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災い転じて福となす(ポルトガル対フランス)

2016-07-17 15:20:40 | ワールドサッカー
今日はブログ開設10周年の記念日です。浦和のダービーでの勝利を祈願して埼スタに行きますが、試合ネタの即日更新は難しいので穴埋めネタを用意して向かいます。

午前中、欧州選手権の決勝、ポルトガル対フランスを見ていました。結果は延長戦の末、ポルトガルが1-0で勝利しました。朝のスポーツニュースで、ポルトガルFWのロナウド(7番)が相手パイエ(8番)のタックルで膝を痛め途中交代となりながら、最後は途中出場エデル(9番)の遠い距離からのシュートが決まっての勝利でした。

私の好きな戦術的にも、面白い試合でした。最初、ポルトガルの4-4-2は機能していませんでした。フランスが地元開催の利を生かして前からプレスに来て、辛くもGKルイ・パトリシオの好セーブで乗り切っていました。ロナウドの負傷で、彼の回復を信じたサントス監督の判断の影響もあり、20分ほど一人少ないような展開を強いられたのも理由でしたが、戦術的にも理由がありました。

それは、ボランチ的に球を散らすのが得意なMFレナト・サンチェス(16番)が右サイドに固定されていたことでした。ここにいては、ボールタッチを多くすることでリズムを出す彼のリズムは出にくいですが、ポルトガルがロナウドに合わせて戦術が構築されていることによるひずみでした。

ロナウドの負傷で代わりに投入されたクアレズマ(20番)はサイドアタッカータイプのMFでした。これで、レナト・サンチェスは4-1-4-1のインサイドハーフに回ります。これがポルトガルを復活させてくれました。アンカーのウィリアム・カルバーリョ(14番)を孤立させないことを意識したレナト・サンチェスの動きで、ポルトガルは得意な中盤で回すサッカーを取り戻しました。その位置には、アドリエン(23番)も帰陣しており、最初の20分でボール保持率40%前後だったポルトガルの支配率が少し戻ってきました。

ポルトガルの復調を見たフランスのデシャン監督も手を打ちました。トップ下タイプですがあまりボールが収まっていなかったパイエを下げ、サイドアタッカーのコマン(20番)を投入して左FWに置いた采配です。コマンは非常に機能していました。相手右SBセドリック(21番)を押し込んで左サイドからチャンスを演出しました。ロスタイムの途中出場、ジニャク(10番)のシュートがポストをヒットしていなければフランスが勝利していたでしょう。

ポルトガルにとって、良かったのは途中出場のエデルでした。ゴールを決めたからだけではありません。彼の投入で、本来スピード型のアタッカーのナニ(17番)を右サイドに置いて、中央エデル、右ナニ、左クアレズマという3トップに形を整えたからです。ロナウドがいれば彼が真ん中でしょうから、ロナウド不在でやむを得ず試した布陣でしょうが、見事に成功しました。

これで、ロナウドに代表のタイトルが加わりました。ライバル、メッシを代表のタイトルという意味で上回った一つの「勝利」です。クラブW杯で日本に来てくれることを楽しみにしています。
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