農林大のコナラ林を歩いていたらコナラの小枝がびっしりと敷き詰められていた・・・
小枝を敷き詰めたのはハイイロチョッキリと言う甲虫目オトシブミ科チョッキリ亜科の虫の仕業なのだ! 今年はその量が尋常じゃないほど多い!
何故こんなことをするかと言うとコナラの堅果(ドングリ)に卵を産み付けて、他の虫に産卵されないように切り落とし、ドングリの中で育った幼虫が土に潜って越冬しやすいようにするからなのだ。
切り落とされたドングリの中を見たくて、いくつか拾ってきた・・・
↓の画像のように殻斗の上から穴を穿って産卵するのだね・・・
中を見るため、卵を潰さないように切断してみた!
直径2mm程度、深さ4mm程度の穴があけられ長さ1mm程度の楕円形の卵が1個産み付けられていた!
落ちてから暫く経ったものを拾ってきて切断してみたら幼虫になっていた・・・
コナラの堅果生産量については、毎年学生に調べさせているのだけど今年は豊作年に当っている・・・
豊作に比例してハイイロチョッキリの産卵が多く、切り落とされた小枝も多いのだろうね・・・
毎年が豊作だったらハイイロチョッキリの生息量はどんどん増えてしまってドングリは喰いつくされてしまうのだろうけど、コナラの堅果は豊作と凶作を繰り返すので凶作年には昆虫が飢えて生息量が減ってしまうのだ!
そして凶作年で種子の加害昆虫が減ったところで、豊作年には昆虫やネズミなどが食べきれないほどの量を成らせるので地上に落ちて芽を出す種子の率が上がるのだそうだ!
豊作年の今年は何処へ行っても同じように小枝が一杯落ちている・・・クヌギの小枝もドングリに穴を開けられて落ちていた。
クヌギのドングリは受粉した次の年に成熟するので今年伸びた枝も付いているので枝が大きいね! 枝も2年目だから太いし切り落とすのは大変だろうな!
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