流れゆく雲に

風に季節を聞きながら、日々の出来事をつづります。

三度目の銅鑼が鳴る時(宝塚歌劇宙組公演観劇)

2015-06-28 22:33:25 | 舞台

宝塚歌劇宙組公演『王家に捧ぐ歌ーオペラ「アイーダ」よりー』

2回目の観劇です。

 

 

なんだか同じ作品のような気がしない。

ステージはもちろんだが客席も熱い、そんな空気が満ちていた。

初日は群舞が少ないと感じたのだがなかなかどうして、

エジプト戦士のダンスの圧倒的なことこの上ない。

 

ラダメスが「この広い戦場で私はなぜか孤独だ。」と銀橋で歌う時、

ステージでは戦いの真っただ中。

彼の心情が描かれる。

そんな孤独の中で彼は、アイーダに出会った。

戦いに勝つことが戦いを終わらせるとラダメスは思っている。

 

第二幕

第4場

一度目の銅鑼は明日への予感

二度目の銅鑼は明日への願い

三度目の銅鑼は我らの未来         (ル・サンク166 参照)

 

三度目の銅鑼とは何を指すのか、我らの未来とは。

 

エチオピアの不意打ちに(ファラオ暗殺)乱れるエジプト。

王女アムネリスがファラオを名乗り意気は上がる。

やはり巨大なエジプト軍にエチオピアは勝てなかった。

 

ラダメスが地下牢に閉じ込められる時、誰か助けに来ないかと結末を知っているくせに

願ってしまう。

 

朝夏まなとが美しい、将軍はもっといかついと思うが凛々しく美しい。

実咲凛音のアイーダ。聞いていて安心感のある歌声だ。

真風涼帆、存在感を感じた。

初日は出番が少ないと感じたけれど、2回目はそんな印象はなかった。

 

永久の国への旅立ちの白い衣装が際立って美しい。だから哀しい。

将軍のあの重い衣装から身軽になるからだろう。

 

アイーダと地下牢で再び会う。(暗闇だから声は聞こえても姿は見えないのだろう)

手探りで探しあう。涙を誘う場面だ。

二人は黄泉の国へ旅立つ。今できることは「祈ること」だと言う。

ならば現世の私たちは何ができるのか、祈るだけじゃだめなんだ。

考えなきゃ、争いのない世界はどうすれば訪れるのか。

 

考えさせられる作品です、重厚でした。

次はリラックスできる作品を宙組ALLでお願いしたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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