南町の独り言

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「対話」活動の磨き上げ

2013-08-08 15:06:15 | ユニオン
高度経済成長期における会議スタイルと、成熟化した今日の会議スタイルの違いがすこしわかりかけてきました。
それはここ何年間かでトライしてきた「対話」活動のおかげです。

成長期にあっては経済成長と利益配分が組織の主たる役割でした。
どうパイを増やし、それをどう配分するかの調整でもあります。
配分量の多寡には差もありますが、すくなくとも全員にプラスで配分されました。

しかし成長がストップすると、パイは一定ですから、一方を追求すれば他方が犠牲になるという配分になります。
また価値観も多様化し、ほんとうに経済成長ですべての課題・問題が解決できるのかという根源的な問いも突きつけられてきました。
労働組合が賃金引き上げや労働条件の向上だけでは存在感を維持できなくなってきたこととも関連します。
社会全体が複雑で難しい様々な矛盾と格闘するような時代に突入したのです。

マイケル・サンデルの「白熱教室」が脚光を浴びました。
実は、あの「白熱教室」の授業をお手本にして連合静岡の「対話」活動を考えました。
ひとつのテーマをもとに、自分の経験を通して、自分の頭で考え、自分の言葉で話します。
参加者の話を聞いているうちに私たちは、自分の知らない様々な「経験」や「現実」があることに気づきます。
どちらが正しくて、どちらが間違っているということではありません。
自分の感じていること見えていることも一面の現実だし、他人が教えてくれることにも一面の現実があります。
まさにいろんな角度から見えている様々な現実を集めることで、いつしか平面的だったテーマが立体的になりその奥に何かが見えてきます。
「対話」を通じて新たな関係性も築かれ、真の仲間や同志が得られる「場」にもなります。
そしてその「場」から、仲間とともに一緒になにかを作っていこうとする芽が吹き出てきます。

タテ割りの形式的な「会議」より、よっぽど建設的な「対話」活動をぜひ磨き上げていきたいものです。
大切なのはファシリテーター役のリーダーの存在と、「対話」のコミュニケーション様式を完成させることです。
相手を論破するための討議やディベートも必要ですが、それよりも仲間づくりにも役立つ「対話」活動を広めていくことの大切さを噛みしめています。

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