南町の独り言

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第3極の行方

2012-11-30 12:43:33 | 政治
「第3極」が分極化してきましたが、その訳を私なりに考えてみました。
おそらく当初は、特定の地域で強い支持を得ているグループ(地域政党)から出馬した議員が、国会内で緩やかに連携する“オリーブの木”構想だったと思います。
「大阪維新の会」や「減税日本」や「みんなの党」などのグループがそうです。
しかし自民党総裁選挙で安倍晋三氏が勝利したことで大きく流れが変わります。

「日本維新の会」の石原慎太郎代表が、横浜市内で「シナ(中国)になめられ、アメリカの妾(めかけ)で甘んじてきたこの日本を、もうちょっと美しい、したたかな国に仕立て直さなかったら私は死んでも死にきれない。だから老人ながら暴走すると決めた」と語ったという言葉にそれは象徴的に表れています。
自民党の安倍さんも、石原さんも日本を「強い国」にしたいとの意思があります。
彼らの「強い国」の定義は、憲法9条一項の改正です。
すなわち「…武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」の一文を変えることです。
自民党はこの一項は守るとしていますが、そこに維新の会が合流し風穴をあけることになるでしょう。

また自民党安倍政権時の「ホワイトカラー・エグゼンプション」騒動は記憶に新しいものですが、競争を重視する新自由主義は、安倍政権以上に橋下維新の十八番です。
昨日、維新の会の公約が発表されましたが、最低賃金の廃止や、解雇規制ルールの緩和など労働者にとって信じられないような公約が並んでいました。
これもまた自民党への合流によって新自由主義の政策が実現されていくことになるでしょうね。

自民党が相当数の議席を確保するであろうとみた「日本維新の会」は“オリーブの木”構想から脱し、自民党寄りの中政党を目指したのではないでしょうか。
それが石原代表の言う「第2極」発言であろうと私は思います。



(不思議な現象です。29日の日経1面記事ですが、右側と左側の記事の違いに注目ください。同じ静岡市内で読んだ朝刊記事です)

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