人一人考察する必要があるでしょう。

 18歳から29歳までは少子化で、そもそも有権者に占める割合が少なく、投票率も低い傾向が続いていますが、2016年から2017年にかけての英米の「急進左派バーニー・サンダーズ現象」で全年齢と同じような投票率に上がるなる大珍事がありましたので、自民党の締め付けが効かないばかりか、全国の陣営総崩れとなることもありそうです。

 第50回衆院選は再来年夏以降の可能性もあります。


[写真]摂氏35度の猛暑の平日昼から地べたに座り込み酒盛りする若者を中心とした男女、事前に新品のお酒を大量に買い込んでいるがアサヒビール「大五郎」とサントリー「ストロングゼロ」の2つで価格を調べると安価なもの、今月2023年7月某日、東京・新宿区歌舞伎町「トー横」の「広場」で、宮崎信行撮影。

 以上です。


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