Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

2017年有馬記念

2017-12-24 17:11:30 | 他スポーツ
今日は珍しく、競馬の有馬記念を見ていました。歌手の北島三郎さんが所有する名馬、キタサンブラックの引退レースという理由で注目が集まっていました。キタサンブラックは3歳時に菊花賞を勝ってから、G1で通算6勝を挙げており、今季も天皇賞春、天皇賞秋を勝っておりまだレースもできるでしょうが、元気なうちに種牡馬にしたいという意向があったようです。

キタサンブラックは逃げ馬ですが、大差をつけて前残りするタイプではなく、少し前につけてから最後の加速でトップに立つ競馬を得意にしています。天皇賞秋では、スタートのタイミングが早すぎてゲートにぶつかって出遅れるというミスもしているので、鞍上の武豊はスタートに特に気を付けたようです。

スタート前、キタサンブラックは少し首が横にずれており、ゲートの中の狭い位置に苛立っている様子でした。そこを、武豊は手綱を横に引いて首の位置を直してスタートを迎え、キタサンブラックはうまくスタートを滑り出してすぐに先頭に立つことができました。先頭に立っても無理に走らせず、わざとペースを落としながら少し前を走らせるのは、さすが武豊のテクニックです。

そのまま、中山競馬場のコース1周の間先頭を走ったキタサンブラックは、最後の直線での叩き合いに持ち込みます。そこで加速が劣れば勝てませんが、最後の100mで逆に差を広げたのを見て勝ちを確信しました。1馬身半の差をつけて、見事な先行逃げ切りの勝利で、G1通算7勝という歴代最多タイの記録を残しました。

2着争いはもつれました。意外にも人気薄の5歳牝馬、クイーンズリングが鼻差で2着に入り、馬券的には波乱の展開となりました。1番人気から流した買い方をした人が、うまくこの高配当の馬券を取れたように思えます。そういうドラマも、新聞には書かれないですが庶民的にはありますね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

C大阪のチームマネジメント

2017-12-23 22:13:29 | 他チーム
今日の天皇杯準決勝は、C大阪対神戸、横浜FM対柏というカードでした。所用と疲れ気味の体調もあって、両方の試合とも最初から最後までしっかり見ていないので、マニアックな戦術分析はできませんが、延長戦の末に勝利したC大阪の強さの一端は見て取れました。

今年のC大阪には、新監督に鳥栖をかつてJ2からJ1に上げた実績を誇る韓国人監督、尹晶渙監督が就任しています。鳥栖時代はキャンプで3部練習を課し、選手たちが「うちはJリーグで一番きつい練習をしている」と自信を持つ体力レベルの高さで、競った試合の終盤に決勝点が入ることが強さの秘密でした。

今回のC大阪でも、その3部練習は実行してきました。キャンプの朝6時からフィジカルトレーニングを課し、なかなかボールを使った練習をさせてもらえない地味でハードなメニューを課しました。その成果もあって、他チームが疲れてくる夏場に好調ぶりを発揮し、一時は首位に立つなどの成果を出しました。

また、尹監督のチームマネジメントにも注目しました。これまでに見られなかった試みとして、リーグ戦の間に行われるルヴァン杯の試合を利用して、「ルヴァン杯専用チーム」とでも言うべき、Bチームをルヴァン杯限定で起用してきました。もちろん、そのBチームが負けてしまえば無駄に終わってしまう試みでしたが、C大阪はそのBチームでルヴァン杯を勝ち進み、最後は優勝までたどり着いています。

今回の天皇杯では、そのBチームで成長した若手が、一部Aチームに昇格する格好で試合に出場していました。ボランチの秋山、CBの木元、FWの福満の3人です。こういう新しい選手を育てながら勝つ、尹監督の手腕の確かさを感じた、今日の天皇杯でした。また、C大阪はリーグ戦でも昇格チームにしては異例の3位に導いており結果も出ています。

来季、ACLを控えるC大阪にとって、また違ったチームマネジメントが必要になってきます。これまでとは違うアプローチが必要なので、そこでも結果を出すようなことがあれば、尹監督は将来、韓国代表監督になるかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キング・カズの記憶

2017-12-22 23:29:47 | 他チーム
先日のACL決勝のアルヒラル戦で、トロフィーを持っていたのが写真の三浦知良(カズ)でした。日本のレジェンド、未だにプレーしていると聞いて「カズだ」と気付きましたが、スタンドは威風堂々を歌っていて気付いていたサポは少なかったように思えます。今日はそんなカズの記憶です。

