南町の独り言

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働くことの意味

2006-12-26 16:40:31 | ユニオン

政府の「規制改革・民間開放推進会議」の最終答申が25日、安倍首相に提出された。
勤勉で責任感の強い日本人にとっては好ましくない制度が、来年の通常国会で提案・審議されそうだ。
労働政策審議会で検討され労使委員が激しく対立したままの「ホワイトカラー・エグゼンプション」と、中小企業に適用拡大を図る「裁量労働制」の見直しだ。
両者とも1日8時間という労働時間の規制を受けない制度であり、この制度が導入されるようになれば、現在多くの企業で摘発されている「不払い残業・サービス残業」を合法化させることとなる。
家庭崩壊や過労死などの増加も心配される。

またタイミングをずらして、「派遣労働法の改悪」も来年の検討事案に盛り込んだ。
派遣労働者への事前面接の解禁と、雇用契約申し込み義務の撤廃がそれである。
低賃金・使い捨て型派遣労働者の救済を図るのではなく、ますます使用者側に使い勝手のいい法律に置き換えようとしているのは明らかである。

ここまで虐げられても怒らない労働組合であれば、労働組合も、もう不要である。
静岡県の労組組織率も17.9%(前年18%)とまた低下した。
されどまだ29万3千人の組合員がいる。
連合静岡にも20万4千人の仲間がいる。
今こそ、県内164万人の雇用労働者に向かって大きなアピールをする時だと、私は思う。

西欧諸国にみられるような「罪としての労働」という観念は日本にはない。
むしろ「傍楽」、「ハタ」を楽にするという観念、働けることに感謝するという観念が強い。
この美徳を悪用するが如き制度導入は、結果して日本人の労働観を歪めてしまうだろう。


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1 コメント

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恐らく… (ima)
2006-12-26 18:12:11
不満が募り 治安も更に悪くなるでしょうね。

仕事の質も、確実に低下すると思うし…。



戦前の地主と小作人みたいな 世の中になると思いますよね。
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