経営者とは、経を営む者と書きます。経とは経典、経典とは仏教の教えを説いているものです。従って、悪をすることなく善の行動を行い、徳を積むことを指しているように思います。そして、そのことを営んでいる者が経営者と言えるでしょう。
昔、松下幸之助さんが、新人社員の面接に当たり、「我社は何を造っている会社であるか知っていますか?」と尋ねられたと聞きました。
面接を受けた方は、「電化製品を造る会社です。」と当然のように答えたようです。
しかし、答えはそうではなかったようです。松下さんは、「我社は、電化製品を製造はしているが、人を創る会社、あなた自身を育て上げる会社です。」と言われたそうです。経営者とは、人として徳を積むためにどのような行動を取り、また世の中の人に、そして生きとし生ける全てのものの恩恵により生かされていることに、感謝をして暮らしていくことが、重要であり、人として生まれ、如何に徳を積むことが大事であるかを伝えることのできる人が、本当の経営者といえるでしょう。
松下幸之助さんは、本当の経営者だったのでしょうね。
しかし、今の経営者とは、儲かっている会社の代表者が、経営者であるかのようになっています。個人一人一人の心を育てる人が本当の経営者と思います。
その心を育ててくれるのが、人であり自然であるといえるでしょう。自然は、いろいろなことを教えてくれます。その自然の中にいる動物達も教えてくれます。自分の分身である子供を大切に育て、自然に返し、循環がなされています。一瞬の命である昆虫もそうですね。
自然から見れば、我々人類も一瞬にしかありません。その一瞬の輝きこそが尊いもので、意味があるものです。善の徳を積むことで、善が生まれます。それを教えているのが農業ですね。いい事をすると良い実がなり、ほっておくとそのようなものしか出来ません。
自然の摂理、心理を伝えることができる本物の経営者が、増えて欲しいものです。
私も勉強中です。
一つ一つ学ばなければなりませんね。
人は一生勉強なのかも知れません。