カズといえば、ブラジルでプロを経験していたことが有名です。今はJ1からJ3まで日本にもありますから、プロサッカー選手と言ってもピンからキリまであることは皆さんご存知でしょうが、当時はブラジルでプロというだけで日本サッカー界にとっては快挙だった時代でした。カズはブラジルでの給料の少なさを、日本に帰国したときのサッカー教室の収入でカバーしていました。

ブラジルのキンデ・ゼ・ジャウーで活躍したカズは、日本をW杯出場に導くことを目標に、帰国して当時日本リーグだった読売クラブ(現東京V)でプレーします。当時の日本代表はW杯の1次予選も通れないほどのレベルでしたが、カズがプロにふさわしい待遇を交渉し、1992年には地元開催のアジアカップで優勝の快挙を成し遂げます。

そんな1993年のW杯最終予選は、日本中がW杯出場を願ってテレビの前にくぎ付けになりましたが、結果は皆さんご存知のように最終戦のイラク戦でロスタイムに同点ゴールを食らう「ドーハの悲劇」でW杯出場はなりませんでした。カズは、その日本代表をエースストライカーとして牽引しますが、最後相手がショートコーナーを上げたプレーに「退場になっても止めなければならなかった」と大いに悔やむことになります。

次のフランスW杯予選こそ、カズの夢は実現するように思えました。初戦のウズベキスタン戦では4ゴールの活躍で勝利に導きますが、その後ぱったりと点が取れなくなり、W杯出場を決めたジョホールバルでのイラン戦では途中でベンチに下げられる悔しさも味わっています。直前合宿まで代表に呼ばれていたカズですが、最後のメンバー発表で涙を呑むことになります。

おそらく、今でもプレーできているのはこのときの悔しさがあったからでしょう。並みの人間では50歳というのは相当衰えるものなのでしょうが、カズの驚異的な自己管理で、今でも走れる選手であり続けています。どこまでやれるか、ここまで来たら55歳も目指して欲しいものです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

皇后杯準決勝(12/21浦和対日テレ)

2017-12-21 22:57:36 | レディース
今日は女子サッカー皇后杯の準決勝でした。会場はヤンマースタジアム長居で、カードは浦和対日テレでした。結果を先に言うと、1-2で浦和の敗戦に終わりました。この結果、浦和の皇后杯初優勝は残念ながらなりませんでした。それでも、女子サッカーの映像が手に入る機会はなかなかないので、この試合でもマニアックに分析してみました。

浦和は、前から積極的にプレスに行くサッカーで試合序盤は優位にゲームを運びました。DFラインを高い位置に保ち、2トップの安藤と吉良を縦関係にして、安藤にトップ下気味にさばいてから吉良が裏に走るサッカーを狙ってきました。この浦和の積極策で、日テレのダブルボランチの阪口と中里は押し込まれ、あとはフィニッシュの形が出来上がればという内容でした。

それでも、サッカーが難しいのは、その展開でも日テレに点が入ることがあることです。日テレは浦和の積極策をよく分析しており、スピードのある植木をFWに置いて、浦和の高いDFラインの裏にボールを出すショートカウンターで勝負してきました。その結果、浦和DFが崩されて、長谷川のクロスを田中美南が合わせて先制すると、アンカーの木崎から阪口がボールを奪ったチャンスに植木が決めて浦和は2点ビハインドを追うことになります。

この展開になったことで、浦和はうまく行く可能性もあった高い位置からのプレスのサッカーを諦め、右MFに本来FWの清家を入れて個人技で勝負を狙い、さらにFWにポストプレーヤーの菅澤を入れて左MFにFWの吉良を回し、4トップ気味の前がかりの布陣で総攻撃を仕掛けざるを得なくなりました。

その後半の勝負手も、浦和のパスがなかなか通らなくなって機能したとは言い難い結果になってしまいました。ボールが最も持てる安藤も、清家の個人技も、日テレは人数をかけて潰し、2点リードを確実に守ることを意識したサッカーを見せてきました。最後、清家の個人技で1点を返したものの反撃は遅すぎて、1-2で浦和の敗戦に終わりました。

もちろん、タイトルを逃したことは反省されなければならないですが、前半の浦和のサッカーには可能性も感じました。前からプレスに行く、連動性をもっと高めていけば、パスが回ってチャンスをつかめるようになるのではと、この映像を見て思いました。来季の浦和の成熟を期待したいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハリルホジッチ監督の経歴

