南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

G7→G8→G20→G4→?

2009-10-05 17:28:12 | 経済

トルコのイスタンブールでG7が開催されました。
G7の7とは先進7ヶ国を指し、日・米・英・仏・独・伊・加の7ヶ国のことです。
まさしく20世紀の世界経済をリードしてきた国々です。
米ソの冷戦が終結したときにゴルバチョフが対米和解の条件にG7加盟を求めてきたために、ロシアを交えてG8として開催されることもあります。

21世紀になり米国の影響力は格段に低下してきました。
世界は多極化し、“BRICs”と呼ばれる経済成長の著しい国々が登場してきます。
“BRICs”とは、ブラジル・ロシア・インド・中国(China)の4ヶ国の頭文字を合わせた総称です。
これらの国々を抜きにして世界経済を語ることが徐々に出来なくなりました。

そこで主にはG7に“BRICs”を加えた19ヶ国(G7+“BRICs”+アルゼンチン・韓国・オーストラリア・メキシコ・トルコ・インドネシア・サウジアラビア)とEU(欧州連合)で新たに“G20”会議を開催することとしました。
加盟国のGDPを合計すると、なんと全世界の90%近くにまで達します。
世界中の国々の数は190ヶ国くらいですが、事実上世界経済の舵取りはこの“G20”首脳会合(金融サミット)で決められていきます。
ところがどんな会議でも20人もいるとなかなかまとまりません。
そこで米国が新たに提唱しているのが“G4”会議です。

アイルランドの国民投票の結果、EUの機能を強化する新しい条約が、2010年に発効される見通しが強くなってきました。
これが発効されると、EU大統領やEU外相が誕生します。
これを見越して提唱された“G4”のメンバーは、日・米・中・“EU”です。
米国の新たな世界戦略でしょうが、なかなかのしたたかさですね。
鳩山さんが描く“東アジア共同体”と競合する動きでもありますから、日本側もじっくりと考えていかなければなりません。

このように世界経済は、米国1極から多極化に向けて間違いなく進行しています。
それがどこで落ち着くのかは誰にもわかりません。
ハンチントンは著書「文明の衝突」の中で、世界秩序は7つか8つの主要文明ごとに保たれていくと予告しています。
その7つとは、「中華」「イスラム」「ロシア」「西欧」「ラテンアメリカ」「アフリカ」そして「日本」文明です。
いずれにしても日本の歩む道は多難な道でしょうが、“我が道を行く”という考えようによっては楽しい道でもあります。

やはりどこにあっても“1に勉強 2に勉強 3に勉強”ですね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