2017-12-20 22:30:44 | ワールドサッカー
浦和レッズの全日程が終了し、これからは2か月ほどオフネタでしのぐ日々になります。先日の韓国戦ではひどい試合をしてしまいましたが、国際経験はこれまでの監督と引けを取らない、日本代表ハリルホジッチ監督の経歴について書きます。

ハリルホジッチ監督は、現役時代ユーゴスラビア代表FWで、パリSGに所属していた当時にフランスリーグ得点王の経験もあります。もっとも、当時は私はサッカーファンではなかったので、私にとってハリルホジッチ監督の名前が記憶に刻まれたのは、2001年にフランスリーグの無名チーム、リールOSCをリーグ3位に導いたことです。

その年、欧州CL出場を賭けて、セリエA4位だった中田英寿所属のパルマと、ホームアンドアウェイのプレーオフを戦いました。このプレーオフに勝ち、無名のリールは欧州CL初出場という成果を残しました。先日、日本代表の欧州遠征で、このリールでブラジル代表と対戦したのは、きっとこのときの縁もあったと思います。

その後は名門パリSGでも指揮を執りますが、次にハリルホジッチ監督の名前を聞いたのは2008年のコートジボワール代表監督の当時です。当時のコートジボワール代表は強く、エースストライカーのドログバが全盛期で「ドリームチーム」と呼ばれていました。アフリカの代表チームは、戦力としては強くても、サッカー協会のマネジメント力の不足で様々な大物監督が苦労してきた過去があります。

そんなコートジボワール代表を率いて、キリンチャレンジカップで日本にも敵の監督としてやってきています。残念ながら、当時の代表チームには欧州CL決勝の都合でドログバはいませんでしたが、組織的な連携を見せていいチームに仕上げていた印象を持っています。その後、アルジェリア代表を率いて1次リーグを1勝1敗1分けで2位通過し、ベスト16では優勝したドイツ相手に延長戦まで粘った戦いを見せました。

監督としてのスタイルは、相手に合わせて様々な手を使い分けることです。4-3-3、4-2-3-1、4-1-4-1などを試合中でも複雑に変えます。UAEとのアウェイ戦で今野を起用し、相手のゲームメーカーを完封した采配に象徴されます。今回の韓国戦では失敗しましたが、W杯本大会でどんな策を見せてくれるか、世界を知る名将として期待しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラグビー日本代表フランス戦

2017-12-19 22:09:01 | 他スポーツ
かなり前の試合ですが、ラグビーの日本代表対フランス代表戦のビデオを見ていました。2015年W杯の南アフリカ戦の勝利が効いて、最近日本代表が世界レベルの強い相手と対戦する機会を得ることができています。そんな世界レベルの相手が、W杯準優勝を3度誇るフランスです。この試合はアウェイでの試合でした。

サッカーと違って、ラグビーでは引き分けになる確率は低いので、アウェイであっても日本は勝つことを目指すことになります。試合が始まってみると、日本とフランスの差はタックルにおけるパワーの違いを強く感じます。フランスのタックルで日本の選手は裏返されますが、日本のタックルでは止めるのが精一杯です。

それでも、日本はチームとしてフランスに勝つ方法は見せてくれました。それはショートパントを使って陣地を稼いでからの前目の守備です。その、全員が向かってくる日本の守備に対し、フランスは若干押されたようで、トライになりそうなチャンスをノックオンで潰すようなミスも見られました。

フランスのすごいところは長い距離のPGです。SOのトゥーランドゥクは、ハーフウェイライン付近からのPGを、当たり前のようにゴールに決めてきます。かつて、神戸製鋼のアンドリュー・ミラーを見たときのプレースキックの精度に驚きましたが、世界のトップレベルのキッカーならどうやら皆持っている技術のようです。

日本は前からの守備と、FB松島の単独突破をうまく生かして、堀江がトライを決めてフランス相手にリードを奪うという願ってもない展開に持ち込みます。それでも、さすがフランスと思えたのは前半終了間際のトライで、フランスボールのラインアウトで日本がモールを組むことを想定して人数をかけた隙を、FWでつないでトライを奪うという高等テクニックを見せています。

前半終了までビデオで確認した限りでは、フランスは強いという印象でしたが、後半あとでビデオで確認すると何か違ったことがわかるかもしれません。それを楽しみに、あとでビデオを見ようと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誕生日

2017-12-19 21:36:34 | 雑記
今日はkobbyの誕生日です。誕生日記念に、自分らしい写真を一枚選ぶとするなら、10kmレースで自己ベストを出した戸田マラソンのゴール地点の写真を選びます。その自己ベストに象徴されるように、今年は「復活」できた一年だったと振り返ります。

今年の初め、桜環境センターのトレーニングこそ続けていましたが、ペースがkm7分台まで落ちていました。体重の増加によるスピードの低下が原因でした。3月の中野ランニングフェスタは制限時間をオーバーする79分という情けないレースをしてしまい、完走証こそもらえましたが主催者のお情けでした。

そろそろ、10kmレースを撤退して、もっと短い距離を主戦場にすることを考えました。そんなことを考えていた5月1日、別所沼公園のトレーニングが、自分が変わるきっかけになりました。それまで、練習では桜環境センターのトレーニングで、ランニングマシンを30分走るのが主体でした。このときも、おそらく10kmは走り切れないと期待しないでいました。

しかし、5km過ぎてもペースは落ちず、このときは10kmを68分で走り切りました。この走りがあったからこそ、10kmのレースに出ようと思い直しましたし、実際それ以降は情けないようなレースはしていません。それ以降、5月彩湖ベジタブルマラソン63分、9月彩湖ベジタブルマラソン64分、11月戸田マラソン61分と、自分なりには満足いくタイムで走れています。

なぜ自分が変われたかは、正直わかりません。ただ、結果が出ない時期も、トレーニングが嫌いになることはありませんでした。筋トレの重量は少しずつ上がっていましたし、ランニングマシンも30分は動けていました。体重はあまり減ってはいないですが、筋肉量が増えたようで、後半のペースの落ち方が少しずつですが改善しています。

これが、来年以降の自分のベースになっていけるように、トレーニングを続けていきたいです。今年は年末年始で珍しく7日間休めるので、そこでトレーニングを積んでさらなる改善を進めたいです。目標は、尊敬するジャンプの葛西紀明にひっかけて、「葛西選手より先にやめない」です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クラブW杯決勝戦(12/16Rマドリード対グレミオ)

2017-12-17 21:27:05 | ワールドサッカー
日本代表の敗戦を引きずっても仕方ないので、切り替えてクラブW杯の決勝戦、Rマドリード(以下レアル)対グレミオ(ブラジル)のビデオをチェックしました。レアルを見るのは久しぶりで、これまでの「BBC」(ベンゼマ、ベイル、ロナウド)の3トップを前面に押し出す戦いとは変えているだろうと想像していました。

その予想は当たり、ベイルをベンチスタートにして、ベンゼマとロナウドの2トップに、トップ下に若手のイスコを置く4-4-2の布陣でレアルは入ってきました。それまでの「BBC」の3トップでは、3人のMFのところに守備の負担が重くなりカウンターを食らうので、イスコにある程度守備のタスクを課すことでバランスを保とうとするジダン監督の狙いだったと思います。

それでも、この日のレアルはCBのバランや、MFのモドリッチなどが奔放に攻撃参加を仕掛けてきました。それが可能なのは、アンカーのカゼミーロに絶大な信頼を置いているからでしょう。カゼミーロは相手ボールにプレスに行って一瞬遅らせるプレーを得意にしており、遅らせればクロースやモドリッチのカバーが間に合うという計算が立ちます。

試合は圧倒的にレアルがポゼッションしました。パススピードも速く、コントロールも上手いので、グレミオDFはどうしても引いて守る展開を強いられました。グレミオは4-3-2-1と、後ろの2ラインはほとんど自陣にくぎ付けで、何とかFWのバリオスやトップ下のルアンにボールを入れようとしますが、実際に入れることは極めて困難なタスクでした。

それでも、この試合が一方的なスコアにならなかったのは、ひとえにグレミオGKグロエの好守によるものです。シュート20本を浴びせたレアルの攻撃を、最後尾でファインセーブを連発して防ぎました。リベルタドーレス杯(南米クラブ選手権)でも、その好守で勝ち上がってきた、現地語でカウボーイという意味の「ガウショ」魂の粘りを見せました。

この試合は、ロナウドのFKが直接ゴールを割り、1-0でレアルの勝利に終わりました。攻撃がクローズアップされがちなレアルですが、実は守備の安定感が抜群で、クロースやモドリッチらのカバーリングによって相手カウンターを許さなかった、レアルの強さが目立った試合だったと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

実用重視のシンプルなサッカー(12/16中国対共和国)

2017-12-17 14:43:56 | ワールドサッカー
日本対韓国の前に行われた、中国対朝鮮民主主義人民共和国(以下共和国)戦も見ていました。中国は元イタリア代表監督でW杯優勝の経験があるリッピ監督、共和国はノルウェー人のヨルン・アンデルセン監督が率いており、このゲームの注目ポイントを監督対決に絞ってみていました。

共和国は、結果こそ0-1で敗れたものの、初戦の日本戦で明確なチームコンセプトを見せました。それは、縦パス主体でサイドに拠点を作り、少ない人数で攻め切る実用重視のチーム作りです。2トップの安ビョンジュン、チョン・イルガンは真ん中で待って受ける役割に絞っています。共和国は今は在日朝鮮人のJリーガーもいるチームですが、かつては軍人がチームの主力だった時代もあり、そういう戦術的な自己犠牲はできる国民性です。

これに対し、中国は3-4-3の布陣を引いてきました。前からプレスに行ってからのショートカウンターが狙いだったように見えますが、共和国の縦パスの前に後手を踏んで苦しみました。もともと、3バックはサイドにスペースを与えやすいので、共和国が左SBの6番をオーバーラップさせてくると、比較的容易にサイドに拠点を作られるという弱点を露呈しました。

共和国のカウンターで、単純に縦パスを入れるのではなく、攻撃的MFが常にワンクッション入れて変化をつけるようにした工夫の前に、中国はサイドを押し込まれて苦しみました。そのように、内容は共和国優位の展開でしたが、共和国のCKのクリアから、中国の11番がドリブルで相手DFを振り切って独走し、折り返しを20番が押し込んだゴールで中国が1点を先制します。

これで追い込まれた共和国は、FWの12番を投入して3トップの攻撃的布陣で同点ゴールを狙いに行きます。中国も、このゲームはうまく行っていないという判断で、前半から左アウトサイドの14番を下げてボランチを入れるなど、苦しんでいる様子は見えましたが、リードを保ったまま終盤まで推移します。

終盤、共和国ボールのFKのチャンスから、壁に立たせた共和国の選手がしゃがんだところに正確に蹴るFKを見せ、直接ゴールとなり同点になり、試合は1-1で引き分けます。さすがリッピという中国を楽しみにしていた試合でしたが、共和国の実用重視サッカーがそれを上回りました。共和国にいいFWがいれば、W杯出場権争いにも絡んでくるポテンシャルはあると見せた試合でした。















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全く連携できず(12/16日本対韓国)

2017-12-17 14:19:28 | ワールドサッカー
昨日の東アジア選手権の日本対韓国、味の素スタジアムで現地参戦しました。結果は1-4という惨敗で、自分がこれまでに見た代表戦の中で最低に近いゲーム内容でした。日本のバイタルエリアの守備が間に合っておらず、韓国のサイドハーフが中に切れ込んでくる動きに対応するのが今野一枚になってしまった、バランスの悪さが目につきました。

また、韓国の左SBキム・ジンスのオーバーラップに対する植田の守備も良くなかったと思います。特にキム・シンウクに決められた3点目は植田が守っていないといけないポジションです。本来CBの植田に右SBをさせている、ハリル監督の起用が、こういう結果を生んだと言ってもいいでしょう。

攻撃も全然良くありません。特に良くないのは、クロスを入れてからのセカンドボールが全く拾えず、2次攻撃がほとんどできなかったことです。その要因となったのは、3枚のMFの位置関係です。4-3-3は中盤のバランスのとり方が難しい布陣です。MFの倉田、井手口は中途半端に前に出ており、バイタルエリアの守備を今野一人に任せてしまっただけでなく、攻撃に関しても韓国にクリアボールを拾われる、苦しい展開にしてしまいました。

韓国は、6月にシュティーリケ監督が解任されて、8月の最終予選から現在の申台龍監督が率いています。戦術的には、時間がない中で構築する必要があるので、もっとも世界的に良く知られている、サイドハーフを置く4-4-2を採用してきました。この戦術は、選手が何をすべきかわかりやすい長所がありますが、相手に対策を立てられやすいという短所もあります。

その、わかりやすい攻撃のターゲットマンだったのが、FWのキム・シンウクです。彼は199cmの長身で、足元もうまくボールがキープできる長所を持っています。このキム・シンウクが好調だったことが、日本が苦しんだ大きな要因でした。韓国の左SB、キム・ジンスからのクロスを頭に合わせる狙いで、見事に同点ゴールを得ています。

序盤にPKを得て先制した日本でしたが、DFのフィードが雑で相手に拠点を作られたことが苦戦の要因になりました。2点目のチョン・ウヨンのFKは、車屋のフィードミスからです。この日の日本は、いて欲しいところに選手がいなかった印象が強く、連係の悪さが非常に目立った、見ていて悲しくなるような試合でした。

もっと書きたくなれば、マニアック分析で補足します。







































コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする